関連の記事は凍結します。
ということで、お久しぶりの福井「焚書坑儒」事件の記事です。
今日は全国で13都道府県の知事選。
都知事選はもちろん、福井県知事選もやっているはすで、
その関連で県の「情報公開」の姿勢について聞きたいということで
朝日新聞から取材を受けていました。
数日前に記事になったそうで、FAXが届きました。
届いたFAXを見てびっくり。
とても大きな記事です。
出先からなので、とりあえず記事を紹介します。
マニフェスト検証 知事選を前に(6)
「黒塗り」で問われた姿勢 情報公開
県が「一部公開」として市民団体に出した書籍リスト。書籍名や著者名などがすべて黒く塗りつぶされ、何も分からない
「黒塗り」で問われた姿勢
政策形成過程から県民参加を推進し、行政情報の公開を徹底。また、各界各層の幅広い意見を集約するため、全市町村で「座布団集会」を開くなど、県民との直接対話によって明朗でオープンな県政を推進(知事マニフェストから)。
「県の情報公開は全国でも進んでいると思う」と県情報公開・法制課は言う。県の統計では、請求件数に対する公開率は95年度が16%だったのに対し、10年後の05年度は81%に上昇した。全国市民オンブズマン連絡会議が毎年公表している都道府県別の情報公開度ランキングは06年が9位、04年には3位に輝いた。
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ほとんど黒く塗りつぶされ、何も分からない一覧表5枚を、県が「一部公開」と称して出してきた。請求した市民グループの寺町みどりさん=岐阜県在住=はがくぜんとした。
ことの発端は05年11月にさかのぼる。県男女共同参画推進員の男性が、ジェンダーや性教育関連の書籍約150冊について「疑問に思う」と県生活学習館(福井市)に撤去を求め、学習館側が06年3月、書架から一時撤去した。
寺町さんは、当初から福井県内の市民団体と連携してこの問題に取り組んできた。リストには書籍名、著者名、出版社などが記されていたが、黒塗りの理由について県は「公にすることでリストを持ち込んだ人や著者の権利、利益を害する恐れがある」と説明。寺町さんらは訴訟を準備したが、2カ月後の8月、県は「リスト提供者の了解を得た」として全面公開。県も反省の意を示し市民側は一件落着と思っていたという。
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第2幕は昨年11月に始まった。この問題を議論した県男女共同参画審議会の議事録作成用録音テープを寺町さんらが県に公開請求したところ、県は「非公開(不存在)」と回答。11月にあった審議会は初めて一般の人にも公開され、議事録は県のホームページにも掲載されたのに、である。
県男女参画・県民活動課はテープの存在を認めている。なぜ非公開なのか。県情報公開・法制課は「職員が職務上作成し、担当課が管理している文書(電磁的記録)でないため」と説明する。
撤去された図書の著者の上野千鶴子・東大大学院教授が先月17日、テープを公開するよう求めて福井地裁に提訴し、記者会見に臨んだ。
「県はリスト騒動で『反省している』とコメントしたが、そこから何も学んでいない」
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県議会では各委員会の冒頭、県の部長が審議内容にかかわる報告文書を読み上げる。各委員(県議)の机にはこの文書が配られている。
傍聴した記者が過去に何度か、この文書を担当部局に求めたことがある。だが、担当者は「今まで渡したことがない」「部長がそのまま読み上げているわけではない」といった理由で公開を拒否した。
山田義彦・政策推進課長は「書いてある通り部長が発言したのか確認を求められると、最終的には議事録で、ということになる。その点を了承頂ければ、基本的にお出しできないわけではない。次の議会から出すようにしたい」と話す。
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県議会の議事堂が耐震補強工事を終え、2月にリニューアルオープンした。各会派の議員控室にはドアをロックし、来訪者をテレビカメラ内蔵のインターホンで確認するセキュリティーシステムが導入された。議員にはICチップ内蔵の非接触式カードが配られており、ドアの前でかざすだけで解錠される。「他県の議会でも、たぶん例がない」と議会事務局も言う最新式だ。
議会事務局によると、議員から「開けっ放しだと、どこからでも人が入って来られる」との声が以前からあり、耐震補強工事の実施設計に合わせて議会事務局側からセキュリティー強化を提案したという。
四つある会派のうち県民連合、公明、共産はドアを常に開放している。常時施錠されているのは自民党新政会だけ。「開かれた議会という意味では、時代の流れに逆行していると言われても仕方がない」とつぶやく議員もいる。
今月16日、全国市民オンブズマン連絡会議が発表した情報公開度ランキング。福井県は前年の9位から、26位に大きく順位を下げた。県議会の政務調査費(1人あたりの支給月額30万円)で、領収書の公開がないことなどが大きく影響した。
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テープ公開訴訟の原告である寺町さんは、岐阜県などの行政を相手取って情報公開などを求める訴訟を20件前後手がけてきた。福井県の情報公開をどう見るか。
「はっきり言って後進県です。『情報は役所のもの。見せたいものだけ見せ、そうでないものは出さない』といった体質が染みついている。行政を良くするすべての基本が情報公開から始まるのですが……」(菱山出)
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