熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

シンポジュウム

2007-11-19 23:43:28 | Weblog
シンポジュウム2007「アメリカ知的財産権法の新たな展開」に参加してきました。

会場は「帝国ホテル・光の間」です。
久しぶりの帝国ホテルですが、相変わらずデラックスなホテルです。
このようなホテルで講習会を開催できるのは、超大手の特許事務所だけでしょう。

休憩では、コーヒーの他に、数種類のお菓子が用意されていました。



帝国ホテルのチョコレートも出されていました。

話が横道にそれてしまいましたが、シンポジュウムの内容についてお話しましょう。

シンポジュウムは、2つのセッションに別れており、第一セッションは、「アメリカ特許法の新たな相貌」というタイトルで、レーダー判事の「KSR v.Teleflex事件判決以降の自明性判断」、マックス・オルソン弁護士の「故意侵害 ~ Seagate Technology事件判決の結果をうけて」チャールズバーキスト弁護士の「KSR事件およびSeagate事件判決が特許訴訟に及ぼす影響について」のプレゼンテーションがありました。

第二セッションは、「独占禁止法・日米欧における新たな動き」というタイトルで、学者、弁護士がプレゼンテーションを行いました。

独占禁止法は私の専門ではありませんので、特許法についてのプレゼンテーションについて、感想を述べてみます。

レーダー判事は、「KSR事件の最高裁判決前後で、自明性の判断基準は変わらず、TSMテストは依然として有効な判断基準である。」として、KSR事件最高裁判決後の2つの裁判例について、自明性の判断結果を説明していました。

マックス・オルソン弁護士は、「故意侵害の要件が、従来の相当性の要件(過失または重過失と考えられる)から、より厳格な要件に変更された」として、特許権者が故意侵害を立証することが難しくなったと説明されていました。

チャールズバーキスト弁護士は、「KSR事件およびSeagate事件判決は、特許権者を厳しい状況に追い込むことになった」と説明していました。

KSR事件の最高裁判決の実務への影響については、色々な事が言われていますが、特許権者にとって不利な状況になることは、レーダー判事も認めています(審査官が自明性で拒絶しやすくなるため)。

KSR事件・Seagate事件等、特許権者に不利な方向に振り子が振れていますが、何時また特許権者に有利な方向に振り子が振れるのかは分かりません。

裁判例の分析を続けていくことが必要です。



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落花生

2007-11-18 20:54:11 | Weblog
地元開催の産業祭りに行ってきました。

市内の農家が朝取り野菜の販売をしていたり、市内の企業が自社製品のチャリテイ販売を行っていたり、県内の名産品の即売会を開いていたり、結構楽しめます。

妻は趣味のフリーマーケット巡りに夢中でした。

県内名産品のコーナーで、秦野名物「落花生」の即売を行っていました。
その中に珍しいものを見つけました。

落花生粉です。
落花生を粉にしたもので、お餅に付けて食べたり(安倍川餅のきな粉と同じです)、ドレッシングに混ぜる、ラーメンスープの隠し味として使われるそうです。





早速、お餅に付けていただきました。



安倍川餅のきな粉と比べて、落花生の味が強く、私の好みです。
結構ハマリそうです。

それにしても色々な団体があります。
ほとんどがNPOでしょうが、なかなかユニークな団体もあり、どのように役立つのかと考えてしまいますが、楽しく活動できればいいのでしょうね。

次は、どこのお祭りに行こうかな。
結構、ミーハーな自分を楽しんでいます。



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市民講座

2007-11-17 21:05:20 | Weblog
市民講座「科学と倫理」を受講してきました。

この講座は、慶應大学が地元市民を対象にして、毎年開催しています。
今年は、「科学と倫理」という統一テーマで、3日間の開催です。

1日目は、「人間工学における倫理とは」というテーマで、先週土曜日に開催されましたが、所用で参加できませんでした(資料は本日頂きました)。

2日目は、本日開催で、「生命科学はいまどこにあるのか」というテーマで講演がありました。
1時間30分という短時間で、かつ、いろいろな人が参加していますので、講師も苦労したことと思いますが、生命科学の歴史と現状の概略は把握できました。

一つ気になったのは、DNA配列の解読競争で、かなりの配列が明らかになってきましたが、その情報をどのように使用するのかが明らかになっていないということです。
「科学と倫理」という今回の統一テーマの設定も、このようなことが背景にあるのではと、思われます。

3日目は、12月15日で「可能なこと、できること、してもよいこと」というテーマです。
いよいよ統一テーマの本丸に入ります。
さて、どのような講演がなされるのか、楽しみです。



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10億円の寄付

2007-11-16 21:47:10 | Weblog
神奈川県大磯町の横溝千鶴子さん(88)が米寿の誕生日を迎えた16日、「教育やスポーツ振興に役立ててほしい」と生まれ育った同県南足柄市に10億円を現金で寄付しました。

横溝さんは、平成11年にも地元の大磯町に5億円を寄付し、障害者福祉施設の設立にかかわるなどしてきたそうです。

横溝さんは、40数年前、米寿のこの日に10億円を贈ろうと目標を立て節約してきました(もちろん、節約だけでは10億円は貯まりません。高収入があってのことです)。

ふるさとに恩返しできたのは人生最大の幸せと感想を述べておられました。
「子供たちの教育のため、命ある限り努力を続けたい」と穏やかな笑みを浮かべていたそうです。

本当に、立派な方です。
お金はこのように使いたいものです。

現金で寄付したことについては「お金の大切さを分かってもらいたかったから」と話していました。
流石に、お金をためる人は違いますね。
お金の大切さを実感されています。

私が米寿の年に、何か寄付できるものがあるのか、これからジックリと考えていきます。



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弁護士倫理

2007-11-15 22:31:32 | Weblog
司法試験基礎講座の講師が、講義の合間に雑談と称して面白い話をします。

先日も、刑法講義の合間に、興味深い話がありました。

「皆さんが司法試験合格後に、弁護士になるのかどうかは分かりませんが、もし弁護士となった場合、次のような場面に遭遇したらどのように判断しますか。」

と、前置きして、「これは実際にあった話です。ある弁護士が、暴力団の組員の弁護を引き受け、被疑者に接見しました。すると、その組員は、弁護士に小声で言いました。」
「先生、俺は人を刺していない。あれはうちの組の親分がやったんだ。俺が罪を被って刑務所に行けば、出所したら幹部になれる。だから、裁判では無罪を主張しないで、刑を軽くするようにお願いしますよ。」

「皆さんが、この弁護士だったら、法廷でどのように主張しますか。① 依頼人(被疑者)の利益を守るため、罪を認めて減刑を主張する、 ② 真実義務を守るため無罪を主張する」

この問いかけに、受講生の約90%が ① 依頼人の利益を守る ことに賛同しました。

この結果に、講師はかなり驚いたようで、「そうですか、刑事訴訟法学者は皆さんの意見と全く逆で、② 真実義務を守るため無罪を主張する が多数派でしたが」

私は、少数派の「② 真実義務を守るため無罪を主張する」 です。

現実に、このような場面に遭遇した場合、相当悩むでしょうが、これから弁護士になろうとする受験生は、「② 真実義務を守るため無罪を主張する」 を選択して欲しかったと思います。

青臭い意見でしょうか。
青臭い意見が主流になる世の中が来るといいのですが。



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NEO

2007-11-14 18:55:08 | Weblog
「NEO」と言っても、NHKテレビ番組の「サラリーマンNEO」ではありません。

ジャスダック証券取引所が開設した技術系ベンチャー企業向けの新市場、NEO(ネオ)のことです。

13日、この「NEO」に、第1号銘柄として通信ソフト開発のユビキタスが上場しました。
「NEO」は赤字企業でも上場できる半面、企業が持つ技術・知的財産権の審査に重点を置いています。
外部の有識者らの協力を得て学術的な裏付けも確認してもらい、新産業の創出や経済活性化につながる企業の育成をめざしているそうです。

ユビキタスは任天堂の携帯ゲーム機など向けに通信ソフトの供給を伸ばしています。
成長への期待から買い気配値は公募・売り出し価格(10万円)を上回って推移していました。

この「NEO」にベンチャー企業が多く上場し、知的財産権の価値評価の精度が向上してくると、知的財産権価値評価の専門家の出番が多くなります。

知的財産権の価値評価は難しく、単純に経済的価値評価では図れない問題があります。
それは、権利の有効性の評価です。

企業の知的財産部門でのライセンス交渉を担当した経験から、知的財産権(特に特許権)の権利の有効性(特許権が無効理由に該当しないか、権利範囲が限定解釈されないか、当該特許権の回避可能性等)の判断が、非常に難しいことを実感しています。

例えば、一つの先行技術文献の存在により特許権が無価値に等しくなったこと、審査段階に提出した意見書の記載によりライセンス料を減額せざるを得なくなったこと、権利行使が遅れたために代替技術が開発されて特許権の価値が著しく低下したこと等の経験があります。

このように、特許権の価値評価は、先行技術文献調査、出願・審査経過の精査の他に、技術の進展予測等の、専門性の高さが要求される領域がかなり多いのが特徴です。

裏返して言えば、それだけ弁理士が活躍できる場面が多いと言うことです。

専門性を磨きましょう。



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鉄腕逝く

2007-11-13 17:57:47 | Weblog
「神様、仏様、稲尾様」と称賛されて鉄腕の異名をとり、プロ野球・西鉄ライオンズの黄金期を担った稲尾和久さんがお亡くなりになりました。
70歳だそうです。

稲尾さんは、私よりも少し上の世代ですので、直接試合を見たことはありませんが、その伝説的な凄さが印象に残っています。

私が子供の頃は、ON時代(王・長嶋時代)全盛期で、毎晩ラジオで巨人戦の実況中継を聞いていました。

V9(日本シリーズ9連覇)を達成した強い巨人軍に対して、V9達成前ですが、1958年に、巨人との日本シリーズで、チーム3連敗後、自らが4連勝して逆転優勝の立役者となりました。
第5戦では打者として延長10回、日本シリーズ初となるサヨナラ本塁打を放っており、投打の活躍は「神様、仏様、稲尾様」とたたえられました。

確か、このシリーズは、7試合の内5試合登板して4勝したという、今では考えられないスーパーマンです。
まさに鉄腕です。

稲尾さんは、1年目から8年連続で20勝以上を挙げ、1961年には、戦前のスタルヒン(巨人)に並ぶシーズン最多42勝をマークしました。

この勝利数もすごいですね。
20勝投手がなかなか現れない現在のプロ野球界、一人で二人分の勝ち星です。

最多勝を4度、最優秀防御率も5度、獲得しています。
通算成績は276勝137敗、防御率1.98。93年に野球殿堂入りしました。

日本プロ野球史上最高の投手の一人である、鉄腕「稲尾投手」のご冥福をお祈りいたします。



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知的財産価値評価

2007-11-12 21:15:36 | Weblog
知財業務のプロとなるために、新規業務領域についての基礎的スキルの獲得を図っています。

先日のブログにも書きましたが、新規業務領域の一つである知的財産価値評価についての基礎的スキルを獲得するため、知的財産価値評価人候補者登録申請を行いました。

所用のため、10月30日に開催された第1回研修には参加できませんでしたが、11月29日の第2回研修には参加できそうなので、申し込みをしました。

10月30日に開催された研修の資料が弁理士会から送付されてきましたので、熟読・理解して第2回研修に参加したいと考えています。

来年3月までに、研修会が2回開催され、評価人候補の基礎的研修が終了するそうです。

しっかり勉強して知的財産価値評価の基礎的スキルを獲得しますか。
関連する文献の収集も開始しなければいけません。
忙しくなりそうです。



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弁理士 OR 弁護士

2007-11-11 18:11:21 | Weblog
司法試験基礎講座を受講していると言うと、「弁理士の資格を取得したのに、弁護士になるんですか?」という質問をされることがあります。

私が目指しているのは、あくまで知財業務のプロです。
弁理士でも弁護士でもありません(正確には資格取得が目的ではないということです)。

知財業務のプロになるために、次の3つの領域の勉強をしています。

第一は、知的財産権法の高度な知識を獲得することです。
そのために、①弁理士会等の研修会へ参加する ②論文作成・投稿を行う(大学院のゼミで自分が担当するテーマを調査して発表することにより、そのテーマについて高度な知識を獲得することができることを体験しましたので、この方法を採用しています)ことを実践しています。

第二は、知財業務に関連する他の法律(民法・民事訴訟法・商法)の知識を獲得することです。
そのために行っているのが、司法試験基礎講座の受講です(弁理士試験勉強の経験から、受験機関の講座を受講することが効果的であることが実感できたからです。もちろん、司法試験を受験しますが、目的はあくまでも知識の獲得です)。

第三は、知財業務の新たな領域の勉強です。
具体的には、「知財戦略コンサルタント育成研修の受講」「知的財産価値評価人候補者研修の受講」です。

以上の3つの領域の勉強をすることにより、知財業務のプロに近づくことができると確信しています。

これからも、知財業務のプロになることに役立つ研修等があれば、積極的に受講しようと考えています。

何か良い研修等がありましたら、お知らせ下さい。



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癒し系2号

2007-11-10 13:44:58 | Weblog
我が家の癒し系2号(正確には娘夫婦の癒し系です)をご紹介します。

以前、ブログでご紹介した、癒し系1号のトイプードルと同じ種類のワンちゃんです。

娘夫婦がお出かけなので、その間1号・2号を預かりました。

早速、近所の公園に散歩に出掛けました。

公園にはコスモスが咲き誇っています。




公園内を散歩した後、休息所で一休みしている「癒し系1号」です。





それでは、「癒し系2号」をご紹介します。



癒し系1号と仲良くお休みしている「癒し系2号」です。

この1号と2号、顔を合わせると2号が1号を追い掛け回しています。
1号はお姉さんなので、2号を軽くあしらっていますが、2号がしつこく追い回すと、時々プッツンして吠えて甘噛みをします。

それでも仲良しな1号・2号です。


この1号・2号には、本当に癒されますね。



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