みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

化学物質過敏症:治療に保険適用/シックハウス症候群:初の画期的な賠償判決

2009-10-03 16:42:55 | 健康/くらし/薪ストーブetc
ひさしぶりの快晴、天高く馬肥える秋。
澄んだ空気がさわやかで、まどを開け放して仕事をしている。
今夜は「中秋の名月」、十五夜お月さまが見られそうで楽しみ。

利平栗をまたいただいたので、朝から栗きんとんをつくった。
今年二度目なので、加減もわかって、慣れてきた。
栗は蒸すと時間がかかるので、今回は圧力鍋で30分ほどかけて茹で栗にした。
鬼皮までやわらかいので、いっしゅん、「渋皮煮」にしようかと思ったけれど、
手間がかかって一日かかるので、やはり、栗きんとんをつくることにした。

今回の栗は、茹でてあるので、半分に切ってスプーンですくうのも楽。
実離れがよいので、前回の半分くらいの時間で、倍くらいの量ができた。

茶巾絞りにするより、トレーに入れて冷凍するほうが場所ももとらないので、
卵豆腐をつくる容器に、つぶして甘みをつけた栗きんとんを詰めていく。
スプーンで平らにならして、切り目を入れてそのまま冷凍庫へ直行。
  
↑1時間ほど凍らせた栗きんとんです。
半冷凍でたべるのも、栗アイスみたいで、うーんけっこうおいしい。
有名店の栗きんとんにも負けない味、とひそかに思っている。
なんといっても材料が「幻の利平栗」だもん、ね。

廊下から外を見ると、樫の木の下で夏越ししたデンファレに花が咲いている。
  

    

水引も今が盛りです。
 
庭に出て、萩や秋明菊など、お花をたくさん撮ったのですが、
字数がいっぱいなので、次の記事で紹介しますね。

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今朝の中日新聞に、今月から、化学物質過敏症治療に保険が適用されると載っていた。

わたし自身も若い頃から、化学物質過敏症だと思っていたし、
知人は、はやくから化学物質過敏症のことを知らせる運動をしていたけれど、
なかなか周りの理解が得られず、変人扱い。
一昔前まで、アレルギーも化学物質過敏症も、気のせいと言われていた。
その頃に比べると、時代がかわった、と感慨深い思いだ。

とはいえ、専門医でなければよく知らない化学物質過敏症の診断と治療が難しいことは変わらない。
わたしの経験からいえば、一人ひとりが、生活の中の化学物質を見直す努力をして、
社会全体から少しでも化学物質を減らすことが、地道だけど症状を軽くする近道なのだと思う。

【暮らし】数少ない専門医に負担 化学物質過敏症 治療に保険適用 今月から
2009年10月3日 中日新聞

 微量の化学物質に触れるだけで心身に支障をきたす化学物質過敏症。病気に悩む人たちが安心して暮らせるようにと、さまざまな支援が進んでいる。十月からは治療への健康保険適用も始まり、社会の理解がさらに深まればと期待する関係者は多い。国内の患者は少なくとも七十万人。患者救済の道は広がるだろうか。 (福沢英里)
 体内に有害な化学物質が蓄積し許容量を超えると、一般には問題ないとされる濃度の化学物質にも体が敏感に反応し、体調を崩す。こんな症状が出るのが化学物質過敏症だ。具体的には、けん怠感やいらいら、目まい、頭痛、食欲不振、湿疹(しっしん)、更年期障害に似た症状になってあらわれる。
 血液検査で明確な反応があり、目や鼻などに特有の症状が出るアレルギー症状と違い、自律神経の異常のため、血液を検査しても異常はみられない。同じ化学物質が原因でも、人によって下痢だったり、頭痛だったりと症状が違い見極めが難しい。診断する医師には、複合的な原因に対応できる技量が求められる。
 十月から「化学物質過敏症」の治療で健康保険が使えるようになったが、「患者が喜べるような環境とはとても言えない」と話すのは宮田幹夫北里大名誉教授。化学物質が極力出ない壁や床など設備維持の負担が大きくて採算が合わず、東京都内の専門施設の閉鎖が続いているからだ。その流れを食い止める決意で、宮田教授は今年六月、専用外来「そよ風クリニック」=杉並区=を開設した。
 重くのしかかる設備維持費に加え、診察でも問診や検査に時間がかかり新規患者を一日六人診るのがやっとで、収益性は低い。「内科医でも一日に三十人は診療している現状で、医者の理解がどこまで得られるのか」と、将来の診療体制に不安を抱く。
 宮田教授が診療してきた北里研究所病院(東京都)のほか、国立病院機構相模原病院(神奈川県)、関西労災病院(兵庫県)、ふくずみアレルギー科(大阪府)といった診療施設が首都圏や関西を中心にあるが、絶対数が少ない。
 宮田教授は「健康保険適用でようやく出発点。いまは健康な人もこの病気を知り、化学物質を減らす生活を心掛けてほしい」と話す。

◆肌にやさしい綿製品を通販 
 農薬や化学肥料を使わない有機栽培綿「オーガニックコットン」で衣料品をつくるメーカーなど六十社で組織するNPO法人「日本オーガニックコットン流通機構(NOC)」(千代田区)は六月からホームページ上で販売を始めた。加盟各社の商品から、患者にとって望ましい肌着やパジャマ、帽子、寝具など八十点を厳選した。漂白や染色といった化学的処理を一切していない商品ばかりだ。
 パソコンの電磁波に反応する患者も多いため、上質紙のカタログも用意し、八月から配布している。カタログ希望者は、NOC事務局=電03(3526)6616=へ問い合わせを。
 NPO法人「化学物質過敏症支援センター」(横浜市)は安全な食品や日用品を紹介する冊子を今月中に発行する。患者が必要な物を選ぶ際の目安となるよう、最新の情報を盛り込んでいる。


化学物質過敏症の人は、住まいのなかの化学物質にも反応して
「シックハウス症候群」を起こす。
1日、東京地裁がはじめて、化学物質過敏症の健康被害を認定して、
マンションの賠償契約解除と賠償を認める、初めての、画期的な判決を言い渡した。
これをきっかけに、
「化学物質過敏症」や「シックハウス症候群」の認識が広まってほしいものだ。

シックハウス症候群:賠償判決 震える声「生活変わらぬ」 健康被害、ローン返済今も
2009.10.2 毎日新聞

 「うれしいが生活は変わらない」。1日、東京地裁のシックハウス訴訟で勝訴したイラストレーター、岡谷貞子(おかやていこ)さん(48)は震える声で訴えた。健康被害を認定した初めての判決に、専門家からは「画期的だ」と評価する声が上がった。
 岡谷さんがマンションを購入したのは00年1月。7月に入居するとすぐに息苦しさや異臭を感じた。02年4月以降は動体視力が落ち下痢にも悩まされるようになった。自治体の発行するパンフレットなどにイラストを描き生計を立てていたが、その後、倦怠(けんたい)感や痛みからペンを握ることもできなくなり、収入がほとんどなくなった。02年12月、やむを得ず転居したが、欠陥マンションのため売却も不可能。毎月約7万円のローンが重くのしかかり、弟に支払ってもらっている。
 岡谷さんはほこりを吸い込むとせきが止まらなくなるため、帽子にマスク、手袋姿で会見に臨み「外見上は分かりにくいので、理解してもらえないのがつらい」と話した。
 代理人の竹沢克己弁護士は「シックハウス症候群の患者は仕事さえ手につかなくなって収入を失い、経済的にも深刻な被害を受ける。判決を機に国が対策に乗り出すべきだ」と指摘する。
 シックハウスを巡っては東京地裁が05年12月、売買契約済みのマンションについて「ホルムアルデヒドの濃度が国の指針値を超えていた」として、売買契約解除と賠償を認める初めての判決を言い渡している。しかし実際に生じた健康被害との因果関係を認めた判断はこれまでなかった。
 シックハウス問題に詳しい関根幹雄弁護士は「非常に画期的な判決。同種訴訟で敗訴しそうになると、和解に持ち込み公表を避ける業者が多いので、勝訴判決は珍しい。業者の不法行為(ずさんな説明)やシックハウスのみならず化学物質過敏症の健康被害を認定したのも初めてだろう」と述べた。【伊藤一郎】
毎日新聞 2009年10月2日 東京朝刊



「購入マンションでシックハウス」被害者勝訴
(2009年10月1日22時03分 読売新聞)

 購入した新築マンションでシックハウス症候群になり、健康被害を受けたとして、神奈川県平塚市のイラストレーター岡谷貞子さん(48)が、マンション分譲のダイア建設(横浜市、民事再生中)に約8790万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。
 酒井良介裁判官は、完成後に化学物質の濃度測定を行わなかった過失があったとし、同社に約3660万円の賠償責任があることを認めた。
 判決によると、岡谷さんは2000年7月、横浜市内のマンションに入居したが、数日後には頭痛などに悩まされ、02年6月に化学物質過敏症と診断された。同年12月に転居したが、現在も症状が続いている。
 同社は民事再生中のため、債権者への配当は現段階で6%にとどまる。岡谷さんは判決後、東京・霞が関で、症状を抑えるための帽子とマスク姿で記者会見に臨み、「生活が変わるわけではないが、被害者の訴えを受け止めてもらえうれしい」と話した。
 ダイア建設の話「判決文を見ていないので、コメントを控えさせていただきたい」
(2009年10月1日22時03分 読売新聞)



夕陽をあびるデンファレ。

月はもう出ているかしら。

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