peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

花巻市石鳥谷町のエゾリンドウ(蝦夷竜胆)  2011年10月2日(日)

2011年10月03日 | 植物図鑑

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2011年10月2日(日)、花巻市石鳥谷町猪鼻地区と思われる国道456号線沿いにある畑に植栽されたエゾリンドウ(蝦夷竜胆)が、どういうわけか収穫されないままになっていました。

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エゾリンドウ(蝦夷竜胆) リンドウ科 リンドウ(ゲンティアナ)属 Gentiana triflora var.japonica

山地から亜高山の草地や林の縁、湿地などに生える耐寒性多年草。茎は赤味を帯びるものが多く、高さは30~80㎝になる。葉は対生し、長さ6~10㎝の披針形で、裏面は白っぽい。9~10月、茎の先や葉のつけ根に青紫色の花が段々になってつく。花は長さ3~5㎝。切り花用に売られているのはこのエゾリンドウの栽培品。分布:北海道、本州(中部地方以北)。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」より]


花巻市石鳥谷町のアワ(粟)  2011年10月2日(日)

2011年10月03日 | 植物図鑑

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2011年10月2日(日)、花巻市石鳥谷町五大堂と思われる国道456号線沿いの休耕田でアワ(粟)が栽培されていました。この国道456号線沿いにある別の数か所の休耕田でもアワが栽培されていました。

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アワ(粟) イネ科 エノコログサ属 Setaria italica

食用や飼料用に栽培される一年草。古くからユーラシア大陸全域で栽培されていた雑穀で、エノコログサの仲間から育成されたものと考えられている。原産地については諸説があるが、紀元前5000~4000年には黄河流域で栽培されていたらしい。日本でも古くから栽培されていたが、現在では少なくなった。アワにもイネのように、ウルチ種とモチ種がある。

イネ科の穀物で、「五穀豊穣」の五穀は、イネ(稲)、ムギ(麦)、アワ(粟)、マメ(豆)に、キビ(黍)またはヒエ(稗)を加えたもの。このうちアワ、キビ、ヒエなどの雑穀はやせ地でもよく育つので、イネやムギの耕作に向かない土地の食糧として重要な役割を果たしてきた。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」より]

アワ:アワ(粟)は日本で最も古い栽培植物のひとつである。発祥地は中国の黄河流域といわれ、古代甲骨文字でアワを表した「禾(のぎ)」は、のちにイネ科植物全般を指すようになった。中国では「五穀」の一つとして重宝がられてきたが、日本を含めた先進国では、小鳥の餌(えさ)程度の需要に没落してしまった。しかし、現在でも実生活に密着して利用している地域も多く、モンゴル民族は遊牧生活にもかかわらず、朝食に粟粥(あわがゆ)を欠かさない。

アワ(粟)Setaria italica は神事や酒(泡盛)の醸造に関連が深く、モチ性のものは粟餅に利用される。円柱形の花序は長さ10~40㎝で、長さ2㎜ほどの果実が密につく。花序は成熟時に穂が多少垂れ下がるが、ほとんど直立する。小穂(しょうすい)は密生し、分枝が短縮して小穂が密着するため、花序の中軸は外から見えない。乾燥に強く土質を選ばず、栽培期間は90~130日と短く、寒冷地でも栽培が可能である。日本では縄文時代から既に栽培され、品種の分化が進んでいる。

栽培されているアワの原種エノコログサS.viridisである。世界の温帯に広く分布する一年草で、草丈は50㎝以下。海岸の砂地に生え、高さ15㎝以下のものは変種ハマエノコロvar.pachystachysと呼ばれる。

朝日新聞社発行「週刊 週刊朝日百科・植物の世界」117号(1996年7月21日発行)より]