peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

アズマギク(東菊)

2008年07月25日 | Weblog
青森県尻屋崎灯台付近のアズマギク(東菊)
 2008年7月20日



2008年7月20日(日)、青森県下北郡東通村大字尻屋字尻屋崎にある
尻屋崎灯台に行ってきました。公共駐車場&トイレの近くで、アズマ
ギク(東菊)が紅紫色の花を咲かせていました。
花の時期はとうに過ぎているのに、見られただけでもありがたいこと
でした。



千厩野草会の「春の山野草展」から
 ソナレアズマギク(ソナレ東菊) 2008年5月5日




2008年5月5日(月)、一関市千厩(せんまや)町千厩の千厩ショッピング
モール「エスピア・ホール」で開かれていた千厩野草会(会長・小野寺義
昭)の「春の山野草展」を見に行ってきました。その中に、1鉢だけでした
が、「ソナレアズマギク」というのが展示されていました。
手元にある山野草図鑑には「アズマギクの海岸型。公式な呼び名ではない」
と記載されています。


アズマギク(東菊)キク科 ムカシヨモギ属
Erigeron thunbergii
山地や海岸の乾いた草原に生える多年草。ほかの草の少ない土手や
日当たりのよい原野に群生することが多い。茎や葉には白くて柔ら
かい毛がびっしりと生えている。
根生葉は長さ5~8㎝、幅1~2㎝のヘラ形でやや厚く、先端は丸く、基
部は次第に細くなる。花茎につく葉は長さ1~3㎝の披針形。

花期は4~6月。根生葉の間から高さ10~35㎝の花茎が伸び、先端に直
径3~4㎝の頭花を1個つける。頭花の縁に並ぶ舌状花はふつう紅紫色で
雌花、中心部の筒状花は両性花で黄色。

なお、花を咲かせた株は枯れるが、脇に育った株が成長し、翌年に咲
く。 分布:本州(中部地方以北)

和名は、関東北部から東北に分布する「キク」という意味。

仲間には「ミヤマアズマギク(深山東菊)が、北海道と中部地方以北
に分布している。アズマギクの高山型の変種で、アズマギクより高さ
は低く、花は濃い紅色で大きい。

そのほかの近縁種に「ユウバリアズマギク」、群馬の限られた高山に
「ジョウシュウアズマギク」、北海道のアポイ岳に「アポイアズマギ
ク」などが自生しているとのこと。

また、外国産には「E.エリオカリックス」「エリゲロン・クリソプ
シディス」「E.コンポシタス・トリフィドス」「E.コンポシタス」
「E.シンプレックス」などがある。

なお、同属のムカシヨモギの仲間は花が目立たないので、あまり栽培
されることはないとのこと。

カワラナデシコ(河原撫子)

2008年07月25日 | Weblog
青森県尻屋崎のカワラナデシコ(河原撫子)
 2008年7月20日





2008年7月20日(日)、青森県下北郡東通村大字尻屋字尻屋崎にある
尻屋崎灯台に行ってきました。公共駐車場(&トイレ)に車を置いて、
広い道路脇に広がる草原に少し足を踏み入れてみました。「寒立馬(
かんだちめ)」と呼ばれる馬が放牧されているので、馬が食う植物は
ほとんど残っていなかったのですが、カワラナデシコ(河原撫子)が
淡いピンク色の花を咲かせていました。


東通村のお土産屋で野生動植物自然写真家・木下哲夫著「SHIMOKITA
半島花紀行」(かもしか工芸・発行、1,050円)を購入しました。
その中に、カワラナデシコの花が掲載されており、「半島では寒立馬
の東通村、佐井など比較的海岸線に多い。荒々しい潮風にあおられる
と、やや薄ピンクに褪めるが、風を避けたところでは目の醒めるよう
な艶やかな個体に出会える。」と書かれていました。

「本州最涯地尻屋崎」の碑

カワラナデシコ(河原撫子)ナデシコ科 ナデシコ属
Dianthus superbus var.longicalycinus
山野や丘陵の日当たりのよい草地や河原などに生える多年草。
「秋の七草」のひとつで、単に「ナデシコ(撫子)」とも呼ば
れる。
なお、カワラナデシコは、古い時代に「ナデシコ」の名前の
ほかに「都古奈都(とこなつ)」とか「度古奈都(とこなつ)」
の名前でも呼ばれたという。花期が長いので、夏が続くという
意味で常夏である。「常夏」の名前は、現在は中国からの石竹
の一種についている。
別名:ヤマトナデシコ(大和撫子)。これは可憐で美しい日本
女性の別称として使われていた。

和名の「ナデシコ」は、花が美しく草姿が可憐で、子を撫でる
ような気持で接したくなることからきているとのこと。

高さは30~100cm。葉は対生し、長さ3~10cmの線形~披針形で、
基部は茎を抱く。
7~10月、茎の先に直径4~5cmの淡紅紫色の花がまばらにつく。
花弁は5枚あり、細かく糸状に切れ込む。萼筒の基部には3~4対
の苞がある。

母種は中部地方以北から北海道に分布する「エゾカワラナデシ
コ(蝦夷河原撫子)」で、苞は2対あって先が尾状に尖る。

 分布:本州、四国、九州(北海道では、カワラナデシコは自生
しない。しかし、よく似たエゾカワラナデシコが分布する。)