みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

<よーく考えよう相続>介護での貢献、どう反映/商品開発、ママと連携 食品、住まい…子育ての視線を

2014-10-09 20:45:21 | ほん/新聞/ニュース
『最新版 市民派議員になるための本』の見本が明日出るので、
ウオーキングから帰ってすぐ仕事にとりかかり、
本をお送りする人へのお手紙とお名前を出版社に送りました。
刊行に向けてのカウントダウンです。

きょうは木曜日なので、中日新聞の白井さんの
<よーく考えよう相続>の連載がのると思って、
生活欄を開けたら、ありました。

白井さんの「<よーく考えよう相続>介護での貢献、どう反映」の記事です。
親を介護したのに報われない、という女性の話しはよく聞きます。

それをどう解決するのか、記事の後半では、
介護する人の寄与分についての親のほうが遺言書をつくっておく、
法改正も視野に検討、ということをすすめています。

  <よーく考えよう相続> 介護での貢献、どう反映 
2014年10月9日 中日新聞

◆「寄与分」を上乗せ
 生前の故人を一生懸命に介護した人に、相続でどう報いるか-。遺産分けで親族間の深刻なトラブルにつながりやすい問題のひとつだ。介護での貢献を相続に反映させる法律上の規定が少ないためだ。当事者や法律家の要望を受けて、政府は法改正を視野に検討作業を進めている。

 中部地方に住む六十代のA子さんは、十数年以上も前の相続トラブルが心の傷のようになっている。

 複数のきょうだいの中では最も熱心に親を介護したA子さん。法定相続人による遺産分割協議では、A子さんが介護に尽くしたことをみんなが認めながらも、「跡取りの子が遺産の全部を相続する」といった内容になった。A子さんは反対し、きょうだいげんか状態に。

 家庭裁判所の調停の結果、A子さんも金融遺産の一部を受け取ることになったが、「調停でも介護の苦労はほとんど考慮してもらえなかった」と振り返る。「二人の子が相続でもめないよう、遺言をどうするか夫婦で話し合っています」
      ◇

 懸命に介護した相続人と、そうでない相続人の間の遺産分配を調整するのが「寄与分」という制度。父の三千万円の遺産を長男、長女、次男の三人で三分の一ずつ法定相続するモデルケース=図参照=を考えてみよう。

 三者協議で寄与分を百五十万円と決めたら、三千万円から百五十万円を差し引いた二千八百五十万円を三等分。その九百五十万円が長男と次男の相続分となり、長女の相続分は寄与分を加えた千百万円となる。

 現実の遺産分割は、こんなにすっきり進むことは少ないようだ。まず、寄与分の金額の話し合いがまとまりにくい。介護で苦労した相続人はそれをきちっと評価することを求めるが、他の相続人がその気持ちを理解するとは限らない。
      ◇

 民法は、介護などによる「特別の寄与」があった場合に限って寄与分を認めているものの、普通に子が親の面倒をみたという程度では認められない。子の介護がなければ高額な介護サービス利用料が必要だったといった事情がないと、寄与分をスムーズに認めてもらえない。

 さらに、長男の妻が介護で尽くすことはよくあることだが、長男の妻は法定相続人ではないため、寄与分が認められないという問題点もある。

 それでは、高齢の親が介護で尽くしてくれた子やその妻に、より多く遺産を渡すためにはどうすればいいのだろうか。

 人生後半の生き方などを助言している「NPO法人ら・し・さ」(東京)の高伊(たかい)茂理事は「公正証書遺言(公証人に作ってもらう確実な遺言)を作るのがいいでしょう」とアドバイスする。遺言を残す前に認知症になるケースもあるので、高伊さんは「できるだけ早く遺言を作った方がいい。後で事情が変わったら、遺言を書き直せばいい」と説明する。

 相続に詳しい専門家には「介護の苦労がスムーズに報いられるような方向で法改正が必要ではないか」といった意見がある。一般社団法人日本相続学会(東京)の伊藤久夫会長は「法務省の相続法制検討ワーキングチームが相続と介護の関連などを議論しており注目している」と話す。
 (白井康彦)


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白井さんの記事と並んで、見開きの左側は、
小中寿美さんの記事。
小中さんもギブにいらっしゃった時に、
ずいぶんお世話になった記者さんです。

生活部には、お世話になった木写真が何人かいらっしゃるので、
お名前を見つけると、うれしくなります。

  商品開発、ママと連携 食品、住まい…子育ての視線を  
2014年10月9日 中日新聞

 家事に育児に忙しいママの意見を取り入れ、開発された新商品が注目を集めている。子育て世帯の暮らしを便利にするだけでなく、開発に携わったママの社会参加にもつながっている。

 ごまの売り上げで全国トップの真誠(愛知県北名古屋市)は九月、ママと共同開発した新商品を発売した。すりごまをたっぷり使った「ごまあえの素」と、大麦や黒米など十三種類の雑穀を加えた「雑穀あえの素」(いずれも参考価格で百円前後)。

 うま味調味料や着色料は使わず、甘めのかつお風味に仕上げた。名古屋市内で開いた発表会では、ブロッコリーのあえ物やいなりずしなど四品をママたちが調理。雑穀のサクッとした食感が好評だった。開発に参加した五歳の子を持つ北名古屋市の高折(たかおり)陽子さん(43)は「栄養満点の商品ができた」と笑顔。試作でカボチャとの相性の良さに気付き、包装デザインに採用された。「開発に大勢の人が関わっていると分かり、勉強になった」という。

 ママとの開発は同社にも新たな挑戦。「女性の意見を生かすとしても、以前は社員に少し聞く程度だった」と業務本部の岸川敏晴さん(43)。きっかけは社会貢献活動を模索する中、子育て関連の調査をするNPOママのホンネ研究所(名古屋市)と連携したこと。

 昨夏にママの集まる催しで食のアンケートをした際、「安心・安全なものを食べさせたい」「レパートリーが少ない」などの悩みが分かった。そこでママたちと社員が会議を重ね、フェイスブックでも意見交換。研究所の麦沢圭子所長(44)は「参加者はママのためにできることがあると、自信になった」と振り返る。

 共同開発の経緯に地元スーパーも着目し、今後は商品の試食イベントにもママたちが参加するという。
      ◇

 首都圏では分譲住宅販売会社、中央グリーン開発(埼玉県越谷市)と、NPO法人子育てパレット(東京都足立区)が企画した「子育てママの理想の家」が登場。ベビーカーを収納できる土間スペースなど、ママ九人が建築士と間取りや設備を考え、区内の分譲住宅九戸に反映させた。

 新聞やテレビでも取り上げられ、すべて完売。さらに同社はママの声を基に四十五項目の設計基準を作成した。基準に沿った分譲住宅を計二十九戸、同県川口市などで販売する。

 ママ目線に着目した商品開発は「ここ三年ほどで急増。女性の活躍に注目が集まり、子育て中の社員に意見を聞く企業が増えた」と、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区)の経営戦略部コンサルタント有馬祥子さん(44)。

 企業がターゲットにしている子育て世帯は、子どものためにお金をかける、ニーズが具体的、といった特徴があり、商品化がしやすいという。社員でなく一般のママが参加した今回の取り組みも歓迎する。「ママたちは、もともと人の役に立ちたいとの思いが強い。その対象が家族から社会へ広がることは、ママ自身の意欲にもつながる」と話している。
 (小中寿美)


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