二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

秋との別れ

2013年11月28日 | Blog & Photo
今年二度目の少林山達磨寺。
街撮りも考えたが、風邪が抜けきらず、咳込むとひどいので、勝手がわかっている少林山ということになった。
寺域は群馬の寺にしては随一といっていいくらい広いから、その気になって探せば、素材はたくさんころがっている。
ただし、北斜面にあるため、3時を過ぎると、寺域の大部分が影の中に沈んでしまう。
京都、奈良、鎌倉のような古都ではないから、脇役の存在にたよることができず、結局のところ、ネイチャーフォトとなってしまう。
そういった条件を背負った場所での被写体探しということである。





赤といっても、あるいは黄色といっても、こうして眺めていると、まったくのところ千変万化というしかない。
光さえしっかり見極めていれば、どこをどう切り取っても「絵になる」と感じてしまう。
しかし、そこが落とし穴というか、アマチュアの陥りやすいワナ。
同工異曲の作品のオンパレードとなってしまうし、わたしも例外ではないだろうゞ(´Д`

まてよ、そこで一工夫・・・と心がけてはいるのだが。



与謝蕪村の秋の句、冬の句をいくつか引用しておこう。


柿崎の小寺尊し梅もどき              
山雀(やまがら)や榧(かや)の老木に寝にもどる  
御所柿にたのまれがほのかがし哉
山は暮れて野は黄昏(たそがれ)の薄(すすき)かな
斧(おの)入れて香(か)におどろくや冬木立
葱(ねぎ)買うて枯木の中を帰りけり


秋は別れの季節でもあり、昔は秋はどうも好きではなかった。
なんとなく、侘しすぎる。いっそのこと、冬になってくれたほうが、心の置き場所に困らない・・・などと思ったものだが。
しかし、こうして撮影を終え、アルバムを編集してみると、どうしてどうして!
百花繚乱ともいうべき、秋の彩に陶然たる思いにさそわれる。
秋の別れは、秋との別れ。そのつもりで撮って歩いた。





この日、一般の行楽客に混じって、7-8人のアマチュアカメラマンに出会ったり、見かけたりした。
その大半はキヤノンの一眼レフをさげ、立派な三脚をかついだ定年過ぎのおじさん。
キヤノンは、キヤノンフォトサークルという全国組織が、フォトセミナーや機材の貸し出しなどキメの細かい活動をつづけているから、アマチュアには圧倒的なシェアをもっているのだろう。
それに、ミラーレス軍団の追撃でいささか陰りがみえるとはいえ、Kissというモンスター商品があって、そこから60D(70D)へ、あるいはフルサイズ機へとステップアップしてくるユーザーも多いに違いない。

咳が止まらないため、今日は医者へ立ち寄って、クスリをもらってから出社。
そろそろ治ってくれないと、撮影に影響が出る。
街撮りを再開したくて、先週あたりからうずうずしている(笑)。
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