みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

日本蜜蜂の分蜂群が待ち箱にはいった!/教えて、ミツバチさん こどもの日に考える

2015-05-05 21:57:13 | ニホンミツバチ
晴れて汗ばむほどの一日。
日本みつばちの探索蜂が、待ち箱に来ていました。



手前のナンジャモンジャには花が咲きはじめました。

黄緑色の糸のように細い花弁。

日がたつに連れて白くなります。

みつばちを見ていたら、特大のオオスズメバチが一匹、
巣箱の周りを飛んでいたので、これは大変と、
ペットボトルのトラップを仕掛けました。

この時期に飛ぶススメバチは、冬越しした女王蜂。
一匹で巣をつくりはじめ、秋には何百匹もの群になりますから、
今のうちに捕まえて、少しでも密度を減らしておくのです。

ミスマフェッとをおいた箱を出入りする蜜蜂の飛び方が、
探索ではなく、入った後のように出入りしているので、
暗くなってから、連れ合いが確認したら、やっぱり入っていたそうです。

↑分蜂群の入った箱

↓ もとからいた一群。


カツラの下にも、待ち箱をセットしました。


最初の群が入ったのは、今年は5月5日。
去年は5月6日でした。


ツブラジイの花が咲き、山が黄金に輝いています。

ニセアカシア

羽黒とんぼ


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ちょうど今日の中日新聞社説も、
みつばちのお話です。

  社説:教えて、ミツバチさん こどもの日に考える
2015年5月5日 中日新聞

 はじめまして、ミツバチです。そんなにせっせと何を集めて回っているのと、しばしば聞かれます。そうですねえ、スプーン一杯の未来でしょうか。

 犬山市栗栖は愛知県の北の端、目の前を木曽川が流れています。対岸は岐阜県です。

 水際までうっそうと迫った竹林。“やっち”はそこを、子どもたちの秘密基地にしたいと思っています。

 “みつばちやっち”こと、船橋康貴(やすき)さん(55)はこの春、竹林の手前の原っぱに、ミツバチの巣箱を四個置きました。「くりす夢学校みつばち元気教室」の開校です。

 船橋さんは四年前まで、名古屋市内の環境コンサルタント会社の社長を務め、企業の省エネ指導や環境教育に飛び回る毎日だった。

 ところが、温暖化は進むは、原発は破裂するは、地球環境はちっとも良くなりません。

 「精いっぱい工夫した。でも知識をいくら伝えても、結局何も変えられない」

 船橋さんは、悩んで会社を辞めた。そして、知人に連れられ、たまたま見学しに行った養蜂の世界に魅せられた。

 船橋さんが志すのは教育ならぬ「はち育」です。みつばち元気教室の生徒は小学生とお母さん。ミツバチは教材ではなく先生です。

 巣箱の中には、最も多いときには二万匹のミツバチが、ひしめき合って暮らしています。一個の家族というより、社会、いいえ世界といってもいいでしょう。

ミツバチが景色をつくる

 働き蜂の寿命はわずか一カ月。その間、一日に約三千の花から花へと飛び回り、蜜と花粉を集めます。蜜は働き蜂の、花粉は幼虫の食べ物です。

 女王蜂は三、四年も長生きし、春には一日約二千個の卵を産んで命を未来につなぎます。

 ミツバチは決して自然をむさぼらない。一匹の働き蜂が生涯に集める蜜は、小さなティースプーンに一杯です。

 ちゃんとお礼もしています。

 雄しべから雌しべへと花粉を運んで受粉させ、植物たちの命もつないでいます。

 巣箱の中では争わず、譲り合い、支え合う姿も見られます。

 ミツバチが、巣箱の周りの小さな世界の調和を保ち、環境、つまり未来をつくっているのです。

 「ミツバチ・地球・カレーライス」。この夢学校の校訓です。

 教室では、まず巣箱に耳を当て、羽音に耳を澄まします。そして観察ケースのミツバチに目を凝らします。その声に耳を傾け、対話を試みます。

 そして最後に、天然のハチミツをたっぷりかけたカレーライスを親子で作って、いただきます。

 具材のニンジンもジャガイモも、いわばミツバチが結んだ命。おいしいね。このおいしさを、いつまでも大切にしたいよね。持続可能でありたいね-。

 命と命のつながりの味。舌の味蕾(みらい)で感じた未来のことを、子どもたちは忘れません。

 「知識をたくさん詰め込むよりも、感じたことを伝える人になってほしい」

 みつばちやっちの願いです。

 カレーの味ともう一つ、ミツバチってすごいと思うことがある。

 働き蜂はその短い一生の中で“世代”によって役割を分けています。若い子たちは家の中の仕事をします。巣の掃除、花粉や蜜の貯蔵と管理、子育て、つまり幼虫の世話…。

 蜜の採取など外回りは主に、熟年たちの仕事です。そして外敵に襲われた時、真っ先に立ち向かうのも老蜂です。

 さてさて人間界とは正反対か。

 たとえば国を守るということは、そこにある命を守り、未来へつなぐこと。未来を守るということです。子どもたちこそ未来です。

 だとすれば、その子どもたちをやがて戦場へ送り出すことになるような、危険な仕組みを今なぜつくるのか。仕組みをつくった人たちが戦うことはありません。

むさぼらず、争わず

 時計の針に心刻まれ、目先の利益に目がくらみ、為替と株価に踊らされ、資源を浪費し、煙や汚水で世界を汚しているうちに、人は未来を見失い、夢見る力を擦り減らしつつあるのでしょうか。

 調和のとれたミツバチの社会を飽かず眺めていると、そんな気がしてなりません。

 今晩、大好きなカレーライスをしみじみ味わうべきは、子どもではなく大人ではないのだろうか。


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