前回記事の"The Rock Tub"から一旦広いダート路に戻り、更に北上して別の温泉を目指します。
その広いダート路は、途中でいくつも枝道が分かれているのですが、道しるべがないため、その先に何があるか見当がつきません。私は事前にネットで目指す場所の目星をつけておき、スマホのGPSを頼りにして行動することにしました。スマホが指し示す通りに細いダート路へと入ってゆきます。やや悪路であり、多少凸凹していますが、路面が乾いていれば普通の乗用車でも走れるかと思います。
道の穴ぼこをかわしながら先へ進むと、やがてロータリー状の駐車スペースにたどり着きました。私が車を降りると、ちょっと先の湖の手前に広がる草むらの中で湯気の上がっていたのですが、その探索は一旦後回しにして、まずは露天風呂を探すことに。
駐車スペースからちょっと下がったところに、露天風呂"Shepherd Hot Spring"を発見しました。前回記事の"The Rock Tub"と同じくらいに、この露天風呂もイージーに見つけられます。シェパードという名前が、羊飼いを意味するのか、はたまた人名なのか、そのあたりの事情はよくわかりませんが、もし前者だとしたら、この湖畔のだだっ広い平原で羊たちが草を食み、その様子を横目で見ながら羊飼いがひとっ風呂浴びる・・・この温泉が立地する環境にぴったりな光景を想像してしまいます。
目の前で静かに水を湛える湖と、その彼方に雪を戴きながら連なるホワイトマウンテンの山稜を望むロケーションは、あまりに開放的でかつ牧歌的。雄大で美しい自然と一体化できるブリリアントな露天風呂です。
コンクリブロックや石などをモルタルで固めて作られた浴槽は、おおよそ2〜3人サイズ。少々歪な形がハンドメイド感を強くしています。ご丁寧にも、浴槽内にはステップが設けられているので、入るときや浴槽内で腰を下ろすとき役立つのですが、屋外で放ったらかしにされているために浴槽内には苔が生えており、その影響でかなり滑りやすくなっています。実際に私も滑ってあやうく弁慶を強打するところでしたから、もしここへ入る場合は足元に注意を要します。
お湯は先述した湯気を上げている草むらの源泉からパイプを使って引いており、湯口にはバルブがついているので、これでお湯の投入量を調整できます。後述しますが、源泉では49℃という高温であるため、お湯を出しっ放しにしていると熱くなってしまいます。そこで、入浴の際にはこのバルブで適宜調整し、自分の好みに合わせてから入ることになります。
源泉では熱かった温泉も、湯船では外気の影響を受けてかなり冷めてしまい、私が入ろうとしたときには37.1℃まで下がっていました。このため、上述のようにバルブを全開にしてお湯を大量に出し、40℃以上の湯加減調整してから湯浴みさせていただきました。なおpH値は7.55でしたから、中性のお湯と表現してよいでしょう。お湯は無色透明でほぼ無味無臭であり、前回記事の"The Rock Tub"と似たような泉質なのですが、浴槽の内側にこびりついている苔が剥がれるために、湯船ではモスグリーンに弱く濁っているように見えました。
なお周囲には特に案内看板など立っていませんが、このエリアの野天風呂(温泉)では"clothing optional" つまり水着の着用が任意となっており、男女を問わず全裸で入浴しても構いません。実際にこのエリアでは一糸まとわぬ姿で寛ぎながら湯浴みしている方が男性女性を問わずたくさんいらっしゃり、私も当地の流儀に倣ってこの温泉など複数の場所で裸入浴にチャレンジしました。開放的な環境のもと、水着の締め付けがない状態で露天風呂に入ると、気持ち良さがより一層高まりますね。
バスタブのお湯は、上述した草むらの中で自然湧出している源泉から引いています。近づくだけで熱気が感じられるほど熱く、温度計を突っ込んだら49.3℃と表示されました。
周囲にはその他にもいくつかの小さな源泉があるのですが、場所的に浴槽へお湯を引くことができないためか、いずれも使われておらず、お湯は湖へ向かって流れ落ちるばかりでした。あぁ、勿体無い。日本にはビニールプールを持参して野湯を楽しむマニアの方がいらっしゃいますが、そのような方でしたら、こうした未利用の源泉からお湯を引き、自分だけの露天風呂をつくることも可能でしょうね。
湯加減がある程度調整できるので、自分の好みの温度で湯浴みすることができる点は実にありがたいところ。草原が果てしなく広がる大自然の中で、静かにのんびり入浴できるこの露天風呂。実に素晴らしく、そのロケーションに感動すること請け合いです。当地で温泉巡りをするなら、外せない一湯と言えるでしょう。
この付近にはもうひとつ、高温の温泉が湧いているところがありますので、私はレンタカーを"Shepherd Hot Spring"のそばに置いたまま、あるいて次の目的地へ向かいことにしました。続きは次回記事へ。
GPS:37.66705, -118.80326,
ロサンゼルス水道電力局(LADWP)の管理地であるため、夜間の立ち入りや宿泊(キャンピング等)は不可能。日中の立ち入りは自由。
無料
備品類無し
"Clothing Optional"なので、水着の着用は任意(裸の入浴も可能)。
私の好み:★★★
その広いダート路は、途中でいくつも枝道が分かれているのですが、道しるべがないため、その先に何があるか見当がつきません。私は事前にネットで目指す場所の目星をつけておき、スマホのGPSを頼りにして行動することにしました。スマホが指し示す通りに細いダート路へと入ってゆきます。やや悪路であり、多少凸凹していますが、路面が乾いていれば普通の乗用車でも走れるかと思います。
道の穴ぼこをかわしながら先へ進むと、やがてロータリー状の駐車スペースにたどり着きました。私が車を降りると、ちょっと先の湖の手前に広がる草むらの中で湯気の上がっていたのですが、その探索は一旦後回しにして、まずは露天風呂を探すことに。
駐車スペースからちょっと下がったところに、露天風呂"Shepherd Hot Spring"を発見しました。前回記事の"The Rock Tub"と同じくらいに、この露天風呂もイージーに見つけられます。シェパードという名前が、羊飼いを意味するのか、はたまた人名なのか、そのあたりの事情はよくわかりませんが、もし前者だとしたら、この湖畔のだだっ広い平原で羊たちが草を食み、その様子を横目で見ながら羊飼いがひとっ風呂浴びる・・・この温泉が立地する環境にぴったりな光景を想像してしまいます。
目の前で静かに水を湛える湖と、その彼方に雪を戴きながら連なるホワイトマウンテンの山稜を望むロケーションは、あまりに開放的でかつ牧歌的。雄大で美しい自然と一体化できるブリリアントな露天風呂です。
コンクリブロックや石などをモルタルで固めて作られた浴槽は、おおよそ2〜3人サイズ。少々歪な形がハンドメイド感を強くしています。ご丁寧にも、浴槽内にはステップが設けられているので、入るときや浴槽内で腰を下ろすとき役立つのですが、屋外で放ったらかしにされているために浴槽内には苔が生えており、その影響でかなり滑りやすくなっています。実際に私も滑ってあやうく弁慶を強打するところでしたから、もしここへ入る場合は足元に注意を要します。
お湯は先述した湯気を上げている草むらの源泉からパイプを使って引いており、湯口にはバルブがついているので、これでお湯の投入量を調整できます。後述しますが、源泉では49℃という高温であるため、お湯を出しっ放しにしていると熱くなってしまいます。そこで、入浴の際にはこのバルブで適宜調整し、自分の好みに合わせてから入ることになります。
源泉では熱かった温泉も、湯船では外気の影響を受けてかなり冷めてしまい、私が入ろうとしたときには37.1℃まで下がっていました。このため、上述のようにバルブを全開にしてお湯を大量に出し、40℃以上の湯加減調整してから湯浴みさせていただきました。なおpH値は7.55でしたから、中性のお湯と表現してよいでしょう。お湯は無色透明でほぼ無味無臭であり、前回記事の"The Rock Tub"と似たような泉質なのですが、浴槽の内側にこびりついている苔が剥がれるために、湯船ではモスグリーンに弱く濁っているように見えました。
なお周囲には特に案内看板など立っていませんが、このエリアの野天風呂(温泉)では"clothing optional" つまり水着の着用が任意となっており、男女を問わず全裸で入浴しても構いません。実際にこのエリアでは一糸まとわぬ姿で寛ぎながら湯浴みしている方が男性女性を問わずたくさんいらっしゃり、私も当地の流儀に倣ってこの温泉など複数の場所で裸入浴にチャレンジしました。開放的な環境のもと、水着の締め付けがない状態で露天風呂に入ると、気持ち良さがより一層高まりますね。
バスタブのお湯は、上述した草むらの中で自然湧出している源泉から引いています。近づくだけで熱気が感じられるほど熱く、温度計を突っ込んだら49.3℃と表示されました。
周囲にはその他にもいくつかの小さな源泉があるのですが、場所的に浴槽へお湯を引くことができないためか、いずれも使われておらず、お湯は湖へ向かって流れ落ちるばかりでした。あぁ、勿体無い。日本にはビニールプールを持参して野湯を楽しむマニアの方がいらっしゃいますが、そのような方でしたら、こうした未利用の源泉からお湯を引き、自分だけの露天風呂をつくることも可能でしょうね。
湯加減がある程度調整できるので、自分の好みの温度で湯浴みすることができる点は実にありがたいところ。草原が果てしなく広がる大自然の中で、静かにのんびり入浴できるこの露天風呂。実に素晴らしく、そのロケーションに感動すること請け合いです。当地で温泉巡りをするなら、外せない一湯と言えるでしょう。
この付近にはもうひとつ、高温の温泉が湧いているところがありますので、私はレンタカーを"Shepherd Hot Spring"のそばに置いたまま、あるいて次の目的地へ向かいことにしました。続きは次回記事へ。
GPS:37.66705, -118.80326,
ロサンゼルス水道電力局(LADWP)の管理地であるため、夜間の立ち入りや宿泊(キャンピング等)は不可能。日中の立ち入りは自由。
無料
備品類無し
"Clothing Optional"なので、水着の着用は任意(裸の入浴も可能)。
私の好み:★★★