ケマン草
2015年04月23日 | 花
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ケマン草を移植して二年目。草丈が大きくなり花もたくさん付けた。ハート型の白い花が可憐だ。釣竿に魚を釣ったように見えるからタイツリ草とも呼ばれる。花には白のほか、黄、紫、紅などの種類がある。中国原産のケシ科の花で、コマクサの仲間でもある。花の形が仏具の華鬘に似ているところから華鬘草と呼ばれ、お寺の庭やなどに古くから栽培されてきた。この花が実家の庭に植えられていたのも、隣のお寺から貰ったものかも知れない。
語り歩きいや遠く来ぬ華鬘草 鳥羽とおる
4月、近所の庭を見ながらの散策は楽しい。庭を持たないから、その家々の庭の丹精、花の美しさに思わず足を止め、カメラをむける。チャペックは『園芸家の12カ月』で4月のすばらしを述べている。「四月、これこそ本格的な、恵まれた園芸家の月だ。恋びとたちは彼らの五月を謳歌するがいい。五月は単に草木が花を開くだけだ。ところが四月には、草木が芽を吹くのだ。うそは言わない。このシュートと、蕾と芽は、自然界における最大の奇跡だ。」