カリスマブロガーの滝沢泰平さん主催の、長者ケ原遺跡縄文体験会のコーディネーター兼ガイドを務めた。
泰平さんがブログやSNSで発信すると物凄いことになることに加え、ゲストミュージシャンがイダキ奏者のKnobさんと、奈良時代から続く能楽の家系の笛師である雲龍さんという豪華版なので事前告知は無しで、参加者はごく内輪の23名。
過去2回、泰平さんを糸魚川に案内したのだが、彼が来る前後は大雨で当日だけ快晴というスーパー晴れ男。
今回も幸運・奇縁は続いた。
現地集合した参加者を最初に天津神社参拝で案内した時、まったく偶然にも数週間前に泰平さんが主催したイスラエルツアーに参加した人たち5~6人くらい(?)が境内に入ってくる所に出くわし、奇遇を喜んで飛び入り合流するというオマケがあったから、実際の参加者は何名だったか不明。
ぬなかわヒスイ工房を案内した後、稚児ケ池でKnobさんと雲龍さんによる慰霊演奏を拝聴しながら頭を垂れた。
飛び入り合流組は悲劇のヌナカワ姫伝説に興味を持っていたらしく、この奇遇を導きとして感じて、感激していたらしい。
長者ケ原遺跡で奉納演奏するKnobさん。今回も周りの木々の視線を感じ、いったい何人が聴いているのか解らないという不思議な感覚を持ったらしい。
同じく雲龍さんも、詳細は口には出さなかったものの得難い体験をしたと言っていたが、つくづく中世の空気感をまとった泰然自若の人。
演奏場所は何時も通りの掘っ立て柱建物(1号建物)の前。牧野持侑さんのクリスタルボウル演奏会もそうだったが、演奏前は曇天、演奏途中で雲が切れて星空が広がり、演奏終り直前に雲間から月が出た。
食後の語らいは焚火を囲んで。自己紹介の時に饒舌過ぎる人や他人の言葉を遮る人はおらず、和やかに歓談。ちなみに焚火の着火を火打石で一発で決めたら、全員が初めて観たと歓声が上がり面目躍如。
このグループは好奇心旺盛でノリはいいものの、落ち着きのある成熟した大人ばかりで大変に気分がよかった。
自立・自律の態度で参加してこそ縄文体験という想いから、主催者をあてにせず自分でヘッドランプや使い捨てではない食器を持参して欲しいと呼びかけるのだが、毎度の如く手ぶらで来てお客さんでいる人は少なくない。
ところが今回は参加者全員が主旨を理解してくれて、各人なりのアウトドア遊びの装備を用意してくれたし、自主的に自分のやるべきことは何かを判断して動いてくれたので助かった。
また私が説明をしている時は静かに聞き入り同じ説明を何度もせずに済んだし、大声を出す必要もなく声は枯れなかったのだが、こんな楽で愉しい体験会講師は初めてだ。
泰平さん夫妻を含めてゲストや参加者のお愉しみは、初めての復元竪穴住居での宿泊。
現代日本人で、床が地べたの天然素材100%の建物に寝たことのある人は稀だろう。
夜も更け、寝る準備に入った段階で大粒の雨が降ってきた・・・泰平さんはつくづく運がいい。
歯を磨いて竪穴住居に入って笑い転げた。
先に入っていたKnobさんが、頭の所から雨漏りがすると傘を差して寝ていたのだ ( ´艸`)
もっと笑ったのが、ブルーシートに包まって寝ていたスタッフの真鍋君。撮影用に顔の部分のブルーシートを捲ってあるが、最初は顔の上までブルーシートを掛けていて、まるで殺人現場の遺体のようだった。
泰平さんから寝袋が必要だと聞いてなかったそうで、急遽毛布1枚とブルーシートで寝ることになったそうだ。
それでも彼は夢も見ずに熟睡したとのことで、今回のリアル縄文人としてMVP獲得と相成った。
夜中になって泰平さんも顔に雨粒が落ちて来て移動したが、深い眠りで寝覚めがスッキリしたそうだ。
オーガニックハウスの底力ですな。
夜明けには雨がやみ、朝食の後は考古館、フォッサマグナミュージアム見学、糸魚川大火で全焼して再建された「そば処泉家」さんで昼食。
須沢海岸で石拾い
最後はヒスイ峡
チベット仏教の僧侶のようだが、普段から下駄履きのKnobさんが滑って危ないと裸足になった姿( ´艸`) 絵になる人です。
左から泰平さんの奥さんの真弓さん、泰平さん、Knobさん。真弓さんは縁の下の力持ちとして八面六臂の活躍。
最後は参加者全員と握手やハグで別れを惜しんだ・・・初対面でも懐かしい得難い仲間、深い体験。
泰平さんは縄文時代からヒトの交流があったフォッサマグナ上に位置する伊豆、富士山、八ヶ岳、糸魚川の黒姫山のラインを21世紀の今、再びヒトのネットワークで繋ぎたいと構想しているようだ。
脈動して動き続けるフォッサマグナと、それに共振共鳴するヒトの営み。
まだ終わってない、これから続く、始まったばかりの物語。
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