2011年8月21日(日)、奥州市埋蔵文化財調査センター(水沢区佐倉河字九蔵田96番地1)に行きました。埋文方面に分岐する道付近の県道270号線沿いにある民家の庭に群植されたヤナギハナガサ(柳花笠)/サンジャクバーベナが、花を沢山咲かせていました。
ヤナギハナガサ(柳花笠) クマツヅラ科 バーベナ(クマツヅラ)属 Verbena bonariensis
南アメリカ原産の多年草で、サンジャクバーベナ、タチバーベナとも呼ばれる。英名:tall vervain。観賞用に栽培されるほか、北アメリカ、オーストラリアなどに帰化している。日本では第二次世界大戦後、東海地方で帰化が知られ、現在では全国的に市街地の道端などに見られるようになった。全体に剛毛があって著しくざらつく。大きな根株から直立する茎を出し、よく分岐して高さ1~1.5mほどになる。茎は通常4稜。葉は長さ10㎝ほどの広線形で、縁に鋸歯があり、無柄で基部はやや茎を抱き、対生する。
花期は7~9月。茎の頂きに花序を出し、先端の5裂した紅紫色の、長さ1cmほどの筒状の花を密につける。花穂は開花に伴って伸長する。花は高杯形で筒部が長く、萼の長さの3倍以上ある。
よく似たアレチハナガサvar.brasiliensis(英名:Brazil vervain)。も南アメリカ原産。葉の基部は茎を抱かず、花の筒部は萼の長さのほぼ2倍。またヤナギハナガサに比べて、萼が深く切れ込んでいるのも見分けるときのポイント。
[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」&全国農村教育協会発行「日本帰化植物写真図鑑」より]