パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

きこえますか・・・きこえますか・・・

2019年03月04日 | Weblog
3月4日(月)雨

帰省してまず驚いたのが、実家のでっかいカレンダーの二月の3連休のところに
「○○(←兄の名前)がきてくれる。うれしい。」と書いてある母の字だった。
そしてその三日後の14日(ワタクシが帰った日)には言葉どころか丸印すら付いていない。
どういうことっ!?と思いはしたものの責めるのもおとなげないと、静かにそれを写真に収めるだけにとどめる。(陰湿)

我が兄は、実家に寄り付かない。
それはここ数年のことではなくずっとである。
母の口癖が「アフリカに赴任してると思うようにしてるの」
兄嫁Y子さんは、ワタクシのことを義妹ではなく友達だと思っているようで、面と向かって「nちゃんには悪いけど、あたしは親の面倒は見ないから!」宣言。
夫婦仲がうまくいってないと、そりゃ夫の親の面倒なんて見る気はしないだろうね〜と諦めていた。
だから、母にも「Yさんに頼らず、いまどきは携帯があるんだから何かあったら直接兄ちゃんに連絡しろ」と言っていた。
そしてその兄ちゃんは、めったに親のところに顔も出さず、年末年始ですら来ないで、母は一人で年を越した。
そして、しつこく連絡したら二月の三連休に行くよと言ったらしいが結局直前にインフルエンザになったから行けないと連絡が来たらしい。(この時点でワタクシだったらカレンダーのメモ塗り潰すけどね←やはり根に持ってる)

高校友との飲み会の夜。
介護の話やらで盛り上がる。
我が兄ちゃんの悪口で大盛り上がりである。
悪友Yなんて「nの兄ちゃんに直接会って意見したいくらいだっっ!」と吠える。
日頃おとなしいY美さんまで「いくら夫婦仲が悪いとはいっても、結婚している以上は嫁として少しは面倒みるべきよ!」
Mも「そうよそうよ!そうでなかったら離婚すべきよっ!」
まあ、この高校友四人のうちワタクシ含め三人がバツイチで、残る一人がバツイチの人と結婚しているという、少々脛に傷あるメンバーゆえ「離婚しない妻」とか「仮面夫婦」的なものに手厳しいのは否めない。
楽しく兄ちゃんの悪口で盛り上がった夜であった。

翌日・・・
ピンポ〜ン
ん?誰だろうね〜なんて言ってるうちに玄関開いて勝手に入ってくる人がいる。
「nちゃん、帰ってきてるの?」
ををっ!久しぶりの兄ちゃんである。そんなに白髪頭だったっけか?
昨日の、ワタクシ達の悪態が聞こえたのか?と一瞬ビビる。
いや、ここで怯んではいけない。ガツンと一発もっと親の面倒見ろと言わねばならない。
時はちょうどお昼時。何か食べに行こう。
近所のファミレスへ三人で出かける。
日曜日のお昼時でチョー混雑。
待ってる間にショーウインドウのサンプルを眺める。
貝汁が美味しそうだ。このお寿司セットにも付いてるのかしら。貝汁が美味しそうだわ〜
確かにそう思いました。確かに心の中で「貝汁美味しそ〜」とは思いました。

お店の人「お寿司定食にはおうどんかお蕎麦、貝汁が付きますが何にされますか?」
n「う〜ん・・・悩むなあ〜うどんか貝汁、うどん、いや貝汁・・・うどんでお願いします。」
兄ちゃん「あれ?お前、貝汁貝汁言ってなかったっけ?」
こわっ!言ってない、絶対言ってない、心の中では思ったけど。
兄ちゃん、あたしの心の声が聞こえてる?

まあ、そんなことより、説教です説教。
とはいえ、遠くに住んでいるワタクシが偉そうな事言っても何かあった時にすぐ駆けつけてくれるのは兄なんだから下手に出ましょう。
n「いよいよ、うちも来年定年で帰ってくることになります。
帰ってきた時にお父さんがどんな状態かわからないけど、とりあえず帰ってきたらワタクシが動きます。
でもそれまでのあと一年は、もう少し兄ちゃんがお母さんに会いにきたり、お父さんの病院に洗濯物を取りに行ってあげて欲しい。」
兄ちゃんうんざりしたように母に向かい「前から言ってるけどさぁ〜病院にはタクシーで行けばいいだろ?」
母「微妙な距離だから運転手さんによっては嫌な顔するんだよ」
兄「じゃあ、電話してウチまで来てもらって、病院でもそのまま待ってもらって、また乗って帰れば2、3千円くらいになるだろ?」
ワタクシが思わず「年金生活者がそんな贅沢なことはできないでしょ!」と叫ぶと
それまで視線を母に向けてた兄がワタクシに向き「nちゃんは、お母さん達がいくら年金もらってるか知ってる?」
え?いいえ、知りません。けど、年金って微々たるものじゃないの?「年金生活者だから贅沢はできません」って良くテレビでも聞くよ。
兄「○○万くらいかな二ヶ月で。」
ワタクシ、思いっきり驚いてしまい、思わず隣の母を見つめてしまう。
母、少々うろたえ気味ながら、力無く「そんなにもらってないわよ。」
しかし、同じ公務員の兄ゆえ、畳み掛けるように金額を算出する。
兄「かあさんは貯金をしようとか、俺たちに残そうとか考えなくていいんだよ。
週一で洗濯物取りに行くとして1万二千円くらい、どおってことないだろ。」
ワタクシ「でも、でもさあ〜もしお父さんが死んじゃったら・・・」
兄「遺族年金もらえるんだろ、今の6割くらいは。で病院代いらなくなるから十分暮らせるだろ。」
本来の説教の目的は、もう少し母に会いに来てあげてということだったのだが、予想以上の年金額を聞いたワタクシは頭の中がお金のことだけになってしまう。
あ〜、世間の人たちが「公務員公務員」言ってる意味がやっとわかったわ。
月々の給料は安いとはいえ、老後は安泰なのね〜
そして、その給料の安い頃にその家で育ったワタクシはリカちゃん人形すら買ってもらえず、貧乏が骨の髄まで染み付いている。
母と兄の顔を見ながら「あんた達はいいよね〜老後安泰で」ということだけが頭の中でぐるぐるぐるぐる。
兄に説教どころが、ワタクシが謎の敗北感で終わったランチタイムであった。

にしても、ワタクシの心の声はダダ漏れなのだろうか。
帰りの飛行機の中のこと。
三人席の、ワタクシが窓側、隣二人は知り合いらしきおぢ2名。
おぢA「飴いる?」
おぢB「え?いる!どこにあった?」
おぢA「入り口にあった」
ワタクシ、心の中で「目ざといおぢだな。あれは勝手に取っていい飴だったのかっっ!いいなあ〜気圧の変化を飴で乗り切りたかった」
いよいよ着陸態勢に入ろうかとする頃、いきなり隣のおぢAが「どうぞ!」と飴を差し出す。
n「え?あ、ありがとうございます」
え〜っ!?え〜っ!?私の声、聞こえましたか?

今日の一枚は・・・お耳汚しの話を一掃していただきたく、綺麗な薔薇を。
え?そんなことより文章が長いっ!長すぎるっ!
はい!あなたの声、聞こえました。
コメント (4)
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