上野の桜が満開になった3月22日の夕方、西美のラファエロ展を観に行っている。その桜も散って、八重桜が満開になって、ようやく感想文を書こうとしている。
花の季節になると、花の記事だけは遅らせるわけにはいかないので、ついつい美術展感想記事は後回しになってしまうノダ。
とにかく、すごい展覧会だった。なにしろ、レオナルド、ミケランジェロと並ぶ、ルネッサンス盛期の三大画家の一人、ラファエロの作品が世界の有名美術館から23点も上野に集結したんだから。たとえば、ぼくは、昨秋、米国東海岸の10ばかりの美術館巡りをしたけれど、ラファエロの作品はいくつも観られない。それが、スイカですいすいと上野まで行けば(汗)、画集にも必ず載っている”大公の聖母”はじめ数々の名品を観ることができる。
会場に入ると、まずウフィツィ美術館蔵の自画像が迎えてくれる。ラファエロ・サンツィオ(1483-1520年)の20歳代前半の頃の絵。37歳で夭折してしまうが、20代前半で早々、聖母子像、肖像画では当代随一の描き手と評され、25歳で工房を率いて、ローマ教皇の宮殿の壁画制作を行う。30代には文化財保護にも尽力したという。太く短い人生を送る。
展示構成は以下のようになっている。
第1章:画家への一歩
第2章:フィレンツェのラファエロ-レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとの出会い
第3章:ローマのラファエロ-教皇をとりこにした美
第4章:ラファエロの後継者たち
章立てとは無関係に、ぼくが珍しく買った図録(ミニ版があったので)の写真を載せながら、振り返ってみたい。
まずは、今回の目玉展示”大公の聖母”。フィレンツェ、パラティーナ美術館蔵。トスカーナ大公、フェルディナンド3世が所蔵していたが、18世紀末、亡命中も肌身離さず大切にしたといわれている。柔かな陰影、優美な聖母子像は、文句なく素晴らしい。背景には建物などが描かれていたが後世、塗りつぶされたという。

その素描も。”聖母子”(ウフィツィ美術館)

”聖家族と子羊” (プラド美術館)

”父なる神、聖母マリア”(ナポリ、カボティモンテ美術館)

”エゼキエルの幻視” フィレンツェ、パラティーナ美術館

そして、肖像画。
自画像(ウフィツィ美術館)

”無口な女”(ラ・ムータ)(ウルビーノ、マルケ州国立美術館)

”ベルナルド・ドヴィーツィ(ビッビエーナ)枢機卿の肖像”(フィレンツェ、パラティーナ美術館)

”友人のいる自画像”(ルーヴル美術館)うしろがラファエロ。

”若い男の肖像” (ブタベスト国立西洋美術館)

”天使”(プレーシャ、トジオ・マルティディンゴ絵画館)

めったにない素晴らしい展覧会だった。6月2日が最終日。ぜひもう一度と思っている。

今年は、レオナルドとミケランジェロの展覧会も予定されている。ルネッサンス盛期の三大画家が勢ぞろいという年も、珍しい。
これから歌舞伎座へ。夜の部なので、昼の部は、ツツジ見物と美術展をひとつ(大汗)。

とにかく、すごい展覧会だった。なにしろ、レオナルド、ミケランジェロと並ぶ、ルネッサンス盛期の三大画家の一人、ラファエロの作品が世界の有名美術館から23点も上野に集結したんだから。たとえば、ぼくは、昨秋、米国東海岸の10ばかりの美術館巡りをしたけれど、ラファエロの作品はいくつも観られない。それが、スイカですいすいと上野まで行けば(汗)、画集にも必ず載っている”大公の聖母”はじめ数々の名品を観ることができる。
会場に入ると、まずウフィツィ美術館蔵の自画像が迎えてくれる。ラファエロ・サンツィオ(1483-1520年)の20歳代前半の頃の絵。37歳で夭折してしまうが、20代前半で早々、聖母子像、肖像画では当代随一の描き手と評され、25歳で工房を率いて、ローマ教皇の宮殿の壁画制作を行う。30代には文化財保護にも尽力したという。太く短い人生を送る。
展示構成は以下のようになっている。
第1章:画家への一歩
第2章:フィレンツェのラファエロ-レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとの出会い
第3章:ローマのラファエロ-教皇をとりこにした美
第4章:ラファエロの後継者たち
章立てとは無関係に、ぼくが珍しく買った図録(ミニ版があったので)の写真を載せながら、振り返ってみたい。
まずは、今回の目玉展示”大公の聖母”。フィレンツェ、パラティーナ美術館蔵。トスカーナ大公、フェルディナンド3世が所蔵していたが、18世紀末、亡命中も肌身離さず大切にしたといわれている。柔かな陰影、優美な聖母子像は、文句なく素晴らしい。背景には建物などが描かれていたが後世、塗りつぶされたという。

その素描も。”聖母子”(ウフィツィ美術館)

”聖家族と子羊” (プラド美術館)

”父なる神、聖母マリア”(ナポリ、カボティモンテ美術館)

”エゼキエルの幻視” フィレンツェ、パラティーナ美術館

そして、肖像画。
自画像(ウフィツィ美術館)

”無口な女”(ラ・ムータ)(ウルビーノ、マルケ州国立美術館)

”ベルナルド・ドヴィーツィ(ビッビエーナ)枢機卿の肖像”(フィレンツェ、パラティーナ美術館)

”友人のいる自画像”(ルーヴル美術館)うしろがラファエロ。

”若い男の肖像” (ブタベスト国立西洋美術館)

”天使”(プレーシャ、トジオ・マルティディンゴ絵画館)

めったにない素晴らしい展覧会だった。6月2日が最終日。ぜひもう一度と思っている。

今年は、レオナルドとミケランジェロの展覧会も予定されている。ルネッサンス盛期の三大画家が勢ぞろいという年も、珍しい。
これから歌舞伎座へ。夜の部なので、昼の部は、ツツジ見物と美術展をひとつ(大汗)。