2011年7月28日(木)、一関市大東町摺沢の石倉地区の県道19号(一関大東)線沿いにつくられている旭町自治会の花壇に群植されたバジル ’ダークオパール’が、淡紫色の花を沢山咲かせていました。8/4に見たときには、花穂がかなりの数刈り込みされていました。
シソ科 オキマム(メボウキ)属 Ocimum:アフリカとユーラシア大陸の熱帯に広く分布する一年草、常緑多年草、低木で、約150種が知られている。多くの種が薬草やハーブとして栽培される。
バジル シソ科 オキマム(メボウキ)属 Ocimum basilicum:熱帯アジア、アフリカ、太平洋諸島などに分布する一年草または多年草で、日本へは江戸時代に中国から薬草として導入された。タネを水につけてできたゼリー状の物質が洗顔用に用いられたことからメボウキ(眼を掃除する箒の意)と名づけられた。
茎には4稜があり、よく枝分かれして直立または斜上し、高さ50~80㎝になる。香辛料、香味料用に栽培される。一年草だが茎の下部は木質化して褐色になる。葉は対生し、葉柄をもつ披針形または楕円形(卵形)で、縁に鋸歯がある。茎頂に輪散花序を出し、白、ピンクまたは淡紫色の小さな唇形花を数個咲かせ、褐色の果実ができる。
葉にはクローブ(丁字)に似た強い香りがあり、食欲促進に役立つ。イタリアではバジリコと呼ばれ、トマト料理と相性がよい。生葉をサラダに利用したり、ビネガーやオイル、リキュールの風味づけなどに利用される。特に、オリーブオイル、ガーリックとともに葉をすりつぶしてマツの実、ペッパーなどを加えたソース(ジェノベーゼ)は有名。生育期に生葉を摘み取って利用するほか、花が咲き始めたら茎ごと刈り取り、乾燥保存して必要に応じて利用する。
良く似たブッシュバジルやレタスバジルには、スイートバジルと同様の香りがあるが、シナモン、アニス、レモンなど、異なる香りのある園芸品種も数多くある。品種には葉が紅銅色の’ダーク・オパール’cv.Dark Opalや葉が縮む’クリスプム’cv.Crispumなどがある。ハーブの一種として人気がある。
栽培:繁殖は実生。ふつう寒地では一年草として種子を春播きする。暖房すれば越冬して春早くから伸びる。日当たり、水はけの良い場所で、腐植質に富んだ肥沃な土に植えるとよい。発芽適温が25℃前後と高いので、早めにタネを播くときは、日の当たる窓ぎわに置くと良い。降霜の心配がなくなってから定植する。元肥に有機質肥料を施しておく。夏の乾燥時には、株元に土寄せをし、マルチングを施すと同時に、2~3日に1回、十分に水を与える。花穂が出てきたら早めに切り戻して側枝を伸ばし、収穫を続ける。アオムシやバッタの食害、ハダニの害に注意したい。花期:7~9月。
バジル ’ダークオパール’ シソ科 オキマム(メボウキ)属 Ocimum basilicum 'Dark Opal'
茎葉とガクは暗紫色。花は淡紫色となる。ときおり緑色に近い葉が出ることもある。高さ約50㎝。芳香が強く、生食には適さない。酢につけると香りとともに美しいハーブビネガーとなる。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」&主婦の友社発行「ハーブ図鑑200」より]