パレスチナ人監督による、ガザの美容室を舞台にした映画。
ごく普通の昼下がりの美容院のできごとが、時間の経過と共に異常な世界であることが如実になっていく。
イスラエル軍のドローンが飛び回り、外には自動小銃を持った男たちがウロウロし、突然と銃撃戦がはじまる中で暮らすパレスチナの人々。
「天井のない監獄」と言われるガザの美容室は、そのままガザの縮図。
「ガザの美容室」公式サイトはこちら・・・https://www.uplink.co.jp/gaza/
生き苦しい異常な閉鎖空間、終りの見えない耐久生活、日常的な戦闘・・・公式サイトでは「オシャレが私たちの、抵抗」とキャッチコピーされているが、私には能動的に「抵抗」のためにお洒落をする女たちというよりは、異常な環境下で日常を演じることで精神的平衡をとる女たちとして観える。
多くの登場人物の人生模様が描かれていく、いわるるグランドホテル映画だが、設定と脚本、演出と女優陣の演技が秀逸だ。
パレスチナの人々が置かれている状態を知る絶好の映画だから、多くの人に観て欲しい。
日本の防衛副大臣が、イスラエル軍とハマースの報復合戦でガザが大変なことになっている時に、「心はイスラエルと共にあります」とツイッター発信して炎上したそうだ。
公平な歴史認識をもてば、中東問題とはパレスチナ問題、もっと言えばイスラエルの軍事侵攻こそが問題ではないか?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます