みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

<もう一度働きたい>(上) ママインターンシップ/<もう一度働きたい>(下) カウンセリング

2014-09-16 22:04:04 | ほん/新聞/ニュース
昨日のブログ、下書きのままの日付でアップしたので、
昨日の投稿になっておらずブログがアップされないので、心配した人が電話をくださいました。
9月16日付で再投稿します。


岐阜支局でお世話になった小中寿美さんの記事を生活面で見つけました。
<もう一度働きたい>(上)の記事です。

わたしの知り合いの女性記者さんたちは、
子育てしながらはたらく女性の問題に取り組むひとがおおいです。

彼女たちも、子育てしなからはたらく女性の当事者だからでしょう。

   <もう一度働きたい>(上) ママインターンシップ  
2014年9月4日 中日新聞 

 「実習期間があったから一歩踏み出せた。自分の存在が認められ、毎日が充実しています」

 賃貸物件のトラブルを代行処理する「エース管理」(名古屋市中区)で、保険の申請事務を担当する正社員の新保友理佳(にいほゆりか)さん(44)。三月に再就職したばかりだが、今では職場にすっかり溶け込んでいる。

 三十代初めに結婚するまで、証券会社の窓口や保険会社で査定の仕事をしていた。子ども二人が就学すると「もう一度何かしたい」と思うように。ブランクは十二年。仕事の経験年数を上回っていた。

 就職活動を始めたが、年齢やパソコンの経験がないことがネックだった。そんなとき、経済産業省の再就職支援制度「ママインターンシップ(職場実習)」を知り、紹介されたのが今の職場だった。退社時刻は希望の午後五時より一時間遅かったが、実家の親の支援もあるため、折り合いを付けた。ただ、職場は手書きとファクスからパソコンとメール中心に様変わり。付いていけるか心配したが、二月から一カ月間の実習で操作にも慣れた。

 「『お帰り』は言えなくなったけど、子どもが『ママお帰り』と言ってくれる。皆に感謝しています」

      ◇
 この制度が始まった昨年度は、全国で二千八百六十九人が実習に参加。うち千九十二人が実習先に、二百四十七人が他の企業に再就職した。制度本来の目的は優秀な人材を確保しにくく、採用や育成の負担も大きい中小企業の支援。担当の中小企業庁は就業経験があり、能力はあるのに今は働いていない主婦層を企業と結び付け、職場の活性化も狙った。

 エース管理では昨年度から十一人の実習を受け入れ、七人を採用した。「レベルの高さに驚いている」と高山亜衣子社長(40)。子育て中の女性については「ブランクは空白ではない。子育てしながら仕事に必要な能力に磨きをかけたのだと思う」と話す。

 また、中小企業の経理を代行する「I&Rビジネスアシスト」(東京都新宿区)は昨年度、経理経験者の実習を受け入れ、一人を採用。人事担当の北川三亜希(みあき)取締役(40)は「勘を取り戻すのに時間がかかるのは仕方ない。それでも新入社員に一から十まで教えるより早い」と即戦力に期待する。週二日勤務もOKで、主婦の採用を今後も続ける予定だ。

      ◇
 実習をした約半数が就職に結び付いたのは、参加者の希望や条件を聞き、企業を仲介する会社の存在が大きい。その一つ、人材派遣大手のパソナで、東海地方を担当する横山佑佳(ゆか)さん(28)は、「自分がどこで何をするかイメージできないまま、とりあえず来る人が多い」と話す。

 勤務時間や通勤範囲を全く考えていないケースも目立つ。この場合は「面談しながら申し込んだ人と条件を整理していく」という。職場の雰囲気や会社の考え方と合うかどうかもポイントだ。「勤務できる時間帯だけでも考えて。それから家族のサポートを得られるかどうか。後で反対されるケースもあるので、話し合った方がいい」とアドバイスしている。
(小中寿美)
      ◇

 妊娠や出産で仕事を辞める女性は約六割。少子化社会でこうした女性の活躍に期待は高まるが、ブランクをどう埋め、育児とどう両立するのか-。支援の取り組みを通じ、再就職の現状を二回に分けて紹介する。

 <ママインターンシップ>正式名は「中小企業新戦力発掘プロジェクト」。主婦だけでなく独身女性や男性も参加できる。育児や介護で一度退職した人の場合は、1年以上の就業経験が必要など条件がある。実習は2週間~3カ月、1日4~8時間。日額5000~7000円の助成金が支給される。本年度の実習開始期限は今月末。問い合わせは事務局の日本財団=電03(6435)5217=へ。


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  <もう一度働きたい>(下) カウンセリング 
2014年9月12日 中日新聞
 
 働く理由や、どう働くかを明確に-。各地の機関では、再就職を目指す女性たちを後押ししようと相談業務に力を注いでいる。名古屋市中村区にある「あいち子育て女性再就職サポートセンター」では先月、再就職を考える女性による「ママたちの井戸端会議」が開かれた。

 ある女性は「周囲のママ友は復帰前提の育児休業中の正社員か、妊娠を機に退職して戻るところがない人か、どちらか。相談相手がいない」と切り出した。別の女性は「子どもが小学校三、四年生になるとパートに出る人が多く、『働いてないの?』と聞かれ、焦りを感じる」と悩みを打ち明けた。子どもの学費などを考えると、いずれは働きたいが、夫に家事育児を頼めそうにない。「再就職を考える女性がどんな悩みを抱えているのか、聞いてみたかった」と話した。

 進行役を務めたキャリアコンサルタントの倉橋満里子さんは「再就職を考えるとき、ブランクや経験不足を否定的に捉えず、自分がどう働きたいかを大切にしてほしい」と強調する。そして夫や家族の理解と協力を得るため、働く目的を明確にする。生活費のため、経済的自立、誰かの役に立ちたいなど、自分にとっての「働く意義」を考え、そのために「どう働くか」を具体化するようアドバイスした。
      ◇

 「女性が元気に働き続けられる愛知」を掲げる愛知県は、五月にサポートセンターを開設。結婚や出産などを理由に、離職した女性向けの個別相談を重視している。相談に来た人に井戸端会議のような交流会への参加を促し、多様な視点から再就職を考えてもらう仕組みも整えた。

 センターで相談を受け持つ、キャリアコンサルティング技能士の渡辺洋子さん(47)は、「女性活躍の掛け声に押され、何となく『働かなきゃ』と焦っている女性が目立つ」と危ぶむ。夫の転勤で仕事を辞めたが、慣れない土地での子育てや仕事を辞めた孤立感などから、悩みが深くなる女性もいるという。

 井戸端会議に参加した愛知県刈谷市の女性(29)は、立場や考え方の異なる女性の話を聞くうち、「何が何でも働きたい」という気持ちに変化が訪れた。「働くことで社会とつながりたい」と、九カ月の子を連れて職探しに出歩いていたが、つながり方は仕事以外にもあると気付いたからだ。

 そもそも夫は働くことに消極的だった。「まずは働かなくてもいい環境にいることを感謝すべきだった」と女性。帰宅後に夫と話し、今は家事育児にじっくり取り組み、自分の気持ちを整理してから就職活動に臨むことにした。

 一方、再就職はしたものの、子どもの病気で欠勤が続き、雇い止めされた名古屋市の女性(39)は、自分の進むべき方向性が見えてきた。「キャリアのために通信制の大学でも学んでいる。正社員が目標だが、まずは非正規雇用でもいい。いずれは独立も考えたい」。交流会などで複数の意見に触れ、気持ちに余裕も生まれてきた。「考えがぶれそうになったら、妻であり、母であるという職業人以外の役割があることに立ち返ればいい」と語った。
     ◇

 東京都内では、千代田区の東京しごとセンター内に七月、女性の再就職支援に絞った「女性しごと応援テラス」が開設された。女性の就職相談が年々、増加傾向にあったため、個別相談のほか、経理事務など実践的な能力開発のプログラムも充実させた。特に力を入れるのが、子育てや介護の経験を持つキャリアカウンセラーによる個別相談。担当制で、相談時間も四十五分と長めにしている。

 どういう働き方なら子育てと両立できるのかなど、具体的なイメージを持ち、働き方を自分で決めてもらう手助けをする。東京しごと財団しごとセンター課の近藤豊久課長は「準備の入り口にいる女性は自分が本当に働けるのか、不安が大きい。ブランクがあっても大丈夫と納得できるよう、丁寧な支援を心掛けたい」と話した。
 (福沢英里)


  


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9月15日(月)のつぶやき

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