2011年6月29日(水)、一関市東山町長坂字町の民家の花壇に植えられているキキョウ(桔梗)が、花を沢山咲かせていました。
キキョウ(桔梗) キキョウ科 キキョウ属 Platycodon grandiflorus
山野の日当たりの良い草地に生える耐寒性多年草。古くから栽培され、園芸品種も多いが、野生のものは全国的に少なくなっている。「秋の七草」の一つに数えられているアサガオ(朝貌)はキキョウのことだといわれる。別名:キチコウ(桔梗)、オカトトキ(岡止々岐)。
太い根茎があり、茎は高さ40~100㎝ほどになり、庭植え、鉢植え、切り花、根は薬用に利用される。茎を傷つけると白い乳液が出る。葉は互生し、長さ5㎝内外の長卵形(狭卵形)で柄はなく、先は尖り、縁には細かい鋸歯がある。裏面は白っぽい。
6~9月、すらりと伸びた細い茎に、鐘形の花を次々と咲かせる。花冠は直径4~5㎝、先端が5裂し、花色はふつう濃青紫色のものが多いが、白色やピンク色のものもある。属名もギリシア語で「広い鐘」の意味。蕾が風船のようなので英名をバルーンフラワーという。分布:北海道~九州、シベリア、中国北部、朝鮮半島。
栽培:風通しの良い日当たり、真夏は半日陰で管理する。用土は水はけを重視し、軽石・赤玉土・桐生砂などを混合する。乾いたらたっぷり灌水し、肥料は春・秋に置き肥を与えるが、春は多肥にすると徒長するので少なめに。2~3年ごとの早春の芽出し前に植え替えをする。咲き終わった花がらは摘む。鉢での栽培には北海道アポイ岳原産の矮性種・アポイギキョウが最適。珍しい絞り咲きのものもある。最近はフタエギキョウと呼ばれる二重咲き種など変化に富んだ園芸種も流通する。6月頃の摘芯時に挿し芽ができ、実生でも殖やせるが、実生だと開花まで約2年かかる。
濃青紫色の太輪花のアストラ・ブルーP.g.'Astra Blue'、アストラブルーの白花で、花脈が少し残るアストラ・ウエルブP.g.'Astra Zwerg'、白地に紫色の脈が入る中型種・フェアリースノーP.g.'Fairy Snow'、淡い桃色の八重咲き・シェルピンクP.g.'Sheel pink'などがある。
[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」&栃の葉書房発行「別冊趣味の山野草・山草図鑑」&西東社発行「知りたい花の名前がわかる 花の事典(金田初代・文、金田洋一郎・写真)より]