
Branford Marsalisをそれほど聴いているわけではあるませんが、前作の1曲目にはびっくりしたし、その前の作品“eternal”は本当に素晴らしいとおもいました。
新しいアルバムは「変容とか変容する」という意味だそうですがどうでしょう。
1曲目マリサリスの素晴らしいリズム陣に耳が行きます。そしてそのリズムにのったテナーの音がふくよかでビートは激しいのになんとゆったりしているのでしょうか。
2曲目は大好きなCalderazzoのバラッドをソプラノで、4月を前にしてしんみりなるようなメロディー、この曲を聴きながら桜を見てみたいと思います。
今回のブランフォードに私が感じるのは、曲に集中しているような感じです。
3曲目がマルサリスのただひとつの曲、4ビートに乗せて、これがジャズ・インプロヴィゼーションだと表すようなとても挑戦的な、そしてそれを勝ち得ている現在のビック・スターを証明するような演奏です。このアルトでオーネット・コールマンの演奏が思い浮かびました。
ベースのEric Revisの曲が重宝されていますが、4曲目はあまり面白くない。
5曲目でモンクの“リズマニング”この曲JAZZプレーヤーに人気ありますね。
変化とかがとても刺激的なのでしょうか。フレーズを吹くということに意識を集中させているように感じます。
新たな挑戦がお子縄荒れているようで、ここら当たりが変容なのでしょうか。
6曲目もRevisの曲ですが、いまいち乗れません。
そして7曲目は再びCalderazzoの曲をソプラノで演奏します。
曲名が“The Last Goodbye”だそうです。
ジョーイの息子さんが大学に入学するので、家を発った。そのときの心情を書いた曲だそうです。
わが息子も昨年就職が決まり、関西の大都市に発っていきました。
そんなことを思い浮かべる曲で、カルデラッツオもかなり寂しくしている感じです。
でもなんで“The Last Goodbye”でしょうか、これからもいっぱい、楽しいことを作っていけばいいのですよね。
今の私にとってこの題“The Last Goodbye”は重く響く題ではあります。
最後に日本盤ボーナストラックで“Aunt Hagar's Blues ”は過去の英雄にトリビュートしたようで、シドニー・ベッシェがいるようでした。
今年重要なアルバムだということは確かです。
metamorphosen / Branford Marsalis
Branford Marsalis(Ts,Ss,As)
Joey Calderazzo(P)
Eric Revis(B)
Jeff 'Tain' Watts(Ds)
Rec. August 25-27,2008,NC(Marsalis Music UCCM1167)
1. Return of the Jitney Man
2. Blossom of Parting
3. Jabberwocky
4. Abe Vigoda
5. Rhythm-A-Ning
6. Sphere
7. Last Goodbye
8. And Then, He Was Gone
9. Samo
10 Aunt Hagar's Blues