Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

映画:僕とカミンスキーの旅

2017-05-23 19:27:00 | 映画・観劇








2017.05.20


時どき、フッ・・・と一人で

出かけたくなる場所の一つ




京都シネマ



でも、上映作品・時間・・・なかなかタイミングが

合わなくてご無沙汰だったのですが・・・








今回は、博物館の帰りに調べてみると

ちょうどいい時間に、ちょうどタイプの作品が。
行ってみるとすでに入場時間で、すぐ座れました。


『僕とカミンスキーの旅』


ストーリーは・・・

一世を風靡したしたたかな盲目の画家と彼の伝記を
モノにして、成りあがろうするかなり傲慢で
身勝手な青年。
二人は、画家の有る目的の為に旅をすることに
なるのですが・・・

今の私は遠い日の自分を観るようなセバスチャンにも
老いと障害で無力で少々ひねくれたかミンスキーにも
共感を感じましたし、本筋以外では有名な画家たちが
登場するのも、こまごまとしたユーモアも、とても
面白く感じた作品でした。

軽快なテンポで、完全なハッピーエンドと言えない
かもしれないけど、仕方ないでしょ。

・・・後味は良かった。

人生にどんな人と出会って、どんな名声をつかみ
あるいはつかみ損なってウロウロしていようとも
大切なのは 人となり ではないかとふと思いました。


最後に、次々に有名な作品があらわれる
エンドロールも、美術好きにはたまらない♡


何人の作品・誰の作品のアレンジか?
あなたは、幾つわかるかな?




'みたよ♪' のポチ・・・で励まされます。
   

にほんブログ村





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海北友松を観る

2017-05-23 14:14:00 | 美術・絵画





展覧会チラシ 海北友松 重文 雲龍図 部分  建仁寺



2017.05.20 

京都国立博物館の

海北友松(2017.04.11-05.21)展


・・・を観てきました。











快晴の最終日前日。

長者の列を覚悟して本まで用意して行きましたが・・・


待ち時間ゼロ。





重文 雲龍図  建仁寺


この絵を目の当たりにして感じたのは、
遠くで雷鳴が聞こえそうな大気の奥行きと
暗雲のうねるような動きでした。
そこからにゅっと出た龍の手の怖さ。


勢いのついた強い線と柔らかいぼかしが
力強い線だけで描かれた雲竜図よりリアルな迫力
を生んでいました。






浜松図屏風 右隻 宮内庁三の丸尚蔵館




これを観た時は、尾形光琳の国宝「紅白 梅図」が浮かびました。
水際の線をはっきり絶妙な構図で区切り、
その面白さ自体をモチーフの描写以上に狙ったた意匠に
共通点を感じたからです。


正確な制作年度はわかりませんが
(1658年生- 1716年没)の光琳より
(1533年生-1615年没)の海北友松は100年早く
こんな絵を描いていた・・・。


光琳の「紅白梅図」も何の脈絡もなく
突然天才が生み出したものでもないのだと感じました。





月下渓流図屏風 右隻  ネルソン・アトキンズ美術館(米)




月下渓流図屏風 左隻  ネルソン・アトキンズ美術館(米)





重文  松に叭々鳥図襖  禅居庵





海北友松は、信長に滅ぼされた
近江浅井家の家臣の子息ですが
寺に入っていたため命を長らえ、
狩野派に学んで絵師になったそうです。



そして狩野派の総帥狩野永徳や永徳に対峙した
長谷川等伯と並び称される画家になりました。



狩野派から離れ友松風といわれていく画風は、
やはり、当初は狩野派にも学びやがて対峙していった
長谷川等伯の「松林図屏風」のスピード感のある筆致や
静謐な空間に共通点を感じました。



ゆっくり観覧出来て良かったと思う半面、
もっと来館者がいないともったいない・・・



そんな風に思いながら展示室を出ました。










平和知新館オープンテラスより、明治古都館を
観ながら自販機のお茶で休憩。



日差しと影が初夏のような一日。
しばしのクールダウン。




'みたよ♪' のポチ・・・で励まされます。
   

にほんブログ村






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする