JAZZ最中

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ふくよかな陽だまり / Zlatko Kaucic

2014-02-01 18:16:48 | 聞いてますCDおすすめ


昨年記事にしたROBERTO OLZERの「STEPPIN'OUT」も今年のDARIO CARNOVALEの「PORTRAITS」も録音エンジニアはステファノ・アメリオが務めている。この人ECMのかなりの録音もしていてショップで特集もしていた。
そこで見つけたのがこのアルバム、リーダーのドラムスの人はしらないけれど、ピアノがステファーノ・バタグリアでベースがバオリーノ・ダラポルタ、あのEGEAやパオロ・フレスのデビル・カルテットで演っている人、この二人で買は即決です。
ECMでのアルバムが続いているバタグリアですが、ベースがとても良い音のポルタそこら辺の違いが実は聴きどころでないでしょうか。

1曲目、アルコの少し前衛的な音に静謐なピアノ音が加わり、ドラムス、ピチカートの低いベースとなると物悲しいメロディは、この音楽が古くからのヨーロッパ文化の上にあると思わせるような風格です。
作者に3人の名前のあるJacobの3曲は完全のインプロなのでしょう。
短く落ち着いた3曲目につながって、ピアノが内省的に紡ぐと、低く柔らかいベースがアンダー・ラインを作るのが素晴らしい。
4曲目ベースとピアノのユニゾンで重量あるメロディ、ドラムスが入って結構激しい変拍子ジャズ、これもインプロ度がたかくなり、テーマにもどります。
5曲目ミサ曲のようなメロディは教会で流れても変でない、ピアノのバタグリアは完成されているし、ベースも充分に対応しています。キースノスタンダード・トリオのインプロに近い感じです。
6曲目完全インプロなんだろうけれど、これほどの人たちになると一つの曲として完成するから凄い。
7曲目、ピアノの優しさを湛えたメロディ、ベースがやわらかく副旋律で支え、ドラムスも繊細なサポート、寒い冬の日々だけれど、これはふくよかな陽だまりにいるようです。
8曲目の完全インプロも楽しい。
最後は14分に及ぶ演奏、アルバムのカラーがここでもしっかりと示されて、ほぼ思った通り、曲は3曲以外すべてリーダーの曲で良かったので、これかなり高いレベルに到達していると思います。

DECEMBER SOUL / Zlatko Kaucic

Zlatko Kaucic (ds,per)
Stefano Battaglia (p)
Paolino Dalla Porta (b)

1. December Soul
2. Jacob #1
3. Morning Veil
4. Mavrice
5. Simona na Obisku pri Mojci
6. Jacob #2
7. Senci
8. Jacob #3
9. Julijske Barve

コメント
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