(2017年1月撮影 オリンパストリップ35)
そして涙のただ中に立ち止まるとき
上州の埃まみれの秋がはじまる。
名物の空っ風が吹きすぎる。
太ったゲンゴロウと痩せたミズスマシのあいだを
冨者と貧者のあいだを
老いた女と若い男のあいだを
銀のまな板と錆びた包丁のあいだを
きみやぼくやあの人の笹濁りした心が橋渡しする。
ことばはその心から先にはすすめない。
総理だった人の遺体のかたわら . . . 本文を読む
梅雨に逆戻りしたような天気で気温が下がり、このところ肌寒いくらいですね^ωヽ*
ところで先日、古書店で中里恒子「水鏡」を探しあてて買い、まもなく読み終わりまする。
おいらはネットでものが買えない(買わない)実店舗派♪
幸田文さんに比べると、中里さんの本は本当に少ない。
まだ「時雨の記」の余震が続いている。
「水鏡」は生まれつき目の見えない男が、若くしてマッサージ師となり、やがて三弦の名手とな . . . 本文を読む