気ままに

大船での気ままな生活日誌

鎌倉同人会・春の映画会/山内静夫追悼 山田洋次&倍賞千恵子のトークも

2022-03-11 14:29:32 | Weblog

こんにちわ。

先日、近くの鎌倉芸術館で、鎌倉同人会”山内静夫追悼”春の映画会が開催された。コロナ禍で3年振りの開催となった。ここは松竹大船撮影所のあった場所で、山内静夫さんはここに永く勤務されていた。鎌倉文士の代表格の里見弴(とん)の四男で、松竹に入り、”彼岸花”、”秋日和”、”お早よう”など小津安二郎作品のプロデューサーを務めた。毎年、この会に映画関係者を呼び、トークショーを企画し、司会もされていた。その山内さんが昨年、96歳でお亡くなりになった。

今回は、山内静夫さんの追悼ということで、親しかった山田洋次監督と、寅さんの妹、さくら役の倍賞千恵子のトークショーが組まれ、その前後に山田監督の最近の作品、男はつらいよ50/お帰り寅さん(2019)キネマの神様(2021)が上映された。

山内さんはとつとつとながらも相手から面白い話を引き出すのが上手だった。新司会者もがんばって、実は、山内静夫さんは寅さんの最初の恋敵だったんですよ、と山田監督から面白い話を聞き出した。第1作となる”男はつらいよ”のマドンナは、御前様(笠智衆)の娘(光本幸子)だった。寅さんが彼女に一目惚れ。でも、彼女に婚約者がいた。それを誰にするか、寅さんにあきらめてもらえるような真面目そうな男、そうだ、この男しかいないと選ばれたのが、俳優ではない松竹社員の山内静夫さんだった。この映画が大当たり。当初予定していなかったシリーズものになり、何と50作にまで続いた。その最初の寅さんの恋敵に俳優でない山内さんがなったのだからすごいこと。きっと天国でいばっているのは(笑)。

ふたつの映画の裏話も面白かった。”男はつらいよ50”では、寅さんの甥の満男(吉岡秀隆)と初恋の人イズミ(後藤久美子)の再会がこれまでの登場人物の“今”と共に綴られていくのだが、吉岡秀隆をどんな職業にするかだいぶ迷ったらしい。サラリーマンや官僚には似合わないし、結局、売れない作家がいいだろうということに落ち着いたようだ。さくらさんも同感だわと(笑)。

”キネマの神様”は1/3ほど撮ったところで、いよいよ主役の志村けんの撮影に入ろうとしたとき、コロナで急死した。結局、代役を沢田研二が引き受けてくれた。天下の三枚目から天下の二枚目への変更だったが、もともと、沢田と志村は同じ事務所で、沢田は志村の”だいじょうぶだぁ”に準レギュラーで出ていたこともあり、適役だったかも、と。実際、老いたゴウ役が似合っていた。

倍賞千恵子さんはもう80歳になるが、まだ現役で、アカペラで”さくらのバラード”を歌ってくれた。とてもいい歌で、寅さんも草場の影で喜んでいることだろう。

さくらのバラード 倍賞 千恵子

ふたつの映画は映画館で見ていて、感想文を書いているので、ここでは省く。

男はつらいよ50/お帰り寅さん(2019)

キネマの神様(2021年)

在りし日の山内静夫さん。この日は香川京子さんとのトークショー。

2011年3月11日は、山内さんは、三国連太郎さんとのトークショー。その最中に東日本大震災が起きた。

それでは、みんさん、今日も一日、お元気で!

コメント (6)
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