
毎年お盆のあたりに、現役ジャズピアニスト100人選定理事会が開催されます。8回目になる理事会ですが事務局は準備で忙しい日々です。というのも会の規約のなかで、選ばれるピアニストの条件として次のものがあるからです。
① 3年以上、生存及び所在が不明のピアニストは理事会がこれを除名することが出きる。
② 5年以上、新たなアルバムを上梓しないピアニストは、理事会がこれを除名することが出きる。
ということで選定されているピアニストの見直しをして資料を作っておかなければいけないのです。
良いこともあって、気が付かなかった新譜を確認できることで、このアルバムはそれで拾えたアルバムです。
この人はデヴュー作一つで100人入りしたひとでアルバムタイトルが「evolution/revolution」というものでタイトルと音楽がぴったり一致していて、かなりいれこんだ「太い線と大きな点」という記事にしました。
新しいアルバムがなかなか出ないと思っていたらこのアルバムが出ていたのでした。もちろん早速購入しました。

こうゆう人でマイアミで育って現在NYで活躍している人、年も不明ですがまだ若者です。
デヴュー作と同じメンバーにソプラノ・サックスが曲によって参加しています。このベースも良かったのを覚えています。
1曲目、息のあったメンバーでグンッとはじめてソプラノが入る、元気のよいジャズ。このソプラノの人は知りませんでしたが、マイアミで育ったみたいでべへラーノとそこらへんで知り合いだったのかもしれません。
2曲目はトリオ、演奏は主張であるというような、3人がそれぞれのポジションを演じる素晴らしい形があると思う。とても良いベース・ソロも健在だしドラムスも通していい。
3曲目ソプラノが入って、このソプラノも良い、ピアノ・トリオがいきてくるし、途中のソプラノ・ソロは熱演だと思う。
トリオで4曲目、淡い感じのバラッドが3曲目の激しさを受けて活きてきます。
この後2曲はソプラノが入って元気がいい曲ともう少し思索的な曲。この2曲の説明を端折ったのは実はその後の3曲の主張が急に強くなるからです。
前作で「進化と革命」というような、思想的というか社会学てきなタイトルで主張を繰り広げたベヘラーノ、このアルバムでもこの3曲を組曲にしてタイトル「潜在する力」三曲が「潜在」「変容」「活力」となるかれたの主張です。
「潜在」緊張感あるグループ演奏、熱いピアノ・ソロにベース・ソロ最後はドラムスのソロで登りつめて終演です。
次が「変容」は神秘的な生物の変化の過程のような曲、ここでもベース・ソロ
そして最後が「活力」で予想の通り、先鋭的なインタープレーでまさに「進化と革命」の続編に位置するアルバムでした。
あたらしいこのアルバムと入れ替えるかは別にして、もっとこのアルバム売れて欲しいのですが、みなさまよろしくお願いします。