曇、17度、88%
北向きの庭には両サイドにフェンスがあります。剥き出しのフェンスは殺風景です。フェンス際に「パッションフラワー」、「時計草」を植えたのは五年ほど前でした。熱帯性のつる植物で実はつきますが「パッションフルーツ」として食べることはできません。冬が心配でしたが二年目からは溢れ種子で増えるほどにフェンスを覆い尽くしました。表側の道のフェンスです。 庭側は ご覧の通り見事にフェンスが見えません。熱帯性ですが真冬に少し葉を落とすぐらいで常緑に近い種類です。両サイド合わせて4種類の「時計草」があります。表の方は赤い花が咲きます。真夏、真冬を除く通年花が咲いています。暑さの落ち着いたこのひと月、よく咲くようになりました。
そしてこの珍しい花をフェンスの前で写真を撮ってくださる人がいます。私が気づいただけでも週に3、4人ほどです。庭にいる時は必ずお声をかけます。この花の名前を知らない方が多いからです。
数日前の夕方、チャイムが鳴りました。出ると知らないご婦人です。「時計草の花が可愛いので、分けてもらえませんか?」急いで花鋏を片手に玄関を出ました。買い物の帰りに見つけたのだそうです。「珍しい」と仕切りにおっしゃいます。私こそ花の名前を知ってる方が珍しいとつる数本を切って渡しました。「この花は一日花です。明日には萎みます。」咲いてるものと蕾を合わせて持って行ってもらいました。
育てている私はこうした珍客や写真を撮ってくださる方たちに感謝です。早速、台風で家にいた香港の主人にもメールしました。「嬉しいね。」
庭を作り始めて七年が経ちます。緑のなかった表の道際は、 「時計草」と金木犀の下は一面の「へデラ」の絨毯です。 「へデラ」も「時計草」も冬でも緑です。そういえばこの夏の猛暑でたくさんの草木を枯らしたのにこの「時計草」と「へデラ」には一度も水遣りすらしていないのに気付きました。丈夫で常緑なものはありがたい。小さな苗を一つ一つ植えた日のことを覚えています。時間がここまで育ててくれました。
人の目に留まる赤い「時計草」の花、咲き続けてくださいね。持ち帰ってくださった蕾が咲いてくれたでしょうか?
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