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福井県生活学習館の図書隠ぺい事件について、
情報公開請求していますが1ヶ月延期ということなので、
現時点で知り得た情報だけで、
なにが問題かを検証したいと思っていました。
昨日午後、新聞各紙を時系列で整理しがてら、まとめてみました。
これ以降は、最後まで文字ばかりです(笑)。
関心のある方はお読みください。
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検証!「ジェンダー関連本の隠ぺいと精査」に異議あり-1
【発端】
近藤推進員は、そこに置いてあった『ジェンダーを科学する―男女共同参画社会を実現するために』(松本伊瑳子・金子篤子編)を手にしたところ、その過激な内容に驚きを覚えたという。(4/28世界日報)
【指摘内容】
・近藤推進員は、家族解体まで目指す本を県の予算で運営する生活学習館に置くのは理解できないとして、福井県男女共同参画条例の第九条に基づき、昨年十一月、西川一誠知事あてに苦情申出書を提出。同書を含め幾つかの過激な図書の排除を要請した。(4/28世界日報)
・近藤推進員は・・・およそ男女共同参画とは無縁の書物が多数あることに 気付き、その必要性が非常に疑問視される書籍リストを作成。県議会議員や地元紙などに問題提起してきた。(4/28世界日報)
・近藤推進員は、「政府や自民党は、基本計画改定に基づき地方の男女共同参画センターの書籍や講師選びが適切に行われているか、もっとチェックすべきだ」と述べる。(4/28世界日報)
・昨年秋、推進員が「家族解体までを目指す内容の書籍 などがあり、過激すぎる」と指摘し、数冊について撤去を要請。その後、約150冊のリストを提出するとともに再び撤去を求めてきたという。(5/7読売)
・県内の男性が、性教育やジェンダーをめぐる「過激な本」のリストをあげ撤去するように要請(5/12朝日)
・県民から昨秋、「男女共同参画に不適切で内容が過激である」として・・・・撤去を要請(5/12朝日)
・「昨年十一月に同学習館の企画に携わっている学習事業推進委員の一人から県に申し入れがあり」「過激で性的な表現のある書籍は置かない方がよい」との指摘を受け(」5/12中日)
・「家族の解体を目指すなど内容が過激」と指摘する書籍リストを作り、撤去を要請(産経5/12)
・昨年11月、男女共同参画推進委員の一人から「男女共同参画の趣旨にそぐわない」「内容が過激」などの指摘を受けた(5/12福井)
・近藤推進員は、家族解体まで目指す本を県の予算で運営する生活学習館に置くのは理解できないとして、昨年十一月、西川一誠知事あてに苦情申出書を提出。同書を含め幾つかの過激な図書が「県が進める男女共同参画と相いれない」として、その排除を要請した。(5/15世界日報)
・昨年11月、県男女共同推進委員の一人から「ジェンダーフリーの思想が行過ぎている」「男女共同参画の趣旨にそぐわない」「などと約150冊の撤去を求められ(5/17福井)
・県の男女共同参画推進員の男性が昨年11月に、「男女共同参画推進に不適切で内容が過激」(5/17朝日)
・「ふさわしくない本がある」と指摘し、リストをあげて撤去を要請(5/17読売)。
・県民から「ふさわしくない本がある」との指摘を受けたため(5/17毎日)
【経過】
・担当職員が「男女共同参画にはいろいろな考えがあり。県民への情報提供は必要」と回答した。(5/12朝日)
・こうした中で今年三月、この種の書物、約百五十冊が同センターの書棚から排除されたのである。(4/28世界日報)
・3月下旬、リストの書籍が棚から降ろされ、現在は職員が執務する事務室に置いている(5/4読売)
・3月下旬、情報コーナー書架から貸し出しカウンター近くの事務室に移した。(5/12福井)
・3月下旬に書架から外し、貸し出しカウンター近くの事務室に移していた。(5/17福井)
・男性からは申し入れが繰り返され、今年3月「リストの本が適切かどうか検討するため、事務室に一時移動した(5/12朝日)
同館は3月末に、これらの書籍を書架から事務室内に移していた(5/17朝日)
・三月末、情報ルームの蔵書のうち、男女共同参画関係の約150冊を、書架から撤去していた(5/12中日)
・要請を却下していたが、今年三月、この種の書物、約百五十冊(3面に一覧表)が同館の書棚から排除された。(5/15世界日報)
・撤去された図書は、一般の人の目に留まらない倉庫のような所に保管されている。(5/15世界日報)
【県の言い分・判断】
・男女参画・県民活動課の宇野真理子課長(当時)は 「男女共同参画に関する考え方についてはさまざまなものがあり、それらに関する情報の提供は学習するうえで必要である」と書面で回答。(4/28世界日報)
・宇野前課長(現在、総務部企画幹)は、「政府の基本計画改定で、男女共同参画が目指す方向がより明確になった。それを受けての措置」と述べ、「今後も県民の声に耳を傾けながら柔軟に対応したい」と語った。(4/28世界日報)
・本家明美・男女共同参画推進課長は「宇野課長(当時)から排除するように指示があった。排除した本は、一般の人の目に留まらない倉庫のようなところにある」。(4/28世界日報)
・「どのような情報提供の方法がよいかなどを 検討するため、一時的に棚から降ろした。どの本も貴重な資料だと認識している」(5/4読売)
・「内容を確認するために一時的に移動しただけで撤去ではない。近く書架に戻す予定だった。内容に問題は見つかっていない」(5/12朝日)
・県生活学習館は本を書架に戻す方針で検討(5/12中日)
・確認作業を間もなく終え、近く書架に戻す(5/12福井)
・「行政が思想的、宗教的な観点から書籍を選別できないことは自覚している。今回は委員の意見に真摯に対応、確認するため一時、棚から下ろした.本はすべて元に戻す方針」(5/12福井)
・「県民の真摯な意見に応じて中傷や人権侵害がないか、書架から移して一冊ずつ中身の確認をしており、撤去ではない作業を来週にも終え、問題がなければ元の書架に戻す」(5/12読売)
・蔵書を戻す方向で検討している(5/12県民福井)
・男女参画・県民活動課の宇野真理子課長(当時)は、男女共同参画に 関する考え方についてはさまざまなものがあるとし、「学習する上で必要である」と要請を却下していたが(5/15世界日報)
・「読む人によって本の解釈が異なるのは当たり前。さまざまな意見がある中で認識を深めてもらうことを目的に蔵書を選んでいる。(5/17福井)
・「決して撤去したわけではない。行政の立場として蔵書を撤去することはあり得ない。確認作業の途中だった」(5/17福井)
【精査内容】
・他人のひぼう中傷や公益を害する内容がないかをチェックした(読売新聞5/17)
・個人へのひぼう中傷や人権侵害、暴力的表現などの公益を著しく阻害するものがないかどうかを確認した(毎日新聞5/17)
・県民の指摘を受け、著しい人権侵害などがないかも含めて再確認していた。(5/17福井)
【精査結果】
・県男女参画・県民活動課は「公益を害するような記述はなく問題はなかったと判断した」(朝日5/17)
・他人のひぼう中傷や公益を害する内容がないかをチェックした結果、すべて問題がなかったとした。今後は、書籍購入の選定基準の設置を検討するとし、定池りゆ子館長は、「これまでは他県の施設が購入している本などを参考にしていた」と話している(読売5/17)
・内容を精査し「問題がないことを確認した」(毎日5/17)
・いずれも全国で流通している一般的な本で、内容に問題はなかった(5/17福井)
【現状および対応】
・書籍を書架に戻し、16日から一般公開を再開(毎日5/17)
・県はこれらの書籍を16日、元の書架に戻した。(朝日5/17)
・県はこれらの書籍を1カ月ぶりに元の書架に戻した。(産経5/17)
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以下のような事実関係が浮かび上がる。
昨年11月、福井県生活学習館で企画に携わっている学習事業推進委員(男女共同参画推進員)の近藤推進員は、ある日、同学習館で一冊の本を手に取り、その過激さに驚き、家族解体まで目指す本を県の予算で運営する生活学習館に置くのは理解できないとして「福井県男女共同参画条例」第九条に基づき、西川一誠知事あてに苦情申出書を提出。同書を含め幾つかの過激な図書の排除を要請した。
県男女参画・県民活動課の宇野真理子課長(当時)は 「男女共同参画に関する考え方についてはさまざまなものがあり、それらに関する情報の提供は学習するうえで必要である」と書面で回答し、要請を却下。近藤推進員はショックを受けたが、その後一日がかりで、「男女共同参画の趣旨にそぐわない、不適切で内容が過激な」150冊の書籍リストを作成、提出した。その後も近藤推進員は撤去の申し入れを繰り返し、県議会議員や地元紙などに問題提起してきた。近藤推進員は「政府や自民党は、基本計画改定に基づき地方の男女共同参画センターの書籍や講師選びが適切に行われているか、もっとチェックすべきだ」と述べる。
当初、要請を却下していた県は、3月下旬になって、「男女共同参画推進に不適切」と指摘を受けた150冊のすべてを同館の書棚から撤去した。排除の理由として、宇野真理子課長(当時)は「政府の基本計画改定で、男女共同参画が目指す方向がより明確になった。それを受けての措置」と述べ、「今後も県民の声に耳を傾けながら柔軟に対応したい」。本家明美・男女共同参画推進課長は「宇野課長(当時)から排除するように指示があった。排除した本は、一般の人の目に留まらない倉庫のようなところにある」という。
定池りゆ子館長によると「委員の意見に真摯に対応し、個人へのひぼう中傷や人権侵害、暴力的表現などの公益を著しく阻害するものがないかどうかを確認するため一時、棚から下ろし確認作業の途中だった」。わたしたちが抗議文を提出した5月11日には、本は事務室にあり、「中傷や人権侵害がないか、書架から移して一冊ずつ中身の確認をしており、作業を来週にも終え、問題がなければ元の書架に戻す方針」だったという。
5月16日、150冊の書籍のチェックを終えて、すべて問題がなかったとして、本を書架に戻し一般公開を再開した。
館長は、「これまでは他県の施設が購入している本などを参考にしていた」が「今後は、書籍購入の選定基準の設置を検討する」と話している。
昨日には、知事も誠実に回答書を出したし、
で、「めでたしめでたし」で終わると県は思ってるかもしれないけど、
この事件には「そうは問屋がおろさない」問題点、矛盾点がたくさんある。
まずは、昨日も指摘したが、知事回答との矛盾。
西川一誠福井県知事は(5/18知事回答)
「関連書籍等の整備につきましては、選定基準を設け
適正に購入・配置しているところです。」
いっぽう、定池りゆ子館長(5/17読売新聞)は、
今後は、書籍購入の選定基準の設置を検討するとし」
「これまでは他県の施設が購入している
本などを参考にしていた」と話している。(5/17読売新聞)
うそをついているのはどっなのか、ちゃんと説明してほしいものだ。
「選定基準」があったのか、なかったのかでも問題点は異なる。
とりあえず事実関係を挙げるだけで、
解析と検証は次の記事にまわししたいが、
この事件については、以下のような伏線がある。
近藤推進員の撤去要請の約1カ月前、
自民党新政会の小泉剛(よしやす)議員がこの問題を議会でとりあげている。
2005年10月4日(火)、福井県議会・予算特別委員会質疑において、
小泉委員が「ジェンダーフリーについて」、教育長に対して
福井の生活学習館の図書に関しての、質疑をしている。
福井県議会HP
(ジェンダーフリーについて)平成17年予算特別委員会質疑
◯(119)小泉委員 ・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・福井の生活学習館、あそこの図書のところに「結婚帝国 女の岐れ道」という本がある。これは読んでいただきたいということで並んでいる。ちょっと興味があったので引っ張り出して、上野千鶴子さんとかの先ほどの研究会の中身も書いてある。この中を見ていると、「第3章、愛はなくてもセックスできるは常識なのに」という問いかけで話をしている。あるいは「第5章、去勢しない限り暴力は続くのか」、こんなことで書いてある。その本をあそこに並べて、これは読んでいただきたいという。読む人によってはいい教科書にする人もあるだろう。しかし私は、いかにもあそこに興味本位で並べてあるような気がしてならなかった。これは別に揚げ足を取るわけではないけれども、あそこの、言うなれば管理運営はどなたがしているのか。恐らく、私は知らないが、ユー・アイふくいという看板があるのだから、そこではないかと思うのだが、ああいうところは一般の社会教育関係、あるいはボランティア、あるいは婦人教育関係者が非常に集まるところで、いつもあそこでいろいろな会議等が開かれている公的な場所である。ああいう場所を、ここでどこが担当しているのかはわからない。しかし、どう見ても社会教育であれ、学校教育であれ、あるいは家庭教育であれ、ああいうところを利用することだけは事実である。そうなると、やはり時には目を向けてみて、それでどういう状況かということを見るのも、非常に大事なことだと思うがどうか。
◯(120)教育長 ジェンダーとかジェンダーフリーという言葉であるけれども、これの学校現場での基本の姿勢、スタンスだけれども、紛らわしいというか、ジェンダーにしてもジェンダーフリーにしても、ある種の紛らわしさが残る、あいまいさが残るというようなことで、言葉は使わないようにという指導を徹底しているつもりである。当然、学校だから男女平等意識の育成とか、男女共同参画社会云々というような指導を行っているけれども、こういった面については、過去に行き過ぎた事例があったこともあり、事実2年か3年前にそういうのがあって厳重な注意をしたことがある。大事なことは、先ほども申し上げたが、やはりバランスとか中庸、行き過ぎないということだと思う。いろいろなチャンスをつかまえて、どこであれ、こういった話については行き過ぎた現象があれば、しかるべきチェックというか、いろいろな指導もしてまいるし、またそういう話もしていきたいと考えている。(以下略)
7月1日の「予算特別委員会」では、自民党新政会の他の議員が
「ジェンダーフリーについて」教育長に質疑をしている。
この問題の発端は、すくなくとも近藤推進員が、
「ある日、生活学習館で一冊の本を手に取りその過激さに驚き」
ということではなさそうである。
つ・づ・く
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