昨日は、神奈川県民ホールで上演されたオペラ「アイーダ」を次女と見てきました。
「アイーダ」は10月6日にニューヨークでMETオペラの壮大な舞台を見て感動してきたばかり。日本の「アイーダ」はどういう感じかな?と、それはそれで楽しみにしていました。
素晴らしい快晴のこの日。山下公園にほど近い県民ホール前の歩道には、イチョウが色づき、銀杏の実が落ちて、本格的な秋の空気です。
午後1時15分開場、2時開演。会場は満席でしたが、私たちは前から3列目真ん中から少し右寄りという、オーケストラの演奏も歌手たちの歌声も良く聞こえ、演者の表情や動きも良く見える、最高の席でした。
「アイーダ」は(前にも書きましたが)、ファラオの時代の古代エジプトとエチオピアの戦いの中の物語。エジプト軍の若き警備隊長ラダメスとエチオピエア人奴隷のアイーダの恋、その結果意図せず起こったラダメスのエジプトへの裏切り、ラダメスへの神官たちの審判と、ラダメスを愛するエジプト将軍の娘アムネリスの苦悩、が描かれています。
今回のキャストは、アイーダ:木下美穂子さん、ラダメス:城宏憲さん、アムネリス:サーニャ・アナスタシアさん、アイーダの父アモナズロ:上江隼人さん、神官ランフィズ:斉木健詞さん、エジプト国王:清水那由太さん、他。指揮はイタリア・ヴェローナ出身で東京フィルハーモニー交響楽団指揮者のアンドレア・バッティストーニさん。
歌手は夫々に個性的で声量も豊かで素晴らしかったですが、そんな中でも、オーストリア出身のサーニャ・アナスタシアさんは、見た目も歌声も凄味があって、アイーダの恋敵に相応しい雰囲気が魅力的でした。
また城宏憲さんは、予定されていたラダメス役が体調不良のため代役での出演でしたが、歌も演技も素晴らしく、見た目も美しく、多分本人にとっても、観客にとっても、ラッキーな配役でした。
その他、次女の知人の上江さんは相変わらず堂々としたふるい舞で舞台に安定感を齎しており、次女お気に入りの?清水さんは見た目も歌声も自然体の大きさを感じさせました。
ということで、舞台のスケールや出演者の数は勿論METと比べれば小振りですが、十分に豪華で素晴らしい作品になっていました。
幕が下りた後は「ブラボー」「ブラビー」の掛け声と拍手の嵐。出演者が何度も出てきて嬉しそうに、楽しそうに挨拶をしていました。
私も、日本語字幕の助けもあって筋運びをしっかり理解しながら、音楽自体、最初から最後まで存分に楽しむことができました。
終演の5時半。外はもう暗くなっていて、夜空に十三夜月が輝いていました。
そのまま2人で中華街まで歩いて行き、「翠香園」に入店して、「飲茶セット」とウィスキーソーダを注文。食べながら、飲みながら、今見たアイーダのこと、音楽全般のこと、家族や友人たちのこと等々、おしゃべりを楽しみました。
あ~楽しかった!心豊かで寛いだ、とっても素敵なひと時でした。(三女)