チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「紺屋町」

2025年02月17日 | 散歩

晴、8度、69%

 町名の新表示が行われたのは昭和のいつ頃でしたか?何丁目何番地と改められ、何区と言われるようになりました。その前の古い町の名前は奥ゆかしく趣のある名前が多くありました。

 福岡の繁華街「天神」から西に10分ほど歩いたところに、古着屋やエスニック料理の店が並ぶ通りがあります。昔の町名は「紺屋町」、つまり染物屋が並ぶ町でした。私が子供の頃ですら染物屋はほとんどありませんでしたが、名残の家並みがありました。大きくはない古い木造の低い街並みでした。10年ほど前までは若者が我が物顔に歩いていたこの町、今ではすっかり韓国、中国からの観光客に明け渡しています。そして「テナント募集」の店もポツポツ。

 国道から横に入ったこの町の突き当たりに昔と変わらぬ佇まいの店が2軒あります。 古本屋。 和菓子屋。変わらぬ場所に店の作りも変わり映えしません。古本屋は本屋の隣に自社ビルを建てています。私有地だからこそ、この場所で古本屋が続けてこれたのでしょう。私が高校生の頃、初めて古本を買った店です。あの日、恐る恐る本屋のドアを開けました。そして、古本屋独特の匂いに圧倒されました。今でも好きな匂いです。天井まで本が並んでいる光景も好きです。 私の古本屋好きが始まった始めの店です。

 和菓子屋は早朝から餅菓子を蒸す匂いがします。冬だと湯気とともにお腹に響く匂いです。母に幾度この店でで和菓子を求めたことやら、上用の和菓子はありません。町のお饅屋さんです。

 この2軒をみるとホッとします。まだ「紺屋町」のルーツがあったと思います。横路地に入ると、こんな表示を見ました。 「東小性通り」この細い通りの昔の名前でしょう。「福岡城」から東に歩いて20分のこの通り、その昔は「小姓」たちの住まいがあったに違いありません。「東小性通り」、響きも字姿もきれいな町名です。

 観光客のお目当ては古着のようです。昼時のエスニック料理の匂いの中を「紺屋町」を後にしました。小さな郵便局も今では「大名1丁目郵便局」と書かれています。日本中、古い町名を知る人が少なくなることは残念です。小さな古本1冊抱えて家に向かいました。青空の日の散歩です。

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幼稚園の子どもたちとココ

2025年02月15日 | 散歩

晴、3度、68%

 気温が高くなくても空が青く晴れていると散歩に出たくなります。日本海に面する福岡は冬は曇天が続きます。少々の寒さでも散歩に出ます。もちろんココも一緒です。目指すは少し遠くの公園、公園で日向ぼっこのつもりです。平日のお昼間、誰もいない公園を思っていました。

 公園の角を回ると公園に黄色とピンクの帽子が動いていました。「あっ、幼稚園児だわ。」20人ほどの子供達を3人の先生が見守っていました。隅っこで陽を浴びてようと思い公園に入りました。先生の一人が「パグだわ。」と言うと周りの子が一斉にココに注目します。 寄ってきた子供たちはココを遠巻きに見ているので、「噛まないから、触ってもいいよ。」と言うと、恐る恐る手を出しました。 一人の子が触ってもココがされるがままなのを見ると次々に手が出てきました。遠巻きだった子供の輪がだんだんココに近付きます。 名前を教えると「ココちゃん、ココちゃん」と詰め寄ります。ココは吠えません。もちろん咬みません。子供たちにされるがままです。 子供達の人数が増えて大きな輪をココの周りに作りました。先生が「そろそろ帰りますよ。」と呼んでいます。「最後に撫でてあげて。」と言うと一斉に手が出てきました。

 子供達のおかげで楽しい時間が持てました。子供たちもココの毛感触を覚えていて欲しいと思います。お家に帰ったら「今日公園で犬を触ったよ。」とお母さんに話すかな?

 青空の下、お家に帰りました。ココはお夕飯までベットでいびきをかいて寝ていました。「ありがとう、ココ。」

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久しぶりに10度を超えました。

2025年02月12日 | 散歩

曇、5度、64%

 ここ数日、寒い日が続いていました。日本海側の福岡は南ですが寒さがきつい日があります。北の地方は大雪が続いています。昨日は朝は冷え込んだものの、昼前には気温が10度を超えました。ココも暖かさを感じたのでしょう、ベットを降りて庭に出してくれと言います。デッキの陽だまりでしばらく二人で過ごしました。空の青さが私に歩こうと誘います。「ココ、お散歩に行こう!」ココの目が輝きました。寒い季節でもココは数年前のように長い距離は歩けません。目指すは以前はよく通った公園です。ココに合わせてゆっくりゆっくり。祝日のお昼間、しかも暖かいので公園は親子連れでいっぱいでした。滑り台からも子供の声が聞こえます。陽の当たるベンチでただただ、ココとぼーっと時間を過ごしました。 珍しくベンチに上げてくれとせがんだココです。

 今年は家の「梅」も「花桃」もまだ蕾です。道々のよそのおうちの「梅」も固く閉じています。昨年に比べたら一週間以上遅いようです。それでも空気の中にふと春の匂いを感じます。数日暖かな日が続き、また寒さが戻ってくるそうです。寒さと暖かさの繰り返しの中、間違いなく春がそこまで来ていると感じるお散歩でした。

 穏やかな一日の流れが深い眠りに誘ってくれました。今日はもうすぐ雨が降り出すようです。雨を吸って花の蕾がまた膨らむでしょう。

 

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黄色の銀杏

2024年12月05日 | 散歩

曇、9度、61%

 福岡地方は雨が少なく猛暑だった10月までとは打って変わって、11月は過去最高の雨量だったそうです。青い空が広がるとついつい遠くまで足が動きます。

 家の玄関から数メートルの国道の「銀杏」が見事に黄色くなりました。 黄色の「銀杏」に青空のコントラストが胸に支えていたものを吹き飛ばしてくれました。この道をまっすぐ行くと「欅」の街路樹になります。「欅」はすでに散り始め、朝早い時間、清掃の方達が落ち葉を集めて回っています。「欅」の落ち葉が舞う中を車で走るのは好きな時間です。

 国道から脇道にある「メタセコイヤ」はまだ赤く染まっていませんでした。 南方にしては立派な「メタセコイヤ」が6本並んでいます。空気が甘く香ります。秋には珍し香りです。帰国して7年目、もうこの香りの元が何だか私はわかっています。見回すとホラ、ありました。日本「柊」の小さな花です。 「金木犀」の香りをグッと薄めた香りなので気づく方が少ないかもしれません。

 高い木と空を見上げながら目的なんてありません、ただただ歩きました。ココと一緒の散歩の楽しさとは違います。家を出る時、胸にあったものたちが少しづつ消えていきました。家の戻ると、ココはベットで長いお昼寝中でした。心地よい疲れが気持ちよく、67年生きて来たことを空に向かって感謝しました。

 週末から真冬になるそうです。雪になるかもと天気予報が知らせていました。この美しい「銀杏」が風に吹かれ散り始めます。

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