JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

逆だったらとも STUDIO SESSION / MICHELE POLGA MEETS FABRIZIO BOSSO

2014-02-03 23:02:38 | 聞いてますCDいいと思う


ショップでみていて、アレッっと興奮してしまうということはそうそうありませんが、落ち着いてもこれはかなりの興奮度です。
2011年年間ベスト10でベスト4に選んだアルバム、「ミートでヒート」なんてかなりひどい題で記事にしましたが、これが凄かった。
メンバーみるとこれが同一、スタジオ・セッションとあるからもちろん2010年9月15日のクラブでのライブ演奏のすばらしい思い出をベースにしたセッションということでしょう。
2013年1月2年たっても素晴らしい思い出は薄れないのでしょう。

1曲目、思った通りの快調なでだし、というかあのアルバムの次ならばこれぐらいのスピード感がいるでしょうね。まさに引き継いだ一曲。
2曲目ルッカの幻想的なピアノに始まって、ハードバップというか主流派落ち着いたバラッド調からモーダルなテナープレー、でも前作みたいに粘りは上げず、意外と感じとしてはサラリと終わせます。
このグループ、前作でハードなバップ演奏に驚きましたが、ピアノ好きにはLuca Mannutzaが凄かった。この3曲目ぐらいから本領発揮でしょうか、Polgaのテナー,Bossoのそれなりに充実した後のルッカのソロはなんて奥ゆき深い演奏でしょう。
4曲目は流れが変わって、テナーのバラッド・メロディ、ここらへんだ前作とは変わるところでしょうか、ルッカの内省的なピアノソロもやわらかいテナー・ソロも前作とは違うところ、スタジオで落ち着いて鳴らしたというところでしょうか。つい前作と比較してしまいますから、うまくまとめる今作と粗削りながらシャープ度が強い前作という感じです。
5曲目、ハードな曲をストレートにlucaのピアノソロが良い、その後のボッソのソロは凄いです、そしてテナー・ソロ、このグループの最高に良い場面がここに出ています。
6曲目はボッサのリズムにのせたバラッド、ベースソロに移って、落ち着いた曲にはなるけれど、そしてボッソもフリューゲルにもちかえて、きれいな曲に仕上がります。
7曲目、“Corner”の激しいヒットが気持ちがいいし、ライヴならばここから一気に最後になだれ込むというところです。この曲で実に思い切りよくなって、ペットいいじゃない、そうするとテナーいいじゃないという演奏になってきます。
8曲目、これが結構おとなしくというかオーソドックスな展開の“On Green Dolphin Street”アンリャもう少し激しく最後にいくのかとおもった。
そして最後が“Cool Blues”というボッソの曲で、ボッソ得意のソフト・ミュートを使った曲、ボッソはこの曲1曲提供ですから敬意をこめて最後かもしれませがどちらかというと8,9曲目は真ん中に配して欲しかった。
もちろんどの人もとっても切れのあるプレーで凄いのだけれど、前作のライブの印象が強すぎるので、こっちっを先に聞いていれば、ハードなライブへの展開で大喜びしただろうと思う。。

決して演奏は悪いわけがなく、ただ前作の記憶が強すぎるので感想はこうなってしまうのかなとも思います。


STUDIO SESSION / MICHELE POLGA MEETS FABRIZIO BOSSO

Michele Polga (ts)
Fabrizio Bosso (tp,flh)
Luca Mannutza (p)
Luca Bulgarelli (b)
Tommaso Cappellato (ds)
2013年作品

1. Boh
2. Fishing On The Carpet
3. Gi
4. 8 Bars
5. Burning Field
6. Cream
7. Corner
8. On Green Dolphin Street
9. Cool Blues

コメント (2)
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ふくよかな陽だまり / Zlatko Kaucic

2014-02-01 18:16:48 | 聞いてますCDおすすめ


昨年記事にしたROBERTO OLZERの「STEPPIN'OUT」も今年のDARIO CARNOVALEの「PORTRAITS」も録音エンジニアはステファノ・アメリオが務めている。この人ECMのかなりの録音もしていてショップで特集もしていた。
そこで見つけたのがこのアルバム、リーダーのドラムスの人はしらないけれど、ピアノがステファーノ・バタグリアでベースがバオリーノ・ダラポルタ、あのEGEAやパオロ・フレスのデビル・カルテットで演っている人、この二人で買は即決です。
ECMでのアルバムが続いているバタグリアですが、ベースがとても良い音のポルタそこら辺の違いが実は聴きどころでないでしょうか。

1曲目、アルコの少し前衛的な音に静謐なピアノ音が加わり、ドラムス、ピチカートの低いベースとなると物悲しいメロディは、この音楽が古くからのヨーロッパ文化の上にあると思わせるような風格です。
作者に3人の名前のあるJacobの3曲は完全のインプロなのでしょう。
短く落ち着いた3曲目につながって、ピアノが内省的に紡ぐと、低く柔らかいベースがアンダー・ラインを作るのが素晴らしい。
4曲目ベースとピアノのユニゾンで重量あるメロディ、ドラムスが入って結構激しい変拍子ジャズ、これもインプロ度がたかくなり、テーマにもどります。
5曲目ミサ曲のようなメロディは教会で流れても変でない、ピアノのバタグリアは完成されているし、ベースも充分に対応しています。キースノスタンダード・トリオのインプロに近い感じです。
6曲目完全インプロなんだろうけれど、これほどの人たちになると一つの曲として完成するから凄い。
7曲目、ピアノの優しさを湛えたメロディ、ベースがやわらかく副旋律で支え、ドラムスも繊細なサポート、寒い冬の日々だけれど、これはふくよかな陽だまりにいるようです。
8曲目の完全インプロも楽しい。
最後は14分に及ぶ演奏、アルバムのカラーがここでもしっかりと示されて、ほぼ思った通り、曲は3曲以外すべてリーダーの曲で良かったので、これかなり高いレベルに到達していると思います。

DECEMBER SOUL / Zlatko Kaucic

Zlatko Kaucic (ds,per)
Stefano Battaglia (p)
Paolino Dalla Porta (b)

1. December Soul
2. Jacob #1
3. Morning Veil
4. Mavrice
5. Simona na Obisku pri Mojci
6. Jacob #2
7. Senci
8. Jacob #3
9. Julijske Barve

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