みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

<もしかして更年期!?パート2>(上)補充療法の注意点(下)補充療法の他に

2015-05-13 20:17:09 | ほん/新聞/ニュース
紅枝垂れモミジの下に丁子草が咲いています。
ちょっとナンシャモンジャに似た花の形の
淡いブルーの5弁花です。

横から見ると丁の字に似ていることから「丁子草」。

半日陰を好む山野草なので、
この場所が気に入ったのか、毎年、忘れずに咲いてくれます。

すすしげな花です。

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3月に連載した「もしかして更年期」の第二弾が、
昨日今日と、中日新聞の生活面に載りました。
もっと知りたい、という反響が大きかったそうです。

だれにも訪れる更年期。
わたしはもう過ぎましたけどね(笑)。

  <もしかして更年期!? パート2>(上)補充療法の注意点 
2015年5月12日 中日新聞

 「更年期についてもっと知りたい」という声に応え、二回に分けて続編を掲載します。

      ◇
 「私の症状とぴったりなんです」。三月三、四の両日、本欄で更年期に関する記事を掲載して以降、NPO法人「女性の健康とメノポーズ協会」(東京)には、読者からの電話相談が相次いでいる。


 「職場に理解がない」と会社を退職した人、六十代以降も更年期のような症状に悩む人…。明らかに更年期症状とみられる人でも、婦人科ではなく心療内科に通っている人が目立ったという。

 ホルモン補充療法に関する質問も多く、「怖いので避けていた」という人も。自身、十年以上補充療法を続けている理事長の三羽良枝さんは「世界的な標準治療である補充療法を拒否する人が多いのは残念」と話す。

 補充療法は二〇一二年、関係学会が指針を改訂。エビデンス(科学的根拠)を踏まえ、専門医の委員が討議し、合意した内容を採用した。期待される効果は、ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ)、膣(ちつ)乾燥感、性交痛の緩和、骨密度の増加、糖・脂質代謝や血管機能、抑うつ症状の改善、大腸がんリスク低下など。

 一方、副作用として性器からの不正出血、乳房の痛み、片頭痛の悪化、乳がん、虚血性脳卒中、静脈血栓塞栓(そくせん)症などのリスク増加などを挙げた。

 副作用について、指針作成委員の一人、飯田橋レディースクリニック(東京)院長の岡野浩哉さんは「補充療法をしてはいけない人や慎重に投与した方がいい人以外は、数年間の短期投与では、性器の不正出血や乳房の張りなどマイナートラブル程度」と説明する。

 気になる乳がんは、五年以上の長期投与でリスクが上昇するとされているが、薬剤の種類によりリスクは異なる。ただ、そのリスクは出産経験のない人や家族に乳がんがいる人より低い。「子どものいない人に『乳がんになるよ』と言わないでしょ。『検診受けてね』と言うでしょ。補充療法を受ける人も同じ。検診を受け、定期的に受診することが大事」と岡野さん。

 女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンがある。子宮がある人の場合、エストロゲンだけの単独処方だと、子宮内膜がんのリスクを高める。

 プロゲステロンとの併用で予防できるが、静岡県の女性(55)からは「子宮があるのにエストロゲン単独で投与され、子宮内膜増殖症に。二回も手術をした」という体験談も寄せられた。岡野さんのもとにも、同様の患者が疑問を感じて受診するという。

 更年期医療は婦人科の中でもマイナー領域。専門外の医師から「補充療法をやったら、がんになるよ」と言われ、不安になる患者も。医師選びの一つの目安は、一般社団法人日本女性医学学会が認定する更年期の専門医であること。全国に約二百三十人が認定されており、学会ホームページで確認できる。女性の健康とメノポーズ協会も独自調査に基づき、医療機関を案内している。

      ◇
 「女性の健康とメノポーズ協会」の電話相談は、毎週火、木曜の午前十時半~午後四時半(祝日・八月・年末年始は休み)=電03(3351)8001。
 (砂本紅年) 


  <もしかして更年期!? パート2>(下)補充療法の他に  
2015年5月13日 中日新聞

 ホルモン補充療法以外の治療法にはどんなものがあるか。

 「漢方専門医の立場から言うと、更年期症状にはまず漢方を試していただき、それでも改善できない症状に対してホルモン補充療法などをするといいですね」。表参道福沢クリニック(東京)副院長の福沢素子さんは話す。


同院は患者の八~九割が女性で、その半数程度が更年期世代。「のぼせて汗がふき出る」「疲れやすく、だるい」「頭痛、肩こり、めまいがする」「生活が不安」など、さまざまな症状を訴える患者が訪れる。「更年期はさまざまな領域の症状が現れる。西洋医学では不定愁訴とされるような多彩な症状は、漢方の得意とするところ」

 漢方は、心と体は切り離せないという考え方に基づいて治療する。まず漢方独特の問診、脈や舌、腹部の診察をして、体力や抵抗力を表す「虚実」、新陳代謝を表す「陰陽」、体の中をめぐっている「気・血・水」のバランスを見極める。

 漢方において更年期症状は、ホルモンの変動によって「気・血・水」のバランスが乱れる「血の道症」の一つとされ、漢方薬でそれらの過不足や滞りがなくなるよう調整していく。漢方薬は、複数の生薬が組み合わされているのが特色。一つの処方で心身のさまざまな症状が改善されるという。食生活などの養生も指導する。

 代表的な処方は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など。薬が合えば、二週間~一カ月ぐらいで改善が感じられるといい、中には二、三日でほてりがよくなったという人も。

 漢方薬にはショウガやナツメ、シナモン、クチナシの実など食べ物も多く含まれ、副作用は少ない。ただ、全くないわけではないので自己判断は避け、なるべく漢方専門医を受診したい。漢方専門医は全国に約二千二百人おり、日本東洋医学会のホームページで調べられる。「西洋医学と漢方の特徴を理解した上で治療を選んだり、組み合わせたりしてほしい」

    ◇
 症状が軽く、病院に行くほどかどうか迷う程度の人には、豆腐やみそなど大豆食品を積極的に食べるよう心掛ける方法がある。大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするとよく知られている。ただ、その効果を受けやすい人と受けにくい人がいる。

 大豆イソフラボンには三種類あり、その中の一つが特定の腸内細菌によって変換されてできるエクオールという成分が、よりエストロゲンに似た働きをする。この種の腸内細菌を持っている日本人は半数程度とされ、持っていない人は大豆を食べても効果はあまり期待できない。自分がエクオールを作っているかどうか尿で確認する有料検査や、手軽にエクオールをとることができるサプリメントが発売されている。

 長年更年期医療に携わる小山嵩夫クリニック(東京)の小山嵩夫院長は「エクオールの摂取はホルモン補充療法ほどの効果があるわけではないが、治療への導入や、補助的なものにはなるだろう」と話している。
 (砂本紅年)


○もしかして更年期!?(上)ホルモン補充療法 効果高いが、普及率低く(2015年3月3日 中日新聞) 
 ○もしかして更年期!?(下) 適切なケアで安定 精神症状(2015年3月4日 中日新聞)


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