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昨日は山形岳風会の初吟会。年に一度、新庄や仙台から吟友が一同に集う。なにぶん高齢化が進んでいるため、また来年も元気で顔を合わせるのが、吟友たちの願いにもなっているようだ。初吟会の楽しみのひとつに、提供された賞品をあてる抽選会がある。このなかの賞品のひとつが、木工所を営むKさんから提供されるまな板である。市販されているものより厚く、何度も削って使える立派なものである。
まな板はそもそも真魚板と書き、魚を捌く専用の調理道具であった。これで野菜を切ったり、刻んだりすることはなかった。魚以外のものを調理するのは、蔬菜板(そないた)と呼び、台所には2枚の板を置いて使い分けられていた。ところが、この板が庶民に普及するようになると、簡便に表で魚、裏で野菜という利用の仕方が広がった。今では、よく水洗いして、魚も野菜も両方に使うのが一般的なのかも知れない。
1月12日は、浅草報恩寺のまな板開き。雅楽が奏でられるなか、大きなまな板の前で、左手に包丁、右手にまな箸を持った包丁人が、鯉に指一本ふれずに捌く儀式が、この神事のクライマックスだ。
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