みどりの一期一会

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都知事選 都政の課題 こう取り組む(3)(4)(5)・候補者はこんな人/東京新聞

2007-03-29 08:22:34 | 選挙関連
わたしが住む中部地方では、
「中日新聞」のシェアがダントツ一番なんだけど、
姉妹紙の東京新聞は、東京で読まれているんだろうか?

わたしは、若いころ中日の新聞配達をしていたこともあり、
記事もよい「東京新聞」を東京の人にもっと読んでもらいたいと思っている。

ということで、都知事選関連の特集記事を紹介します。
各候補者の政策を、じっくり読み比べてくださいね。

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’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(3)(2007.3.26 東京新聞) 
<質問1>ニート・フリーター対策
 総務省の統計によると、全国でニートは約64万人いて、2002年以降は横ばいで推移している。25-34歳のフリーターは05年には全国で約97万人だった。ニート・フリーター対策にどう取り組むか。

<質問2>法人2税分割基準
 大企業の業績向上などで、2007年度の都税収入は5兆3030億円の見込み。「東京富裕論」に基づき、財政制度等審議会は、法人住民税と法人事業税の分割基準を見直して、都税収入を地方に分配することを検討している。都と地方の財政のあり方をどう考えるか。

■吉田万三氏
<1> 都独自の「東京ルール」を作り、ワーキングプアをなくす。若者の雇用と生活を守るため、都職員として積極的に採用し、若者を採用した中小企業には助成を行う。働いても生活保護基準以下で特に困難な人に、月1万円の緊急生活応援手当を支給する。
<2> 小泉内閣の「三位一体の改革」は、国の赤字を地方に押しつけるもので反対。現在、国と地方の事業の配分は4対6なのに、税財源の配分は逆になっている。税財源の配分を事業に見合った配分に切り替えれば、地方の財源を確保できる。

■石原慎太郎氏
<1> 「しごとセンター」を増設し、若者の状況に応じたきめ細かなカウンセリングを行うとともに、スキルアップを図る職業訓練や企業と連携した合同面接会、職業紹介など総合的な就職支援対策を実施し、再チャレンジを支援する。
<2> 今日の財力は税収増だけでなく、いち早く実現した財政再建のたまものであり、都民に還元すべき財源だ。まずは国と地方の役割を見直し、事務と権限に見合う税源が配分されるべきで、大都市の財源を地方自治体間の財政調整の手段にこれ以上用いることは反対だ。

■浅野史郎氏
<1> 1年以内に若者向けのジョブカフェを2カ所新設するなど、さまざまな就職支援サービスを行う。アルバイト、パート、派遣職員として働いていた人を正規職員として雇用する企業を「モデル企業」に認定し、減税や奨励金などにより支援する制度を創設する。
<2> 分割基準見直しなどの小手先の改革ではなく、都道府県の税源に偏在性の少ない税源を持ってくるなど、税源の組み替えも含めた思い切った措置が必要だ。その上で、地方交付税を地方共有税に改め、財政調整を自治体のイニシアチブの下に置くべきだ。

■黒川紀章氏
<1> ニート・フリーターは悪くない。クリエーターとして時給を上昇させる政策を進める。ニート・フリーター向けの年金、保険制度を立案する。さらに、ニート・フリーターへの専門教育として、大学に生涯教育の一環としてのフリーターコースを設ける。
<2> まず、東京の一極集中を是正する。その手段の一つとして、首都機能の一部を移転する。また、道州圏を導入し、国の財源の地方への移譲を進める。以上の政策を実施すれば、法人住民税と法人事業税の分割基準の見直しは特別に必要ない。
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’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(4)(2007.3.27東京新聞)

<質問1>新銀行東京
 資本金606億円の新銀行東京に都は1000億円を出資しており、持ち株比率は84.22%(昨年9月末現在)。同銀行は、累積赤字が456億円に膨らむなど経営状況が悪化している。どう対応するのか。

<質問2>23区再編 
 今年、特別区制が60周年を迎える。昨秋、特別区長会と都は、再編を含めた23区のあり方についての議論を始め、2年間で方向性を打ち出すことになった。区の再編は必要なのか。再編するのならば、適正な規模はどのくらいだと考えるか。

■吉田万三氏
<1> 石原知事が鶴の一声で行った失政の一つであり、重要な問題。このまま放置すれば、都の1000億円の出資金も棄損してしまう。新銀行東京は金融庁による検査を受けて、都の出資金と預金者の保護を前提に、処理に入る。
<2> 道州制の導入を前提とした23区の再編議論は大変問題があり反対。もし議論が必要であるとすれば、まず、区民が必要性があるかないかを第一に議論すべきだ。基礎的自治体は、住民の声が届く規模が求められる。

■石原慎太郎氏
<1> 新銀行東京は、開業からこれまでに1万件以上の融資・保証を実施しており、中小企業金融において既に重要な役割を果たしている。今後、株主としてできる限りの対策を講じ、2年で必ず経営の立て直しを行う。
<2> 特別区が基礎的自治体としての役割を十分に果たすためには、この60年間変わっていない区割りを抜本的に見直す必要がある。既に都と特別区が共同で検討することになっており、適正な規模についても積極的に議論していく。

■浅野史郎氏
<1> 新銀行東京は、論理的な検討を経て計画的につくられたとは言い難く、そもそもつくるべきではなかった。まず、第三者の専門家による資産内容、営業の状況の精査を行い、営業内容を真に中小企業金融のために必要な事項に集約していくなど、解体的な見直しを行う。
<2> 特別区間の財政力格差の是正を図るためにも、23区の再編は必要。適正規模については、それぞれの地域特性もあり一概には言えない。今後の特別区との議論の深まりを踏まえた上で、適切に判断すべきものと考える。

■黒川紀章氏
<1> マニフェストで公約しているように、都は資本を減資した上で民間に売却し、不良債権を処理する。何よりも外郭団体や第三セクターとともに、その「隠れ借金」である不良債権の内容を情報公開する。
<2> 日本全体で地方の活性化、分権化が必要であるという趣旨から、都も分権化の方向へリーダーシップを発揮し、手始めとして区の市への昇格、都の財源の区(市)への移譲に取り組む。広域行政の立場で広域首都圏協議会会長としての知事の役割を強化する。
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’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(5)(2007.3.28東京新聞)

<質問1>情報公開 都の情報公開制度は、閲覧手数料を取り、コピー代は他県の倍の1枚20円。職員の再就職先の開示が局長級以上など情報公開が進んでおらず、オンブズマンの全国ランキングは10年連続で失格だった。情報公開にどう取り組むか。
<質問2>日の丸・君が代 公立学校の卒業式などで国歌斉唱のときに、国旗に向かって起立しなかった教職員を、都教育委員会は懲戒処分にしている。処分を適切と考えるか。適切とすれば理由は何か。

■吉田万三氏
<1>都の情報公開は数々の問題がある。都民の知る権利を最大限に保障し、政策形成過程も開示することが基本。閲覧手数料は無料にする。都の情報は都民の宝であり、保存期間を延長し都民の活用に資することが重要だ。
<2>処分は全く不当だと考える。憲法で保障されている内心の自由に反するからだ。国権の最高機関である国会で、国歌・国旗の法律を決める際、首相は「内心の自由まで強制するものでない」と明言している。処分はこの趣旨に反する。

■石原慎太郎氏
<1>都の情報公開は、都民以外からの請求が過半を占めることもあり、閲覧手数料を徴収しているが、そのことだけで情報公開が遅れているとされるのは不本意だ。今後も、都民への説明責任を果たし、大都市東京にふさわしい情報公開制度をつくっていく。
<2>公立学校の教員は教育公務員として、法令や学習指導要領に基づき児童・生徒の教育を行う責務があり、国旗・国歌の指導においても同様だ。従って、校長が教員に、その職責を果たすよう命じたにもかかわらず、違反した場合には処分の対象となる。

■浅野史郎氏
<1>すべての政策に共通する基本的手法であり、巨大な都組織だからこそ一層の努力が必要。知事をはじめとする交際費の全面公開、情報公開請求の閲覧手数料とコピー代の見直しなど、全国市民オンブズマン連絡会議の情報公開度ランキングでトップ3を目指す。
<2>強制的な対応は改めるべきだ。今、学校教育で一番大切なのは、学力低下に歯止めをかけ、いじめや不登校など子どもを取り巻く過酷な環境を改善することだ。大人社会の政治的対立を学校に持ち込み、多大な労力を割くことは適当でない。

■黒川紀章氏
<1>閲覧手数料や職員OBの天下り先の開示のほかに、本来の「隠れ借金」の巣である第三セクターや外郭団体の実態を都民に情報公開する。
<2>都教育委員会を知事から完全に独立した自主性の高い委員会として位置付け直す。新しい自主的な教育委員会が君が代斉唱時の起立を決めるならばそれでよし。
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’07都知事選 候補者はこんな人(2007.3.29東京新聞)

 都知事選はこれから中盤戦。舌戦を繰り広げる候補者たちだが、有権者にとっては政策だけでなく、人物像も重要な選択基準になる。元足立区長の吉田万三氏(59)、現職の石原慎太郎氏(74)、前宮城県知事の浅野史郎氏(59)、建築家の黒川紀章氏(73)の四候補に、趣味や最近読んだ本などを聞いてみた。右から届け出順
(1)身長・体重
(2)趣味
(3)座右の銘
(4)自分の性格
(5)幸せを感じる時はどんな時?
(6)カラオケで“ここ一番”に歌う曲
(7)最近読んだ本のタイトル

■吉田万三氏
(1)1メートル64・80キロ
(2)高校野球
(3)何事も自然体
(4)くよくよしない
(5)親しい友人との懇談・交流
(6)「愛燦々(さんさん)」美空ひばり
(7)「博士の愛した数式」小川洋子

■石原慎太郎氏
(1)1メートル81・77キロ
(2)ヨット、テニス、スキューバダイビング
(3)立国は公にあらず、私なり
(4)素直でせっかち
(5)人に感謝された時
(6)「銀座の恋の物語」石原裕次郎&牧村旬子
(7)「アメリカの眩暈(めまい) フランス人哲学者が歩いた合衆国の光と陰」ベルナール=アンリ・レヴィ

■浅野史郎氏
(1)1メートル66・63キロ
(2)ジョギング
(3)足下に泉あり
(4)原理原則派
(5)ジョギングの後、お風呂に入っているとき
(6)「好きにならずにいられない」エルヴィス・プレスリー
(7)「不都合な真実」アル・ゴア

■黒川紀章氏
(1)1メートル61・体重不明
(2)カメラ、ドライブ、フィッシング、旅
(3)所信貫徹、武士道
(4)ばか正直、正義の人
(5)仕事に没頭している時
(6)なし
(7)「THE CREATIVE ECONOMY(創造経済学)」ジョン・ホーキンス
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昨日のもくれんたち


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コメント (2)
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