常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

華鬘草(ケマンソウ)

2014年05月09日 | 


花の名前は面白い。この小さなハート型の花は、仏具の寺院のお堂を飾る華鬘に似ていることからこの名がついたという。華鬘はもともと生花で作った花輪でハート型をしていた。仏教へ取り入れられてからは、花をもちいず金属や木で作られるようになった。別名を鯛釣り草ともいう。一見、釣竿に魚が釣られているように見えなくもない。高山植物のコマクサの仲間で、先ごろテレビで紹介されたから見られた方もあるかも知れない。

花好きの義母が裏庭の片隅に植えていたものを、妻が見つけてアパートの裏の空き地に移植した。花の季節になって移植したケマンソウも可愛い花をつけた。義母は年々衰えて、花壇の草取りもしなくなり、花壇の花を眺めるのも間遠くなった。花が咲くのを眺めながら、自分が死ねばこの花壇も手入れする人がなく無くなってしまう、と嘆いていたが、もうそんな言葉も出なくなった。

水尾を消す風のにはかに華鬘草 辻三枝子

ケマンソウは野草で、茶花としても利用される。紫華鬘、黄華鬘などがあり、湿った山地に自生する。だが毒草で、誤食すると嘔吐や下痢、心臓麻痺を引き起こすから注意が必要だ。

花・ガーデニング ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする