温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

ルルラン温泉 テレーノ気仙 後編(お風呂編)

2014年03月24日 | 北海道
前回記事「ルルラン温泉 テレーノ気仙 前編(客室・食事)」の続きです。

 
さて私が大好きな標茶エリアのモール泉に入るべく、浴室へと向かいましょう。こちらは日帰り入浴も積極的に受け入れており、21:30までは入浴のみのお客さんで混雑するため、その時間が過ぎてから利用することにしました。浴室手前の右手には座敷があり、入浴前にちょこっと覗いた時には、湯上がりで骨抜きになっているお客さん達が、トドの如くゴロンと横になっていました。


 
脱衣室はロッカーや無料で使えるドライヤーが用意されており、棚や籠の数も多くて使い勝手もまずまずなのですが…


 
壁や扉を埋め尽くさんばかりに注意書きが沢山貼り出されており、初めて見た時には、その異様な光景につい身構えてしまいました。かつての共産国家で見られた壁新聞もこんな感じだったのかしらん。それらで喚起されている事項は、洗い場を譲り合おう、シップを貼ったまま湯船に入らないで、タオルや桶を湯船に入れないで、入浴時間を守って、等々ごく当たり前の内容なのですが、そうした注意喚起をこれほどまでに繰り返し訴えなければならないとは、相当の荒くれ者が跋扈しているのかな。


 
日帰り入浴時間が過ぎた後に入室しましたので、浴室内には誰もおらず、独占状態でゆっくりのんびり湯浴みできました。宿泊するとこのように混雑を回避できるので良いですね。男湯の場合、浴室左側に洗い場が配置され、真湯が吐出されるシャワー付き混合水栓が6基並んでいます。一方、右側には浴槽類が据えられており、手前側から打たせ湯・泡風呂・主浴槽の順で並んでいます。


 
打たせ湯は1本のみですが、ちゃんと源泉が落とされています。その隣の小浴槽は3人サイズで泡風呂なのですが、翌朝には泡を発生させる装置が止まっており、ただの変哲のない小さな浴槽となっていました。もちろん小浴槽も源泉使用です。


 
主浴槽は鉤形を成しており、12~13人サイズで、湯口にはカーゼが巻かれていました。湯使いは加水された上での放流式なんだそうですが、主浴槽もその隣の泡風呂も、湯船の温度はやや熱めの43~4℃となっていました。加水しなきゃもっと熱くなっちゃうのかな。


 
各浴槽のオーバーフローはなぜか洗面器で受けられていたのですが、これって何か意味あるのかな?


 
続いて露天風呂へ。なお露天の画像は翌日の早朝に撮影しました。周囲を塀や生け垣で囲んでいるため、遠方の景色を望むことはできませんが、湯船の奥にベンチを置いた広場を設けたり、付近の林を借景にしたりと、小さな工夫を重ねることによって、道東らしい野趣が感じられる開放的な環境が生み出されていました。


 
露天の湯船は歪んだひょうたんのような形をした岩風呂で、手前側の湯口からお湯がドバドバと音を立てながら注がれ、奥の方へ向かって湯船の中で流れが生まれ、ベンチが置かれている方へ流下しています。湯面は白い気泡で覆われており、特に先客がいなかった朝一番ですと、一面が泡で覆い尽くされていて、その様は圧巻でした。


 
岩の湯口から落とされるお湯からは、朦々と湯気が立ち上っています。投入量をケチらず大量に注ぎ込んでいますので、湧出量に余裕があるのでしょうね。こちらのお湯は標茶エリアの温泉らしく濃いモール泉であり、前々回取り上げた「味幸園」より若干薄いものの明瞭なモール泉的知覚(味と匂い)が感じられます。具体的には微塩味を伴うモール感なのですが、他のモール泉より金気が幾分弱いように思われます。またこうした匂いや味は湯船ではあまり伝わってこないのですが、湯口においては極めて明瞭です。モール泉らしいツルツルスベスベ浴感も素晴らしく、入浴中の肌には細かな気泡が付着しました。源泉投入量が多いので鮮度感も良好。湯上がりの爽快感も上々です。標茶エリアのモール泉はどこも甲乙つけがたい良泉ばかりですね。


2号井
ナトリウム-塩化物温泉 49.2℃ pH8.5 400L/min(動力揚湯) 溶存物質1.284g/kg 成分総計1.284g/kg
Na+:392.2mg(95.47mval%),
Cl-:542.2mg(85.90mval%), HCO3-:131.8mg(12.13mval%),
H2SiO3:165.7mg, HBO2:22.8mg,

釧網本線・標茶駅より徒歩15分(1.2km)
北海道川上郡標茶町桜8丁目38  地図
015-485-2030
ホームページ

日帰り入浴5:30~8:00、10:30~21:30
500円
ロッカー(100円リターン式)・ボディーソープ・ドライヤーあり
(シャンプーは客室に使いきりタイプが備え付けられています)

私の好み:★★★
コメント
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