ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

鴨川沿いの萩の寺「常林寺」。境内を埋め尽くす萩の花。ススキと共に秋の風情が漂う古寺

2012-09-20 | 歴史・史跡

京都御苑の東にある「梨木神社」で、萩の花と名水を味わったミモロは、そこから歩いて行ける距離にある、もうひとつの萩の名所「常林寺」へ向かいます。

今出川通を東に進み、鴨川の橋を渡ると、目指すお寺はすぐ近く…。

「出町柳駅」から、すぐの場所にある萩の寺「常林寺」です。


そもそも、このお寺は、知恩院と縁の深い浄土宗のお寺で、天正元年(1573)に、魯道(ろどう)により創建。当初は、寺町荒神口付近にあったそう。その後、寛文11年(1671)の大火で焼失。元禄11年(1698)に、英誉(えいよ)によって現在の場所に本堂が再建されました。ご本尊は、阿弥陀三尊像。また、幕末に、勝海舟が宿坊として使っていたとか。

境内に入ると、ミモロの前には、鬱蒼としげる萩が。
ススキも伸びて、野趣あふれるお庭です。
「なんか、自然でいい感じ…わーすごく萩が茂って、本堂が見えない…」といながら、境内の道を進みます。

「秋の七草を思い出しちゃう…えーっと秋の七草ってなんだっけー」とミモロ。

ちなみに、秋の七草は、萩、尾花(ススキ)、葛、撫子、女郎花(オミナエシ)、フジバカマ、桔梗です。

萩の花をかき分けて、本堂の前へ。「キレイに萩が咲いて、今が見ごろだねー」と、しばし花を鑑賞します。

ミモロが、のんびり萩の花を見ていると、御住職の板倉宏昌さんが、いらっしゃいました。

「萩の花は、きっとこのお寺ができる前から、ここに自生したいたのかもしれません。そこにお寺ができたのでしょう。お寺は、人が集まる場所。今夜は『萩供養』がありますから、それにも遠慮せず、参加してください。その後、アコーディオンのコンサートも行うんですよ」と。毎年、『萩供養』の後には、集まった人と共に、秋の夜を過ごします。

萩の花の咲く時期に行われる『萩供養』は、9月16日の夜18:30から。ミモロは、一度家に戻り、再びお寺を訪れることに。
「お彼岸も近いし、ご先祖様に感謝したいから、ぜひ参加しまーす」と、再びお寺を訪れたミモロです。

到着すると、さっそく椅子に座り「萩供養」が始まるのを楽しみに待つことに。

次第に日も暮れ、境内には、灯りが…。昼間とは、違う趣の幻想的な景色です。


「すごーくいい感じ…夜のお寺って、めったに来れないよね…」いつもは、夕方になると門が閉じ、一般の人は、見ることができない景色です。

御住職をはじめ、僧侶による読経の声が、響く本堂。

「お経って、心鎮まるねぇー」と、ミモロは、目を閉じながら、読経の声に耳を澄ませます。

「萩供養」が終わると、いよいよアコーディオンのコンサートが始まりました。奏者は、「モガブティック スパンコール」のリエコさん。京都で活躍するアーティストです。

本堂の一角で、始まったアコーディオンのコンサート。読経の声に変わり、リズムカルなアコーディオンの音色が、本堂に満ちて行きます。

御本尊の阿弥陀さまも、なんとなく嬉しそう。ミモロも、自然に体でリズムをとっています。

「素敵な夜だったねー」。
お寺で頂いた御供を抱え、秋の夜の余韻に浸りながら、家路に家に戻ると、さっそく御供を開けてみます。

「あ、萩の花がついてるお煎餅だー」と、パクリ。目と口で味わった萩の花でした。


*「常林寺」京都市左京区田中下柳町33 電話075-791-1788 拝観時間:9:00~16:00 拝観自由。



さて、ここで10月5日に開催される「ニュイ・ブランシュ」のお知らせを…。
パリ市と姉妹都市である京都市では、この日、現代アートと過ごす夜という「ニュイ・ブランシュ」(白夜祭)を、昨年に引き続き開催。日本とフランスのアーティストによるパフォーマンスやコンサートが、京都市内の各所で夜18:00~深夜に行われます。

実は、ここ「常林寺」でも、駒井淳也氏による映像インスタレーションが開催されます。

詳しくは、「ニュイ・ブランシュ」のホームページで。




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もうすぐ満開、京都御苑東側の「梨木神社」の萩の花。23日は「萩まつり神事」も。

2012-09-19 | 歴史・史跡

昼間は、まだ暑さが残る京都。でも朝晩は、空気もずいぶんヒンヤリとしてきて、秋の気配を感じます。

「そうだ、そろそろ萩の花が、咲くんじゃないのー」とミモロは、カレンダーを見ながらポツリ。そこで、さっそく京都御苑の東側にある萩の名所「梨木神社」に出かけることに。

ミモロのお家のある東山から、地下鉄東西線に乗って「京都市役所前駅」から、寺町通りを北に上り、丸太町を越えて、さらにドンドン進みます。
御苑の壁沿いに細い道が続き、お散歩には、ぴったりのコースです。

「あ、お花が咲いてるー萩の花かな…」と近づくと、「これは、違うお花…でも可憐な感じ…」ちょっと慌てん坊のミモロです。

京都御苑の清和院御門のそばにある「梨木神社」は、別名「萩の宮」。
本殿に続く参道の両脇には、9月、ピンクと白の萩の花が生い茂るはず…
「あれ?まだ緑しか見えないよー」。萩の開花は、例年より、少し遅めのよう…。
でも、もうピンクの萩は、しぼみかけているものも。

昨年は、今頃が「萩まつり神事」を行う時期ですが、今年は、9月23日に行われます。


ここでは、萩に俳句が書かれた短冊が下がっています。17日には、「府市民俳句大会」が開催され、参加者の俳句が、萩の枝に飾られ、風流な雰囲気。

「俳句ねぇー・・・・『萩の花、ミモロはおはぎも食べたいな…』」と一句。


本殿に進み、ここにお祀りされている明治維新の功労者、三条実光、実美父子に参拝。



「ちょっとだけ、来るのが早すぎたねー。やっぱり23日の『萩まつり』の頃がベストかも…」
でも、それなりにキレイです。

「せっかく、ここに来たんだから、お水を飲んで行こう・・・」と、境内の一角にある「染井の水」へ。

はい、お水をどうぞ…。ミモロは、柄杓から一口お水を…。
この「染井の水」は、京都の三名水のひとつ。大きなペットボトルをもって、水を汲む人が絶えません。
「なんか美味しい…」と、ゴクリ。

社務所には、萩が描かれた小さな土鈴が。

梨木神社は、紅葉も見事。11月下旬にもぜひ紅葉を見に行ってみて下さい。

「そうだ、近くに、もうひとつ、萩で有名なお寺があるんだった…」と、ミモロは、梨木神社を後にして、今出川通りから、鴨川の方へとさらに歩きだしました。


*「梨木神社」京都市上京区寺町通広小路上ル染殿町 電話075-211-0885
境内自由参拝。9月22日は、舞が奉納、お茶席も設けられます。23日は、狂言や日舞の奉納、抹茶と煎茶のお席も。






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「百万遍手づくり市」で見つけた、「ユキ・ナカツ」のオシャレなシャツと、カッコイイTシャツ。

2012-09-18 | お気に入りの品

京都大学の北側の「百萬遍知恩寺」の境内で、毎月15日に開催される「百万遍手づくり市」。

ミモロは、境内に並ぶ、約400ものテントを次々に回ります。

「あ、ここのTシャツもカッコイイ!」と、本堂の近くに設置されたテントに近づきました。

レコードが、大きくデザインされたTシャツです。

「ねえ、レコードに文字が書いてあるよー。もしかしてこれ手描き?」とミモロは、レコードの模様を見つめます。


「あ、それね。お気に入りの曲の歌詞が書いてあるのよ」と、デザイナーであり、このTシャツを作ったユキ・ナカツさん。

レコードの部分は、別の布を縫いつけたアップリケのよう。
「Tシャツも、作ったのよー」「えーTシャツ自体も手づくりなのー」と、ミモロは、ビックリ。1枚1枚、手づくりされたTシャツは、すごく着やすそうです。

「色の組わせが、カッコイイ!」

「わ!このシャツ、そでの感じがカワイイー。もしかして、これ浴衣生地?」とミモロ。

「そう、男性ものの浴衣生地で作ったのー。最初は、自分のシャツを作ったら、知り合いから、いい感じ…って言われて、商品化したわけ…」と、ユキさん。

アロハシャツの原点は、浴衣生地と言われますが、このシャツは、立て衿になっていて、キチンとした感じ。でも、袖がちょっとパフスリーブ調になっているので、可愛らしい印象も。

また、コットンジャージ素材で作られた長そでのシャツ。

赤、黄色と鮮やかなカラーは、カーディガンやジャケットのように着るのに便利そう。

ユキさんは、毎月抽選で当選すれば、テントを出すそう。

「なんか、すごくカッコイイ!」と、ミモロは、すっかり気に入ったよう。

「また、来るねー。今度は、お友達連れて来まーす」と言って、手を振りながらお別れ。

*「ユキ・ナカツ」連絡先 princessnakatsu@erweb.ne.jp 携帯090-8122-5777

*京都では、毎月各所で、さまざまな市やマーケットが開催されます。
それぞれ出店者に特徴があり、異なった品々を扱っています。
東寺の弘法市は、プロの業者さんが出店。植木、漬物、陶器、古着などが豊富。
また、北野天満宮の天神市は、食べ物の露店や、和洋の骨董品などがいろいろ。
上賀茂神社と、ここ知恩寺の手づくり市は、手づくりというのが条件なので、作り手の個性が楽しいもの。手づくりと言っても、そのレベルは高く、ここに出店して、ショップからの引き合いなども多いとか。自分の好きな作家さんを見つけるのも楽しみです。


*「百万遍手づくり市」知恩寺(くれぐれも知恩院と間違えないように…)京都大学北側、出町柳駅徒歩10分。 毎月15日 9:00~16:00


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「百万遍手づくり市」で見つけた、染料による手描き染めのTシャツとトートバッグの「きのび」

2012-09-17 | お気に入りの品

毎月15日に、京都大学の北側、百万遍にある「知恩寺」で開催される「百万遍手づくり市」。


1986年から始まり、現在は、約400店が境内にテントを連ねます。地元の人だけでなく、国内外の大勢の観光客が訪れる人気の手づくり市です。

ここにテントを出すのは、すべて手作りの品であることが条件。
パン、ケーキ、和菓子などの食料品をはじめ、木工、陶器、ガラス工芸、そしてオシャレな雑貨など、出店する種類は、バラエティー豊か。それぞれの作家さんの個性が光る手づくり市です。

ミモロは、知恩寺の本堂での参拝を終え、いよいよテントを見て回ることに。
「うーあんまりたくさんあって、どこから見たらいいかわかんない…。ゆっくり見てたら、一日かかるねー」と。

ミモロが、数あるテントの中で、はじめに気に入ったのが、本堂のすぐ前にある「きのび」というお店です。
「かわいいデザインのTシャツがあるー」と。
カラフルな色彩と描かれたイラストが、とてもかわいく、また洒落ています。

「ねぇ、このTシャツもかわいくない?」
と、ミモロ。「でも、このデザイン、ちょっと不思議?」と、首を傾げます。

というのは、よくTシャツのラインを見ると、ボディから袖にかけて、ラインが繋がっています。普通、プリントのTシャツの場合、プリントされるのは、ボディだけ。
しかも、プリントは、表面だけで、裏に色が染みてはいません。このTシャツは、表面に全くゴワツキ感がなく、色は、裏まで染みています。

「あのー。このTシャツ、普通のTシャツとちょっと違う気がするんですけど…」とミモロは、お店の方に尋ねます。


「よくわかりましたねー。これは、染料を使って、一枚、一枚手で図柄を描いて染めたものなんですよ」と、下山誠さん。実は、下山さんは、友禅の絵を描く作家さん。

このTシャツも、友禅の技法で描かれたもの。

「えー、このラインも全部手で描いているですか?」と、ミモロは改めてビックリ。

「デザインもスゴクかわいい!」。このかわいいデザインは、お嬢さんが図案を作ったり、アイディアを出すそう。


さすが友禅の職人さん…ラインや絵のレベルが、他とは違います。
Tシャツの質もよく、着心地も快適。染料なので、ゴワツキもなく、剥がれることもありません。

手描きなので、ボディだけでなく、バックや袖などにも、デザインされています。

1枚、3500円くらいが目安。すごくリーズナブル!

「1枚ずつ描きますから、もし希望があれば、1枚からお好きなデザインでTシャツをおつくりしますよ」と。

「えーオーダーもできるんだー」と、ミモロは興味津々。

Tシャツのほかに、テントには、小ぶりのトートバッグもいろいろ

「これカワイイー」
動物が描かれたコットンのトートバッグ。
裏側は、ほらこの通り、天使の羽が…。
「ほら、まるで天使になったみたいでしょ…」と、ミモロの背中に羽が。

「絶対、お友達にすすめちゃおー」とミモロは、すっかり気に入ったよう。

「ミモロのワンピースにも、かわいいデザイン描いて欲しいなぁ…」と、ひそかに思うミモロでした。

*「きのび」染料による手描き染め。 連絡先は、京都市西京区樫原塚ノ本町12の1ホワイトエステート202 電話&FAX 075-392-3861 下山誠さんまで。
この手づくり市には、抽選で当選すれば、本堂の近くのテントに出店するそう。





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毎月15日に開催される「百万遍の手づくり市」へ。まずは「百萬遍知恩寺」の参拝から

2012-09-16 | 歴史・史跡

京都では、毎月いろいろな場所で骨董市や手づくり市、フリーマーケットなどが盛んに開催されます。

ミモロは、以前、霊山観音の「かんのん市」3日、東寺の「弘法市」21日上賀茂神社の「上賀茂手づくり市」23日、北野天神の「天神市」25日に行ったことがあります。

「えーと、まだ行ったことがない手づくり市はー…。あ、『百万遍手づくり市』に行ってなかったー」と。そこで15日に、トコトコお出かけすることに。

「百万遍手づくり市」が行われるのは、「大本山 百萬遍知恩寺」というお寺です。(知恩院ではありません)。


境内は、手づくり市のテントがいっぱい。
「わー素敵なものが、いろいろあるよー」と、ミモロは、キョロキョロ。

もうテントを見たくてたまらない様子。でも、まずは、お参りをしてからね。

「うん、そうする…」と、テントが並ぶ中を抜けて、一番奥の本堂へと向かいます。
「やっと着いた…すごく大勢の人がいるから、なかなか、ここまで来るの大変だったーフー」

そして、大きな本堂の中へ、進みます。


ここ「知恩寺」は、浄土宗4ヶ本山のひとつ。法然上人を開山の祖と仰ぎ、その弟子源智が、1212年に建立したお寺です。
創建当時は、今出川烏丸付近にあったそう。足利義満が、相国寺を建立するにあたり、移転を命じられ、その後、2度ほど移転を繰り返し、寛文年間1661年ごろ、現在の場所に落ち着くことに。

「百万遍」という号は、1331年、京都では、大地震があったり、疫病が蔓延したため、悪疫退散を祈願して、8世空円上人が、阿弥陀仏の名を百万遍称え、悪疫を鎮めたことから、後醍醐天皇より、その号と大数珠を賜ったそう。


御本尊は釈迦牟尼如来。

ミモロは、深々と参拝を。

参拝後、ふと上を見上げると、大きな数珠が、天井付近に下がっています。

その御数珠は、円周約110メートル、重さ320キロ。1800個の数珠からできているそう。
年に3回ほど、300人の人たちにより、数珠回しが行われる大数珠です。

すごく大きな数珠…とってもミモロでは、まわせないかも…

ミモロの大きさと比べると、数珠がいかに大きいかがわかります。

「さぁ、手づくり市を見に行こう…」参拝を終えたミモロは、ワクワクしながら境内のテントへと向かいました。


*「百萬遍知恩寺」京都市左京区田中門前町103 京都大学の北側にあります。



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