温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

草津温泉 白嶺の湯

2015年03月19日 | 群馬県
 
全国各地の温泉を無節操に巡っている拙ブログですが、なぜかこれまで草津温泉の共同浴場をあまり取り上げてこなかったので、温泉巡りの初心に立ち返って、共同浴場を数湯巡ることにしました。まずは「白嶺の湯」から。国道292号から狭い路地を入ったところにあり、旅館の裏手で周囲の住宅に身を隠すようにひっそりと佇んでいるのですが、その目立たぬ立地ゆえ、初めて見つけられた時はオリエンテーリング的な嬉しさを覚えるかも。玄関から男女が分かれており、左側は女湯、右側が男湯です。


 
草津の他の共同浴場と同様に番台の無い無人施設ですが、脱衣室にはトイレがあり、扇風機も設けられています。リノリウム床の上に茣蓙が敷かれ、腰掛けも4つほど置かれています。古い木造の湯屋ですが、地元の方々の手によって、綺麗に維持されております。

浴室の造りは至ってシンプルで、8畳ほどのスペースに浴槽がひとつあるだけ。洗い場にシャワーなんて気取った設備は無く、水道の蛇口が1つあるばかりです。木造の渋い雰囲気は「THE 共同浴場」と言った感じ。床や側壁の立ち上がり約1.2mほどにはモルタルが塗られ、その上から淡いオパールグリーンの防食塗装が施されています。草津温泉は強酸性ですから、当地の他浴場でもこうした防食措置が行われている施設が多く見られます。この塗装上は結構滑りやすいので、慣れていない方は転倒にご注意を。


 
浴槽は目測で1.8m×3m、おおよそ4~5人サイズでしょうか。バルブ付きの配管からお湯がドバドバ大量に注がれており、縁から惜しげも無く溢れ出ていました。こちらに引かれている源泉は、メジャーな湯畑源泉。ほぼ無色透明ですが、ほんのり白く懸濁しているようにも見え、湯中では白い湯の華がチラホラ舞っていました。入浴中は強い収斂酸味と、強酸性のお湯ならではのヌルヌル感を伴うツルスベ浴感に包まれます。なお訪問時の湯加減は体感で43℃程でしたから、加水無しでそのまま入ることができました。場所柄、観光客に媚を売らない、渋くて地味で質実剛健な、生活密着型の共同浴場です。


湯畑源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉 51.3℃ pH2.1 自然湧出 溶存物質1.65g/kg 成分総計1.69g/kg
H+:8.91mg(36.54mval%), Na+:56.0mg(10.06mval%), Mg++:36.3mg(12.33mval%), Ca++:73.5mg(15.16mval%), Al+++:43.8mg(20.14mval%), Fe++:17.5mg,
F-:9.9mg, Cl-:311mg(35.63mval%), Br-:1.3mg, SO4--:640mg(54.16mval%), HSO4-:192mg(8.04mval%),
H2SiO3:216mg, H2SO4:4.3mg, CO2:36.7mg, H2S:7.1mg,
(平成25年5月15日分析)
加温加水循環消毒なし

群馬県吾妻郡草津町

24時間開場、但し火・木・土曜日の午前から昼にかけて清掃実施(男湯7:30頃から、女湯10:00頃から)

私の好み:★★

コメント
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