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雨、11度、90%
月に数回、3キロ離れたスーパーまで歩いて買い物に行きます。ぷらぷらとよそのお庭を眺めたり、安い八百屋さんを覗いたり。その道沿いに花屋さんがあります。季節の花苗や観葉植物も置かれています。もちろん、チェックします。昨年の夏の終わり頃、小さな鉢植えのバラが売られていました。「バラ」としか書かれていません。「つるバラですか?」と尋ねました。お店の人は私が言っている意味がわからないのか?「よく花が咲くよ。」とだけ答えが返って来ました。
いつその店の前を通ってもそのバラの鉢は売れていませんでした。「よく咲くよ。」と言われても一度も花が咲いているところを見たことがありません。12月の半ばまだ売れないバラの鉢に小さな蕾がついていました。小指の先より小さな蕾です。その蕾が少し割れかかって真っ赤な色が見えました。「このバラください。」店から2キロ半の道をバラの鉢を抱えて家に帰りました。小さなバラですが、結構大きな鉢に植っていました。家に帰り、別の鉢に植え替えました。バラを抜くと可哀想なほど痩せた粘土質の土が出て来ました。育てた人にもお店の人にも顧みられなかったような気がして寂しくなりました。
庭植えにせず鉢でしばらく育てるつもりです。目につくところに置いていますが、家族の者の誰も気づきませんでした。そのバラが2日前咲きました。小さな真っ赤な薔薇に鼻を寄せても香りはありません。小さいけれど形も色もしっかりしたバラです。 見ればもう一つ蕾がついています。
バラのシーズンは春遅くです。店先で数ヶ月売れ残っていたバラが花を咲かせました。小さいくせに大きな棘がついています。売れなかった理由は棘かもしれません。小さな赤いバラの花に気高さを感じます。たくさん咲いてくれる日を夢みます。
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