散歩をしていて気づいたことだが、古い農家などの大きな家には大きな花がある。古い家の歴史は、花木の成長がその長さを語っている。この写真の躑躅も大きく枝を伸ばし、家が隠れるほどである。朝日がさして、花の先端が光を受けて輝いている。躑躅は難しい漢字だがツツジだ。馬琴は俳諧歳時記に、「羊、この花をくらへば躑躅(てきちょく)して斃れ死す。故にしか云ふ」と解説している。
江戸の京都では東山ののべに、酒や弁当を携え、人々は誘い合って躑躅の花見にでかけた。
「賀茂の山辺にに日をくらして、白き赤き紫の、いろいろ手折りてかざせる」と北村季吟は京洛のツツジ見を『山乃井』に書き留めている。
裾山の虹吐くあとの夕つつじ 芭蕉
つつじ咲て片山里の飯白し 蕪村
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