ラリー・ゴールディングスのピアノがなかなか良いと何年もまえに読んでか買おうと決めたアルバムと会わないうちに幾つかサイドでそろったけれど、本人のアルバムはこれが始めてかも知れません。
ショップで手にとると、ソロ、そして一つ一つが短くてこれ良さそうだと想像できます。
LAのラリーの自宅に、器材それも2トラックのアナログ・テープ・レコーダーなんかをもちこんでラリーの部屋で録音したアルバムです。
間奏4曲を除いてラリーのオリジナルが5曲、Brian WilsonやJ・ミッチェル、レノンなどの曲のほかスタンダードやフォスターの曲など、愛唱歌というのではなさそうですが、知っている曲も知らない曲も、メロディはきれいなものを選んでいるようです。
1曲目、でだしからとても美しいメロディです。ビーチボーイズのサウンドからこのメロディ抽出しているのは、やはりフェバリットなのでしょうか。ビーチボーイズの独特のハーモニーがないので、ちょっとオリジナルにはつながりませんが、これリエンの「natukasii」のイメージにとても重なります。
2曲目はなんとフォスターの曲、これアメリカの一番基本的な曲でしょうから、練習曲でない部屋で何だか弾く曲だったのではないでしょうか。
3曲目はオリジナルでゴスペル調、ちょっとキースです。
5曲目“Take Me Out To The BallGame”結構この曲演奏するのですね、曲名からしてアメリカの合言葉みたいな、そして曲も4ビートの合言葉なのかも知れません。
7曲目はジョニー・ミッチェルの曲でこれも美しい、特に曲の色彩を強調するのでもなく、深く追い込まず、好きなカードにちょっと一言したためて届けるような感じ、LAから知り合いではありませんがカードをいただいたような感じです。
嬉しいことにセレモニーで流したアブドラハ・イブラヒムの“The Wedding”が16曲めで、それが今LAからカードみたいに届くのもまた神様が楽しんでいるようです。
ジャケ裏にはゴールディングスが18才でピアノを弾いている模様、もしかすると録音したのと同じ部屋かも知れません。
この部屋で彼の横で聞いてもらえるように造られたアルバムです。
IN MY ROOM / LARRY GOLDINGS
Larry Goldings-piano,Hammond B3 organ(6,13),Hohner accordion(6)
Steinway & Sons O(1913) 1-5,7,9,11,12,15,17,18
Mason & Hamilin BB 7'Grand(1915) 8,9,14,16
Wing & Sons upright(1917) 6,10,13
1. In My Room
2. Beautiful Dreamer
3. Crawdaddy
4. Interlude No. 1
5. Take Me Out To The BallGame
6. The Flower Song
7. All I Want
8. Roach
9. Maybe
10. All My Born Days
11. Interlude No. 2
12. Everything Happens To Me
13. A Rose For Emily
14. Libre
15. Interlude No. 3
16. The Wedding
17. Interlude No. 4
18. Here, There And Everywhere