※今回取り上げる場所は地熱活動が活発であるため、火傷や硫化水素ガス中毒となる恐れがあります。もしこの場所へお出かけになる場合は、自己責任でお願いします。なお場所の特定などお問い合わせには応じませんので悪しからずご了承ください。
今年(2016年)5月某日。自分にとって記念すべき日を迎えた私は、自分で自分にささやかなお祝いをすべく、雲ひとつない真っ青な五月晴れの中、九州某所の林道をテクテク歩いていました。
この山は人工植樹による針葉樹が多いのですが、ところどころに九州らしい常緑樹も見られ、また路傍の日当たりが良いところでは、ミヤマキリシマが自生しており、綺麗な花を咲かせていました。
林道の途中から踏み跡へ逸れ・・・
林の中の斜面を下ってゆくと・・・
急に視界が開けて、目の前に白く濁った川が流れる河原にたどり着きました。今回の目的地に到着です。
ここは温泉ファン、とりわけ野湯愛好家の方にとっては超有名であり、九州のみならず西日本最大の野湯地帯と言っても過言ではないでしょうから、今回の記事で地名を秘匿したところで、当記事をご覧の方はもう既に「あそこだな」とお気づきのことと思います。
この広い河原では全体的に活発な地熱活動が露呈しており、あちこちで真っ白な蒸気と火山性ガスを噴き上げながら、熱湯をフツフツと煮えたぎらせています。
いくつもある熱湯湧出箇所のひとつに温度計を突っ込んでみたら、88.8℃という末広がりのゾロ目が表示されました。これは目出度いぞ。なお水素イオン濃度はpH2.44ですので、ここで湧く温泉は酸性硫化水素泉といえるでしょう。結構な高温ですから、卵を持参したら温泉卵が作れるでしょうね。
川が白く濁っているのは、硫黄泉の温泉が川水に混じっているため。場所によっては川水と熱い温泉が混じってちょうど良い天然の湯船が出来上がっていますので、適当なところを見つけて野湯を楽しむことができるんですね。実際に、この地熱地帯の川下で十分な深さを有する湯たまりに遭遇したので、そこで入浴してみました。ウヒャーッ、最高だ!
今度は川を遡って上流方へ行ってみたところ、もっと入浴に適した湯だまりを発見。手で石を移動させて湯だまりを深くし・・・
もちろんその湯だまりでも湯浴みしました。当地は前々日に記録的な大雨に見舞われた影響なのか、川の水かさが多く、この湯だまりも水の流入が多くて34.7℃というぬる湯だったのですが、抜けるような青空が広がっているこの日はポカポカ陽気で絶好の野湯日和ですから、むしろこのくらいの温度の方が気持ち良いんです。しかも適度な風が吹いていたので、硫化水素ガスの滞留も心配無用。あまりに極上であるため、この湯だまりで1時間ほど長湯してしまいました。
九州の大地の恵みを思う存分楽しむことができる、記念日を祝うに相応しい素晴らしい野湯でした。
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今年(2016年)5月某日。自分にとって記念すべき日を迎えた私は、自分で自分にささやかなお祝いをすべく、雲ひとつない真っ青な五月晴れの中、九州某所の林道をテクテク歩いていました。
この山は人工植樹による針葉樹が多いのですが、ところどころに九州らしい常緑樹も見られ、また路傍の日当たりが良いところでは、ミヤマキリシマが自生しており、綺麗な花を咲かせていました。
林道の途中から踏み跡へ逸れ・・・
林の中の斜面を下ってゆくと・・・
急に視界が開けて、目の前に白く濁った川が流れる河原にたどり着きました。今回の目的地に到着です。
ここは温泉ファン、とりわけ野湯愛好家の方にとっては超有名であり、九州のみならず西日本最大の野湯地帯と言っても過言ではないでしょうから、今回の記事で地名を秘匿したところで、当記事をご覧の方はもう既に「あそこだな」とお気づきのことと思います。
この広い河原では全体的に活発な地熱活動が露呈しており、あちこちで真っ白な蒸気と火山性ガスを噴き上げながら、熱湯をフツフツと煮えたぎらせています。
いくつもある熱湯湧出箇所のひとつに温度計を突っ込んでみたら、88.8℃という末広がりのゾロ目が表示されました。これは目出度いぞ。なお水素イオン濃度はpH2.44ですので、ここで湧く温泉は酸性硫化水素泉といえるでしょう。結構な高温ですから、卵を持参したら温泉卵が作れるでしょうね。
川が白く濁っているのは、硫黄泉の温泉が川水に混じっているため。場所によっては川水と熱い温泉が混じってちょうど良い天然の湯船が出来上がっていますので、適当なところを見つけて野湯を楽しむことができるんですね。実際に、この地熱地帯の川下で十分な深さを有する湯たまりに遭遇したので、そこで入浴してみました。ウヒャーッ、最高だ!
今度は川を遡って上流方へ行ってみたところ、もっと入浴に適した湯だまりを発見。手で石を移動させて湯だまりを深くし・・・
もちろんその湯だまりでも湯浴みしました。当地は前々日に記録的な大雨に見舞われた影響なのか、川の水かさが多く、この湯だまりも水の流入が多くて34.7℃というぬる湯だったのですが、抜けるような青空が広がっているこの日はポカポカ陽気で絶好の野湯日和ですから、むしろこのくらいの温度の方が気持ち良いんです。しかも適度な風が吹いていたので、硫化水素ガスの滞留も心配無用。あまりに極上であるため、この湯だまりで1時間ほど長湯してしまいました。
九州の大地の恵みを思う存分楽しむことができる、記念日を祝うに相応しい素晴らしい野湯でした。
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