温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

青根温泉 お山のめぐみ とだ家

2014年10月15日 | 宮城県
※現在は「お宿 はなぶさ」として営業されています。営業形態も大きく変更されていますので、詳しくはお宿の公式サイトをご覧ください。当記事の内容は私の訪問時(2014年)のものですので、現在とは異なります。ご了承ください。

 
青根温泉の「お山のめぐみ とだ家」は日帰り入浴ウェルカムですので、そのご厚意に乗じて日帰り利用させていただきました。カラシ色の外観と、壁を覆う格子のダークブラウンとのコントラストがとても印象的ですが、建物自体は年季が入っていますので、近年の旅館によく見られる民芸調の雰囲気に準じて、外装を大々的にリニューアルしたのでしょうね。


 
帳場で料金を支払い、館内の奥へと進みます。浴室は階段を下った先です。階段の脇には金精様が祀られ、金の鈴(玉)が吊り下げられていました。


 
浴室は「川音の湯」と「花房の湯」の2室あり、いずれの室名も露天風呂から眺められる山の名前からとっているんだそうです。この2室は男女入れ替え制となっているらしく、私の訪問時は「川音の湯」が男湯となっていました。


 
タイル張りの浴室は造りこそ古いものの、奥行きがあって天井も高く、大きな窓のおかげもあって結構開放的です。
洗い場にはカランが6基並んでおり、うちシャワー付き混合水栓は5基、スパウトのみの蛇口(水とお湯のペア)が1組、加水用の水道蛇口が1つ、そしてそれらから離れたところに立って使うシャワーが一つ設けられています。


 
タイル張りの内風呂は6~7人サイズの長方形で、隅っこの湯口からお湯が投入されていますが、源泉温度が熱く、加水せずに温度調整をするためか、投入量は絞り気味です。この湯口直下の底面には、斜め方向に黒い筋状の模様がボンヤリと着色されていました。湯船のお湯は弱い貝汁濁りを呈していたのですが、これはお湯本来の姿なのか、はたまた投入量を絞っているがゆえにお湯が鈍り気味になってるのか…。湯中では白く細かな浮遊物が比較的多く舞っていました。

館内表示によれば浴槽のお湯はかけ流しで、縁の上から溢れ出さずに、浴槽の下より排湯しているとのこと。実際に縁からの溢れ出しは見られず、底の中央部にはステンレスのグレーチングが埋め込まれていますので、浴槽のお湯はここから排湯されているのでしょう。


 
露天風呂は山々に向かって開放的で、お風呂の周りは日本庭園風に植栽や石灯籠等が施されています。お風呂の縁には曲線と文字が彫られた木板が立てかけられており、これによればここから眺望できる2つの山の左側が花房山、右側が川音山なんだそうですが、残念ながらこの日は生憎の天気で眺望がまったく効かず、本来眺められずはずの景色を想像する他ありませんでした。でも青々とした植栽が美しく、視界を遮る邪魔なものが殆ど無いロケーションなので、ガスっていても気持ち良く利用できました。



お風呂は所謂岩風呂で、キャパは内湯とほど同様の6~7人といったところでしょうか、こちらも底には排水用のステンレス穴あき板が敷かれています。画像はありませんが、湯口付近の湯面には水平方向に口を開けている塩ビ管があったのですが、この管って何の役割を果たしているのかな(この管において、特に流れは感じられませんでした)。


 
岩の湯口のまわりはサンゴみたいなトゲトゲした析出が付着しており、浴槽縁に並べられている岩の湯面上では温泉成分の付着によってクリーム色に染まっています。また内湯同様、湯口直下の底面は黒く染まっていました。
この露天風呂でも加水を避けるためか源泉投入量はやや絞られており、湯船のお湯は僅かに白く霞んでいました。そして湯中では白い浮遊物がチラホラ舞っていました。湯口のお湯を掬ってテイスティングしてみますと、ほぼ無味無臭ながら少々の芒硝感を有し、全身浴すると弱いサラスベと引っ掛かりが混在する浴感が得られました(サラスベの方が優るか)。
露天風呂のロケーションは青根屈指の清々しさを誇るものと思われますし、日帰り入浴も積極的に受け入れていますので、いつも混雑している「じゃっぽの湯」を敬遠してこちらを利用するのも宜しいかと思います。


混合泉(新名号の湯・花房の湯・新湯・山の湯源泉・蔵王の湯・大湯)
単純温泉 49.8℃ pH7.4 蒸発残留物727.5mg/kg 溶存物質824.5mg/kg
Na+:185.8mg(80.16mval%), Ca++:28.7mg(14.19mval%),
Cl-:74.7mg(20.13mval%), SO4--:223.4mg(44.37mval%), HCO3-:216.5mg(33.87mval%),
H2SiO3:65.4mg,
加水加温循環消毒なし

宮城県柴田郡川崎町青根温泉7-5  地図
0224-87-2226
ホームページ

日帰り入浴10:00~18:00
500円
貴重品帳場預かり、シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★
コメント (2)
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