温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

妙見温泉 きらく温泉(後編 露天風呂)

2016年11月26日 | 鹿児島県
前回記事「妙見温泉 きらく温泉(前編 客室・内湯)」の続編です。

●露天風呂
 
内湯で汗と垢を落とした後は、建物の裏手にある露天風呂にも入ってみることにしました。旧館2階のキッチン脇から新館へ向かう通路に出て、途中で案内に従い左に曲がり、犬走りを裏山に向かって進んでステップを上がります。


 
ステップを上がったところが露天風呂。左側が女湯、右側が男湯です。目隠しを兼ねた更衣小屋は至って質素。


 
更衣小屋の向こう側で、大きな露天風呂がお湯を湛えていました。麗しい山の緑に囲まれた開放的なロケーションです。大変広々としているので、子供だったら泳ぎたくなる衝動に駆られること請け合いでしょう。なおこの露天風呂に洗い場は無いので(一応石鹸は備え付けられていますが)、利用の際は予め内湯で体を洗っておくと良いかと思います。


 
内湯と同様に、お風呂の縁にはカルシウムを主体とする温泉成分が分厚くこびりついており、湯面上では庇のような形状をなし、その周囲ではトゲトゲやイボイボなど様々な形となって現れていました。こうした現象は、新川渓谷温泉郷に多い重炭酸土類泉や塩化土類泉でよく見られる典型的な特徴です。


 
山吹色を帯びた淡いグリーンに濁るお湯は内湯と同じ源泉です。この露天に注がれるお湯は、カエルの置物をかすめながら、岩肌を舐めるように流れています。外気の影響を受けるため、内湯よりもぬるい40〜41℃であり、熱いお風呂が好きな方にとってはちょっと物足りないかもしれませんが、ぬる湯で長風呂が好きな方にとっては絶好の状態かと思います。
私が泊まった日はたまたま他の宿泊客が少なかったため、夜も朝もこの露天風呂を独占状態で楽しむことができました。加水の影響なのか、妙見温泉の他源泉よりも若干薄いような印象を受けましたが、れっきとした放流式の湯使いであり、時間制限もありませんから、宿泊中は思う存分掛け流しの温泉を堪能できます。

かなり安い設定のお宿でしたから、正直なところ、訪問するまで不安を抱かずにはいられなかったのですが、実際に宿泊してみたら、そんな不安はたちどころに払拭され、むしろコストパフォーマンスに優れた良宿であるという満足感が強く印象に残りました。九州は安くて良い温泉が多いですね。


妙見24号
ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩温泉 55.4℃ pH6.5 溶存物質2374mg/kg 成分総計2580mg/kg
Na+:297.4mg(49.80mval%), Mg++:62.0mg(19.63mval%), Ca++:139.8mg(26.85mval%), Fe++:1,8mg,
Cl-:143.6mg(14.42mval%), SO4--:92.7mg, HCO3-:1348mg(78.68mval%),
H2SiO3:237.8mg, CO2:206.7mg,
(平成20年11月21日)
加水あり(温度調整のため)
加温循環消毒なし

国分駅・隼人駅から鹿児島交通(路線バス)の「霧島いわさきホテル」行に乗車、もしくは鹿児島空港から温泉バス(隼人駅行もしくは立花上行)で「妙見温泉」バス停下車すぐ。
(バスの時刻は「九州のバス時刻表」で検索してください)
鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4385  地図
0995-77-2337
ホームページ

日帰り入浴11:00〜19:30(19:30で受付終了)
内湯300円・露天風呂500円(いずれも1時間)
備品類なし

私の好み:★★★
コメント (2)
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