縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

民具をつくった人々の物語・・・「手仕事百態」

2021年06月20日 07時38分35秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

古民具販売に関わる友人が何人か出てきて、価値がわからず値段が付けられないとか、骨董品と民具の違いがわからないと聞く。

おすすめの民具図鑑を教えてくれというので、いくつかピックアップ。
「手仕事百態」は手仕事をする老人たちの写真集で、基礎知識として必須だろう。
もう二度と作ることができない、根気のいる仕事で産み出された民具の数々と、仕事に人生を捧げた人々の記録。写真は「手仕事百態」で紹介されている苧積み(オウミ)をする女性。まるで生糸を吐き出すカイコのようだ。
例えば新潟の旧家から出てきた麻の着物なら「越後上布」であるやも知れず、価値がわからないまま二束三文で売られたりでもしたら、作った方たちに申し訳がたたない。
真冬に暖房のない部屋で一冬かかって苧麻を苧積みし、糸に紡がれ、いざり機で織られた上布の最上級品であり、重要無形文化財、ユネスコ世界文化遺産でもある。
どんな人が、どのように作っていたのか知ると、モノは粗末にできなくなる。
 
ヒトと道具の物語。