京都の四条通にある「藤井大丸」の東側を通る寺町通を進み、高辻通を少し過ぎたところに、古い構えのお店があります。
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大きな木の看板には「中野伊助」と。「なんのお店だろ?」とミモロは、中を覗きこみます。
ここは、数珠の専門店。ミモロは、さっそく中へ。
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お店の壁一面に、いろいろな種類の数珠が下がり、また、長年使い込んだ戸棚の中にも、さまざまな美しい数珠が並んでいます。
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「こんにちはーちょっと数珠のこと教えてください…」お店の方に声を…
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「いらっしゃいませー」笑顔で迎えてくださったのは、10代目のご店主の中野恵介さん。
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ここ「中野伊助」は、明和元年(1764)の創業。10代将軍徳川家治の時代です。「東京オリンピックの200年前だー」とミモロ。寺町通は、その名の通り、お寺が多く、そのため仏壇や仏具を扱う店も集まっています。
「数珠は、もともと寺院で作られていたもの。数珠屋として成立したのは、江戸中期。この店が創業したころです。また、一般の人が、数珠を持つようになったのは、実は、江戸末期。それまで数珠は、僧侶だけがもっていたんです」と、中野さん。
ここで、数珠について、基本的な質問を…。
「あのー御数珠って、どうやって選んだらいいんですか?」とミモロ。
・数珠は、その人の家の宗派によって選ぶのが基本です
宗派によって、数珠のスタイルに違いがあります。天台宗は、そろばんの玉のような形の玉を繋げます。浄土宗は、2つの輪からできたもの。日蓮宗は、房が5つ付いています。
真言宗の数珠
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「ホント…違うんだー数珠ってみんな同じだと思ってたー」とミモロ。
数珠の玉の数は、108つが基本。煩悩の数と一緒です。数珠玉をくりながら、お念仏を唱えるのだそう。ほかに、27というものも、あくまで108に係わる数が基本だとか。
「えーミモロのお家の宗派って、よくわからないー」と、頭を抱えます。最近は、宗派にこだわらずお墓をもつ人も増えています。
その場合は、宗派を問わず使える略式のもので。
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「ところで素材は、どういうものを選べばいいんですか?」
・数珠の素材の種類は、お好みで…。
お店には、さまざま素材が揃い、お客様の要望に対応しています。
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「京都のお土産に買って、他の人にプレゼントしてもいいんですか?」
・人生の節目に、贈り物や購入にするのは、おすすめです。
昔は、嫁入り道具のひとつとして、嫁ぎ先の宗派の数珠を必ず娘に持たせたそう。また成人式などにプレゼントするのもいいそう。
「1本の数珠を家族で使ってもいいですか?」
・数珠には、男女の別があります。また数珠は、他人との共有はできません。
男性の数珠は、大振り。女性のものは、小降りの玉で作るのが一般的。「ユニセックスのお数珠ってないんだー」
ひとりひとりの念が入るので、家族といえども共有はできないそう。一家に1本ではなく、ひとりに1本です。
「オーダーで自分が気に入った素材で作って頂くのがいいねー。憧れちゃう…」とミモロ。
京都のものづくりは、分業制。ここでは、専門の数珠玉職人さんから届いた玉をひとつひとつ繋ぎ、房を付ける仕上げの部分が行われます。
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「こうやって、最後は組紐みたいに止めるんですよ」
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ミモロは、興味津々でじっと作業を見つめます。
ここで、ご店主の中野さんは、ご用事があるのでお出かけに…。ミモロは、まだ見たりないのか、お店の中を歩き回っています。
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「なにか探しているの?」と声をかけてくださったのは、中野さんのお母様。先代の奥様です。
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「じゃ、これは今日、来てくれたお礼にプレゼントします」「えーホント!嬉しい、ありがとうございます」と、遠慮なく頂きます。
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お店には、数珠のほかに、御守のように使うブレスレットタイプのものも種類豊富。
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さらに、オリジナルの「百八念珠飴」や「元気になるバッグ」なども。
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このお店では、数珠の糸の付け替えや房の新調など、リフォームもしてもらえます。
一生使える自分だけの数珠を選びに、ぜひ、京都に来たら、ここへ。値段も数千円のものから、うん十万円などさまざま。ミモロのように自分に合った数珠を選ぶことがポイントです。
*「中野伊助」京都市下京区寺町高辻下ル京極町505 075-351-0155 9:00~18:00 日曜・祝日、第2土曜休み 四条河原町から徒歩8分
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