パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

義弟

2020年09月12日 | Weblog
9月12日(土)雨のち晴れ

我が夫には年子の妹と、少し年の離れた双子の弟達がいる。
双子が生まれた時、働く母は長男と長女に、双子を一人ずつ当てがった。
我が夫は義弟Aを、妹は義弟Bの教育係となる。
その教育の成果なのか、二卵性だからか、双子は顔も性格も似ていない。
義弟Aは独身で鹿児島の田舎にある夫の実家で一人暮らし、義弟Bは東京で子供3人と妻と賑やかに暮らしている。

ワタクシ達の鹿児島への引越しがいよいよ明日あさってに迫った頃だった。
夫が言う。
「Aが口内炎が治らなくて、大きい病院を紹介されたらしい。」
嫌な予感がする。
口内炎は、あなどってはいけないのだ。
友人の夫は、口内炎が治らないが痛くないからとほっておいたら舌癌だった。
そんなことを思い出したりして、さらには検索をかけたりもして、嫌な予感と怖い想像で頭も胸もいっぱいになった。
義弟Aは実家で義母を看取り、その後、立て続けに寝たきりになった義父を看取った。
病院にも施設にも預けず、自宅で、会社勤めしながら、介護して看護して、看取ったのだ。
彼には足向けて寝られないと、不肖の嫁は思っている。
そして、引越しの前夜くらいだったか、夫が「A、舌癌だって。3日に手術のことや今後の事をご家族にも一緒に説明しますって。」
夫の実家のある街から、ワタクシの実家のある街の大きな病院へ紹介されたという時点で「舌癌」というワードはワタクシの頭の中にドンと居座ったが、それが現実のものとなり、今だから言うが、少し「絶望」した。
義母や義父を何年にもわたって一人で世話をし、看取り、今度は自分が癌だなんて・・・
神様は少し不公平じゃないかと思った。
やはり、双子だとついつい比べてしまうせいもある。

夫の実家から病院までは3時間くらいかかることもあり、ちょうど我が実家は老母も隔離中で不在だし、うちから通えばいいということになった。
癌の先輩として、前向きに明るく振る舞わねば!
さらには、二週間は自主的に巣ごもり生活をする予定にしていたが、病院へ出入りしないとならない。
東京から帰って来たばかりの人間を歓迎するわけがない。
ここは、夫だけでも、自費でPCR検査を受けておくべきではないか。
それから大慌てで検査できる病院を探し、ギリギリ検査を受け、鹿児島に帰る日に「陰性」の証明書を受け取ってから飛行機に乗ったのだった。
実家に着くと、元気そうな義弟Aが出迎えてくれる。
口内炎が治らないのを不思議に思い、耳鼻咽喉科を受診し、大きい病院を紹介してもらった話をする。
「俺の判断は正しかった!」と少し得意げだが、ワタクシは心の中で「神様はやはりいらしたのだ」と思った。
ワタクシ達の引越しといい、彼の病気の発覚といい、全てがちょうどいいタイミングだった。
もう少し後だったら、これほどバタバタしなかったということもあるが、こういう病気だから早いに越したことはないのだ。
となると、まぢでちょうどのタイミングだった。

そして、3日の家族同伴での主治医からの説明でも、不安要素はほとんど無いようで、すっかり安心して、少し遠くのショッピングモールや、名所なんぞ巡ったりする。
夜になってから義弟Bへ「ドクターからの説明」をするためにライン電話。
すると、義弟Bの悲鳴のような「良かったぁ〜〜〜」
一日中ずっと心配していたというのだ。
そりゃそうだ。
離れている時、そして状況がわかっていない時、ワタクシも、悪い方へ悪い方へ考えていたではないか。
それなのに、すっかり忘れて、のんきにショッピングや観光なんぞしていた。
すまない、義弟Bよ!

ちなみに義妹も心配して、色々スマホで病名の検索してはその画面を見せつけるらしく(義弟Aはガラケーなのだ)
義弟Aをイラつかせていた。
でも、米やら野菜やら西瓜やら持たせる姉心なのだよ、わかってあげておくれよ。

そして10日に入院。
入院手続きの途中、三人で病院内の食堂でチャンポン食べる。結構好きな味。
チャンポン食べながら義弟Aが、「1日の最後の検査の時に測った体重より、今日は2キロ太ってますねって言われたよ。」
え〜〜〜っ!!!???10日で2キロ太らせたワタクシの料理って一体・・・
三人で苦笑する。
夫「手術の後は食べられなくて痩せるだろうから、ちょうどいいくらいになるんじゃないか?」
夫よ、ワタクシ達も少しセーブしましょうね。

そして11日に手術。
1時間ほどで終了し、名前を呼ぶと手を挙げたとのこと。
ドクターの話ではしばらく安静にして、夕方食事らしい。
え???もう食べられるの?さすがに流動食っぽいものよね?
何はともあれ無事に終わって良かった良かった。
二週間の入院は長いし、コロナ禍の今、面会も出来ないから大変だろうけど、退院したら、ねえさんがもれなく太る料理を振る舞おうではないか。
だから頑張って禁酒禁煙の入院生活を送るのだよ!
コメント (2)
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