JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

現役ピアニスト100人選定理事会決定事項

2011-08-08 21:55:22 | 現役ピアニスト名鑑
現役ピアニスト100人選定評議会の理事会が開催され、一名のピアニストが100名に選出されました。
又それに伴い1名のピアニストの方にお引きいただくことになりました。これは理事会の過半数の同意をえています。

新たに100名の中に選ばれた方はDanny Grissettさんです。

そして一名退会いただくのがPeter Nordahlさん、「Look of Love」というアルバムが夏の日々にぴったりで記事にしていました。

ただ残念ながら最近は、プロデュースや作曲、コンダクターとしての仕事が多く、新しいアルバムがありません。
ホームページに行っても「問題ありません、忙しいです」などと書いていますが、5年以上新しいアルバムを上梓していないので、退会を勧告できる規定にあてはまありました。
よって現役ピアニスト名鑑の記事を変更いたします。
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素をもって絢となす apres la pluie / DANIEL MILLE

2011-08-07 17:23:45 | 聞いてますCDおすすめ


このアルバムつい最近ひろいました。2005年録音ですから、随分前にでていたものですが、ずっと会わずにでも出会えたわけです。
ダニエル・ミレというアコーディオンの人はもうベテランと呼ばれる人だそうですが、どうもほとんど聴いていない。Jean-Piere Masの素晴らしいアルバム「(H)ombre」で出会っていますが、その後さがしてもアルバムの記憶がありません。残念だけど結構でているのでこれから少しづつ探していきます。
この季節、アコーディオンは暑苦しいかと思うのですが、それが実にさっぱりと美しい。
聴いていて思い浮かんだ言葉が“絢”、今日は格調高くいきます。
1曲目のアコーデオンの前奏のあと、2曲目のベースの音にまずゾクッとします。Remi VignoloのベースはAldo RomanoやBOJAN Zのところで会っている人です。
コルネットのStefano Belmondoがヒューマンなフレーズです。
“絢”と一言でいっても意味は模様でしょうか。
3曲目、素敵なベースソロにレニーニのピアノの音が涼やかで気持ちよい。
絢といえば続く言葉はなす「絢となす」化粧を美しくするということになります。
4曲目はピアソラの曲、これがとてもモダンな感じで、キリッとしたところがあります。
絢となすでたどり着いたのが「素をもって絢となす」、ここからは調べたことですが孔子の問答です。

書き写しますと、
ある日弟子の一人が孔子に訊ねます。
「古い詩の中の言葉で、美しい女性をして、
『巧笑倩たり(笑顔のえくぼが愛らしく)
 美目盻たり(目元がはっきりしている)
 素を以て絢を為す』
とありますが、素を以て絢(あや)を為すとはどういう意味でしょうか?」

孔子は答えます。
「絵の事は素より後る。
(絵を描くときは真っ白の上に描いていくものだよ。
紙が汚れていては絵にならないからね)」

その言葉を聞いた弟子は彼なりに解釈してこんな風に答えました。
「美しさの所以は素地となっている元々のものの中にこそある…。
形は後からついてくるということですか?」

弟子のその言葉を聞いて孔子はとても喜んだそうです。
「古の詩のことも君となら話すことができるね」と。

メロディはどれも哀愁あるもので、これをアコーディオンですから、華美に泣きフレーズを入れようとすれば入れられるのに、全くそれがありません。
7曲目アコーディオンは余計なフレーズがない。そこに上手く弦のカルテットやトランペット、ピアノなどが加わるのです。
「素をもって絢となす」の解釈で、簡略で機能的であるものや、余分な装飾を削ぎ落としたもののほうが、かえって美しく見える、という意味にするものがあります。
でも、もう一つ進めて、飾り(刺繍)をする前に素がある。その素が美しさをしっかり磨くことで美しく輝くということのようです。

このアルバム、無理して高尚にしてしまったために、何だか解らなくなりましたが、とても美しいアルバムなのですが、飾っっているというテクニックをさし引いて、そこに素の美しさがあるからこそと思うのでした。

格調高く 「素をもって絢となす」 です。


DANIEL MILLE / APRES LA PLUIE (abacaba/Universal Music France 983 321-1)

DANIEL MILLE (accordion, vo, accordina)
STEPHANE BELMONDO (flh, cor, tp)
REMI VIGNOLO (b)
SYLVAIN ROMANO (b)
ERIC LEGNINI (p)
PASCAL REY (ds, perc)
String Quartet
MARC AIDINIAN (vn)
VERONIQUE RAGU (vn)
CATHERINE PACHEU (va)
ISABELLE CORDIER (vc)

1&2 apres la pluie
3 Juste avant
4 Oblivion
5 La valse des adieux
6 Ouro preto
7 As rosas nao falam
8&9 Les soirs de pleine lune
10 L'ultimo giorno
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LAからのカード3

2011-08-04 21:38:50 | 聞いてますCDおすすめ


この題の記事はこれが最後になるのでしょう。

ラスベガスへ行って、ベラジッオというホテルに泊まりシルクド・ソレイユの“O”というショーを見たそうです。

どこかで見つけた変な銅像が私にいていると写真を送ってきましたが、それはまるで認めません。

来週には東海岸に移動です。
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部屋に集まる confiteor song / mariusz bogdanowicz

2011-08-03 22:23:23 | 聞いてますCDおすすめ


ショパンの生誕を記念して昨年ウラジミール・ナホルニーがショパンを演奏したアルバムをだしましたが、そこで素晴らしいベースを弾いているのがこのマリウッシュ・ボクダノヴィッチ、そして素晴らしいメンバーをそろえたのがこのアルバムです。
ドラムスも同じアルバムのピオトル・ビスカプスキで他にアルトのナミスウオフスキ、ピアノがヘルヂン、ここではアコーディオンのヤゴチンスキと、これはポーランドの実力ベーシストがアルバムを作るということで有名アーチストが集まったのでしょうか。上手いベーシストはソロ楽器から大切にされますからね。
ヘルヂンの名前を見て買って、ですからベースはノーマークでしたが、参加のメンバー一人一人をかなり楽しめます。ショパンのアルバムでもサックスが凄かったけれど、ここでのテナーAdam Wendtさんも吼えてなかなか凄いです。
ただ曲によって参加、不参加があって、それを考えながらきくので、ちょっと集中できない。ヴォクダノヴィッチの取ったホテルの部屋に出たり入ったりしながら演奏しているような、そんな印象はアルバムに挟まれているこんな広告があるからです。



ポーランドのアルバムって、普通の広告がはいっていて変わっています。
ショパンのアルバムはチーズの広告でした。



演奏はナミサンはナミサンらしく、テナーは豪快にブローしていて初めてですが満足です。アコーディオンがはいってちょっと雰囲気が不思議な世界に入ったり、ナホルニーのアルバムもそうですが、ポーランドの演奏って時代の区分みたいなものが混沌としてエネルギーが流れているのです。
ナホルニーのアルバムを聴いてからふたたびこちらをきくと、そのエナジーみたいなものを楽しんで聴く軽さが身につきました。
お目当てのヘルヂンは8曲目にソロをとってやっと聴いたという感じですが、最期の曲ではfortepianをつかってちょっとノスタルジックなトリオでの静かなバラッド。
なんか、みんなが帰ったテーブルに置き忘れられた、シガーケースのように香ります。


confiteor song / mariusz bogdanowicz

Mariusz Bogdanowicz - kontrabas/ acoustis bass
Zbigniew Namysłowski - saksofon altowy i sopranino/ alto & sopranino saxophone
Adam Wendt - saksofon tenorowy i sopranowy/ tenor & soprano saxophone
Brandon Furman - gitara elektryczna/ electric guitar
Andrzej Jagodziński - akordeon/ accordion
Krzysztof Herdzin - fortepian/ piano
Piotr Biskupski - perkusja/ drums
rec 2000 march

1. A Ona Tańczy / She'd rather dance
2. Cafe Boa
3. Confiteor Song
4. Forgetmenot
5. Waltz for Janusz
6. Jedna Pani Miała / Luck be a Lady
7. Don't call us we'll call you
8. Śpiuch*
9. Garnuń
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ショパンのエネルギー Chopin Benius Loci / WLODIMIERZ NAHORNY

2011-08-02 22:17:57 | 聞いてますCDいいと思う


2010年ショパン生誕200年という事でずいぶん沢山のショパンの曲を演奏するアルバムばだされましたが、これ企画のしてわざわざとはちょっと違う、Nahornyはすでにショパンを演奏しているわけでショパン弾き(ポーランドのピアニストはみんなこうかと思ってしまう)がこの年に普段の思いをグループで演奏しただけ、だけどポーランドのショパンなのだというアルバムです。
ウラジミール・ナホルニーのピアノトリオにウォイチェフ・スタロノヴィッチのテナーとソプラノ、それにヴォーカルとヴァイオリンが二人が加わったsextetの演奏で、CD2枚の充実アルバムです。
ピアノの緊張したフレーズから、ショパンの知っているフレーズに入っていくのですが、まるでライヴを聞いているよな最初からのテンションです。
これショパンだけど、ジャズであり、ロックでありポップなのです。まさにポリシュでしかできないであろう演奏、内容があまりにすごいので箇条書きにしてしまいます。
まずショパンの曲を元がありながらこう変化してしまうのかという、驚きとおかしさが楽しい。
2ヴァイオリンがジャズ・ロックでこれドラムスのBiskupskiが効いているのです。
3テナー、ソプラノを吹いているWojciech Staroniewicz 、これが良い音、フレーズでちょっとマイケル・ブレッカーを思い出させます。見た感じもこうです。

2曲目はよく知っている曲「ありがとう、大田胃散、いい薬です。」プレリュード胃腸調なので日本人には冗談音楽みたいに始まりますが、これが冗談でも良い、それをおしきるクレズマーのはいいた土着の強さというか、ショパンは土着、いえ失礼ショパンがポーランドの音楽人の血になっているのですね。
3っ目の魅力はナホルニーのピアノの音と調子、ショパン弾きとかきましたが、これがポーランドのピアニストです、ピアノに真正面で対峙して鳴らしているような潔さがあります。
4っつめ、ベースのボクダノビッチさんのベース・ソロが素晴らしい、彼がリーダーをしているアルバムを記事にしようとずっと思いながら出きっていない、そしてらこんなに凄いソロ(3曲目)を聴かせてくれました。
5つ目はポーランドらしい、JAZZ時代がなぜか渦を巻くように一緒になっているような感じで、ヴォーカルのスキャット・アレンジなどはフッとダブル・シックス・オブ・パリスまで行ってしまうのですが、それを平気で演っています。
6つ目、ショパンの曲がほとんどですが、さすがに美しいところ、荘厳なところ、哀愁こもったところと、もしかするとやはりこれが一番なのかも知れません。
4曲目のテナーソロ、これ凄いです、これ生で聴いたらゾクゾクするでしょう。
それにスキャットが絡んできたり、このアルバムそのエネルギーからして、ブラジルのエルメール・パスコアールににていて、音楽の取り込んで再放出しているJAZZをというよりが、ショパンのエネルギーがSFのように変換しているのを楽しむのが一番良いと思うアルバムです。
1枚目6曲目でのテナーはまた良いけど、ちょっと2枚目がおとなしいのが残念です。

Chopin Genius Loci


Wlodzimierz Nahorny (p)
Dorota Miakiewicz (vo,vln on CD1-3,4; CD2-3,4)
Henryk Gembalski (vln)
Wojciech Staroniewicz (ts,ss)
Mariusz Bogdanowicz (b)
Piotr Biskupski (ds)


Disc 1
1. Usque ad Finem: Preludium e-moll op. 28 nr 4 (F. Chopin)
2. Optima Fide: Preludia: A-dur op. 20 nr 7, c-moll op. 28 nr 20 (F. Chopin)
3. Anima Mundi: Fantazja na tematy polskie A-dur op. 13 (F. chopin)
4. Uno Animo: Fantazja na tematy polskie A-dur op. 13 (F. Chopin)
5. Post Tenebras Lux: Preludium h-moll op. 28 nr 6 (F. Chopin)
6. Życzenie op. 74 nr 1 (F. Chopin, sl. S. Witwicki, tlum. R. Swingler)

Disc 2
1. Prozno Plakac: Mazurek nr 1 (W. Nahorny)
2. Sub Rosa: Mazurek a-moll op. 68 nr 2 (F. Chopin)
3. Mazurkas 13: Mazurek nr 13 (R. Maciejewski)
4. Dwojniak: Mazurki nr 12 i 14 (R. Maciejewski)
5. Potrojniak: Mazurki: g-moll op. 24 nr 1 (F. Chopin) nr 1 (R. Maciejewski), op. 50 nr 1 (K. Szymanowski)
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あなたの想い出  高平哲郎

2011-08-01 22:13:27 | 


高平哲郎氏の活動に関しては気がつかない永いお付き合いがTVであったようで、TVのテロップで知っていたもの、著書に接するのは最近のことです。
植草甚一について25人の人が語った放送を編集し出版したのが、植草氏の葬儀を取り仕切った高平哲郎氏の「植草さんについて知っていることを話そう」でした。
タモリや赤塚不二夫を通じて続いた友人たちへの思いは、氏の育ちの良さからか、その友人たちを素直に写し取っているのです。
プロローグの後の
たこ八郎 「言い出しかねて」 I Can't Get Started
などは(私は良く抜粋をしますが)全ページを書き出したい。八郎氏の死に方を知っているので、エピソードの部分からドキドキしてしまいます。
その後のジャズ評論家(私にとって)の久保田二郎氏「五つの銅貨」の名前もなつかしいし、成田三樹夫氏「茶色の小瓶」のビールの話も素敵です。

この本を読む時は、バックに音楽は不要です。1人1人の想い出には、スタンダードの曲名がタイトルとなっているので、その音楽がかすかに頭に流れているからです。
そして氏がその人たちの想い出を語ってくれるので、一人バーのカウンターに座り、隣の席を空けておきたい。隣に座る人がほんの中にいるからです。
そして隣の席にすわった彼がつぶやくのです。
「さびしいね~」

一つ抜粋を、高平氏の構成するタモリの番組「今夜は最高」に美空ひばりが出演するくだりです。 

美空ひばり 「恋人よ我に帰れ」

音楽担当のジャズメンの通称コルゲンはミュージカルと歌謡曲とウエスタンが大嫌いだ。
「所詮、歌謡曲は歌謡曲なんだよ。俺、今回降りてもいい?」



録音本番の日。軽い打合せでコルゲン・バンドが『ラヴァカン』を演奏した。美空ひばりはジャズ・ヴォーカリストのノリで歌いだした。すごい。バンドとひばりさんは、すべての面で一体化していた。唄が終わり、コルゲンの合図で曲が終結した。一瞬、間があってコルゲンの拍手につられて、ミュージシャンとスタジオ中のスタッフが手を叩いた。コルゲンは拍手したまま、ひばりさんに元に歩み寄った。
「素晴らしいです。こんな『ラヴァカン』、日本人で初めて聴きました」
「そおぉ?」
「いやー驚いちゃいました。一緒に演奏できて幸せです」
「もう少し、テンポは約手もいいかもしれないわ」
「はい!」
コルゲンの目は少年のように輝いていた。


参考までに、 りんご追分発“A列車” ジャズ&スタンダード

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