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ストローバレイ家の介護奮闘記

90→→92歳の母を支える4姉妹の泣き笑い奮闘記・・とその後

コートルード美術展@東京都美術館

2019-10-25 14:30:16 | 日常
            

珍しく秋晴れになった一昨日(10/23)、「コートルード美術館展・魅惑の印象派」を見に、上野の東京都美術館に行ってきました。

『サミュエル・コートルード(1876-1947)はイギリスの実業家で、卓越した審美眼を持つコレクターでもありました。フランス近代絵画の魅力を母国に伝えたいと1920年代を中心に、精力的な収集を行います。1932年、ロンドン大学に美術研究所が創設されることが決まると、コレクションを寄贈。研究所はコートルード美術研究所と名付けられ、その展示施設としてコートルード美術館が誕生しました。』(HPより)

上の絵は、展示会のシンボルとなっている「フォリー=ベルジェールのバー」(マネ、1882)。モデルとなっているバーメイドの美しくも虚ろな表情、テーブル上の酒瓶などのリアルな描写、鏡に映った客席を背景にした奥行感など、魅力に溢れた作品です。

         

「画家の言葉から読み解く」コーナーから、「花咲く桃の木々」(ゴッホ、1889)。ゴッホがシニャック宛ての手紙で「日本の風景画のようだ」と語ったというアルルの風景が、美しく繊細に描かれています。

「カード遊びをする人々」(セザンヌ、1892-1896頃)。コートルードが最も好んだ画家セザンヌ。セザンヌといえば風景画や静物画を多く見ますが、故郷の働く人を描いた人物画にもセザンヌらしい温かさ、落ち着きが感じられます。

          

「時代背景から読み解く」から、「秋の効果、アルジャントゥイユ」(モネ、1873)。輪郭が明確でない木々と川面のゆったりした自然と、遥か先に見えるアルジャントゥイユの街という構図が印象的です。

「靴ひもを結ぶ女」(ルノワール、1918)。コートルードがフランス絵画の収集を始めて最初に購入した絵画2点のうちの1点。「この時代のフランス絵画は人生に幸せをもたらす」と言うコートルードの言葉に相応しい、柔らかく温かい女性像です。

            

「素材・技法から読み解く」より、「クールヴォワの橋」(スーラ、1886-1887頃)。小さな点で描かれた繊細な光景、美しい色彩が心を捉えます。

その他、シスレー、ピサロ、シニャック、ドガ、ボナール、モディリアーニ、ゴーガン、ロートレックなど、これまで何度も見てきた画家たちの絵が色々あって懐かしく、しばし憂き世の疲れを忘れるひと時となりました。

  

表に出ると、青空と緑深い公園では、噴水べりで寛ぐ人、陶器市を覗く人、大道芸を眺める人と、ついこの間の大きな台風とその後も続く悪天候を束の間忘れ、穏やな秋を楽しむ人たちでいっぱいでした。(三女)
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