昨日は次女と神奈川県民ホールで上演されたオペラ「カルメン」を観てきました。
出演は、カルメン:加藤のぞみ、ドン・ホセ:福井敬、エスカミーリョ:今井俊介、ミカエラ:高橋絵里、フラスキータ:清野友香莉、メルセデス:小泉詠子、モラレス:近藤圭、スニガ:斉木健詞、ダンカイロ:大沼徹、レメンダード:大川信之。
演奏は神奈川フィルハーモニー管弦楽団、指揮はジャン・レイサム=ケーニック(1953年英国生まれ)、演出は田尾下哲。
私も知っている沢山の有名な歌と、奔放で情熱的なジプシー女カルメン、華やかでヒロイックな闘牛士エスカミーリョ、カルメンの魅力に翻弄される生真面目な衛兵ホセ、清楚で忍耐強いホセの許嫁ミカエラと、土の香りのする19世紀スペインを舞台に繰り広げられる、色彩豊かで分かり易いメロドラマを期待して、とても楽しみにしていたのですが、、、、。
なんと、今回の演出では、舞台は21世紀アメリカ。カルメンはミュージカルのオーディションを受けてクラブ「ジプシー・ローズ」に雇われ、後ブロードウェイのショー「カルメン」に主演する野心的な女優の卵という設定。
エスカミーリョは、映画、テレビ、舞台に主演、プロデュースする万能なハリウッド・スターの設定で、演出した田尾下氏は、『牛を倒すことは、「ショービジネス」の世界でライバルを蹴落とすこと、恋人に倒した牛を捧げることは、獲得したオスカー像を掲げることに対応している』と説明。え~、なんだかな~。
その設定を受けて、黒っぽい背景の中、カルメンも他の女たちも、土の香りとは対極の黒くて短いパンツのモダンダンスの衣装で、見ていて神経が疲れる上に、途中、スターを追いかける報道陣やファンと設定された人たちが焚くカメラのフラッシュが、私たち観客にもろに向けられて、目も頭も痛くなってきました。
あ~、疲れる!こういう舞台を見たかったわけではないのだけれど、、、と休憩中の嘆きの会話。
カルメン役の加藤のぞみさん、ドン・ホセ役の福井敬さん、ミカエラ役の高橋絵里さん他、どの歌手の歌も素晴らしかっただけに、今回の斬新な?風変わりな?演出が悔やまれ、「いつかオーソドックスな『カルメン』を見なおそう」というのが次女と一致した意見となりました。
5時半ごろ舞台が終わると外は真っ暗。少し雨も降っていましたが、予定どおり中華街まで歩いて行って、「翠香園」に入店。まずは生ビールやウィスキーソーダで乾杯!「お疲れさま~!」
飲茶(海老巻き、海老餃子、フカヒレ餃子、焼売)と五目焼きそばを食べながら、今回の舞台の話や次女の音楽会の話、SV家関係者の近況、台風の被害の話等々、ゆっくり話をして、お土産に肉まんや月餅を買って、8時過ぎに店を出ました。
「なんだかんだ言って、今回も楽しかったわね~」「ホント、充実した一日だったわね!」結局は、これが二人の感想となりました。(三女)