peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ナツグミ(夏茱萸)/ダイオウグミ/ビックリグミ

2008年07月29日 | Weblog
ナツグミ(夏茱萸)/ダイオウグミ
/ビックリグミ 2008年7月20日








2008年7月20日(日)、青森県下北郡東通村大字尻屋字尻屋崎にある
尻屋崎灯台を見てから、砂子又地区にある東通村役場や新しくできた
東通村(統合)中学校校舎などを車窓から眺めて帰路につきました。
役場に行くには主要地方道「むつ尻屋崎」線(6号線)の岩屋地区か
ら県道248号線を通って砂子又地区に出ましたが、役場の近くには上北
郡六ケ所村の方からむつ市まで続いている立派な国道338号線がありま
した。

この国道沿いの上田屋地区に1998(平成10)年11月に開店した「鉞家
(まさかりや)」という評判のソバ屋があるというので連れて行って
もらい、うわさ通りのおいしいソバを御馳走になってきました。
店には栽培しているというソバ畑の写真やそば打ちの実演写真が掲示
されていました。

注文したソバが出来上がるのを待っているとき、妻が真っ赤に熟した
ナツグミ(夏茱萸)の実を見つけてくれました。気をつけて見ないと
緑の葉に隠れて見えないことが多いのではないかと思いますが、よく
見つけてくれました。






ナツグミ(夏茱萸)グミ科 グミ(エレアグヌス)属
Elaeagnus multiflora
北海道から九州までに広く自生する落葉低木で、高さはふつう3~
5mになる。枝は赤褐色で刺がある。葉は互生し、長さ3~8cmの長楕
円形または楕円形。葉の幅は変化が多い。
葉の表面にははじめ星状の鱗片がある。裏面には銀白色で褐色の星
状毛が生える。

4~5月、葉のつけ根に淡黄色の筒状花を垂れ下がってつける。果実
は約15mmの楕円形で、6-7月頃赤く熟し、甘味があり食べられるが渋
い。花柄は花のあと伸びて、果期には長さ3~5cmになる。実のなる庭
木として愛植される。

本種の果実が大型の種類を「タワラグミ(俵茱萸)」、さらに大き
い種類を「ダイオウグミ(大王茱萸)」または「ビックリグミvar.
gigantea」といい人気がある。

秋に熟し、果実が丸い種類を「アキグミ(秋茱萸)E.umbellata」と
いい、ときに植えられる。
[栽培]耐病性、耐寒性、耐暑性など強い。繁殖は挿木が容易であるが、
実生も行われる。[果期]晩夏から初冬。
グミ(エレアグヌス)属 Elaeagnus
日本を含むアジア、南ヨーロッパ、北アメリカに約45種の落葉、常緑
低木、高木がある。いずれも刺があるが、実や葉を観賞するために公園、
庭園などに重用される種類が多い。

トウグミ(唐茱萸)/タワラグミ(俵茱萸)

2008年07月29日 | Weblog
一関市東山町のトウグミ(唐茱萸)の赤い実
  2008年6月16日



2008年6月16日(月)、一関市東山町長坂字町の農家と思われる
民家の庭先(生垣)で、「トウグミ(唐茱萸)」が真っ赤に熟し
た実をつけていました。




一関市街地のトウグミ(唐茱萸)の赤い実
 2007年6月29日


2007年6/29(木)、一関市街地の民家の軒先に植えられている
「トウグミ(唐茱萸)」が、真っ赤に熟した果実をつけていまし
た。子供のころ、食べ過ぎたために「浣腸」される羽目に陥った
思い出がありますので懐かしい感じがします。口に含んでみると
かなり渋味を感じました。(食べない方が無難かも!)



トウグミ(唐茱萸)グミ科 グミ(エレアグヌス)属
 Elaeagnus multiflora var.hortensis
山野の日当たりの良い所に生える落葉小高木で、庭木としても
よく植えられている。幹は立ち上がり、よく枝分かれし、高さ
は普通3~5mになる。枝は赤褐色、グミの仲間は枝に刺のある
ものが多いが、このトウグミは枝に刺がない。葉は有柄で互生し、
長さ4~10cmの長楕円形または楕円形で、裏面には白色と褐色の
鱗片がある。

4~5月、葉腋に淡黄色の筒状花が1~2個ずつ垂れ下がってつく。
花柄は花が咲いた後伸びて、果期には長さ3~5cmになる。果実は
広楕円形で、長さ1.5㎝ほどで、6~7月ごろ赤く熟す。甘味があっ
て食べられるが、渋い。
 実の形から「タワラグミ(俵茱萸)」とも呼ばれる。
分布:北海道(渡島半島)、本州、四国、九州。
グミ(エレアグヌス)属 Eleagnus
日本を含むアジア、南ヨーロッパ、北アメリカに約45種の落葉、
常緑低木、高木がある。いずれも刺があるが、実や葉を観賞する
ために公園、庭園などに重用される種類が多い。

本種の園芸品種で果実が大型で、長さ2㎝ほどもある種類をダイ
オウグミ、またはビックリグミvar.giganteaといい人気がある。

グミの仲間には、トウグミやナツグミなどのように春に花が咲
くもののほか、秋に花が咲くものがある。秋に花が咲くものには、
ツルグミE.glabra、ナワシログミE.pungens、マルバグミ(オオ
バグミ)E.macrophyllaなどがあり、いずれも翌年の春から初夏
に果実が赤く熟す。また、アキグミE.umbellataのように、春に
花が咲き、秋に果実が熟すものもある。
[栽培]耐病性、耐寒性、耐暑性など強い。繁殖は挿木が容易で
あるが、実生も行う。[果期]晩夏から初冬。

ダイコンソウ(大根草)/オオダイコンソウ(大大根草)

2008年07月28日 | Weblog
青森県尻屋崎灯台付近のダイコンソウ(大根草)
/オオダイコンソウ(大大根草) 2008年7月20日








2008年7月20日(日)、青森県下北郡東通村大字尻屋字尻屋崎にある
尻屋崎灯台に行きました。灯台の前に広がる草原でダイコンソウ(大
根草)と思われる植物が黄色い花を咲かせていました。花の盛りは過
ぎていてほとんどが実になっていました。
仲間に「オオダイコンソウ(大大根草)」というのがあるそうですの
で、画像のものはそちらかもしれません。







ダイコンソウ(大根草)バラ科 ダイコンソウ(ゲウム)属
Geum japonicum
丘陵、山地の林縁、野山の草やぶ、山道沿い、谷川のへりなどに自生
する多年草。高さは25~60cmぐらい。根生葉は頂小葉と側小葉とで構
成され、どちらの小葉も丸みがある。和名はこの根生葉がダイコン(
大根)の葉に似ていることによる。

花は黄色の5弁花で雄しべも雌しべも多数で、ガクは5裂する。花後に
実が熟すが、実の先に小さな付属物があり、とれやすい。実の先は鉤形
に曲がり、人や動物につく。

仲間には、北海道と本州に分布するオオダイコンソウGeum aleppicum
とカラフトダイコンソウがある。オオダイコンソウの根生葉の頂小葉は
尖り、実の集合は楕円球状。高さは60~100cmほどで、全草に開出する
粗い長毛がある。花径は15~20mmでダイコンソウに似ている。花色は黄。
カラフトダイコンソウの茎葉は扇形で大きい。

ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)/モントブレチア

2008年07月28日 | Weblog
一関市舞川のヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)
 2008年7月26日





2008年7月26日(土)、一関市舞川(相川)地区を通る206号線の
「なの花バス」18区集会所前停留所近くの花壇で、ヒメヒオウギ
ズイセン(姫檜扇水仙)が朱赤色の花を沢山咲かせていました。





一関市街地のヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)/モントブレチア
 2007年7月17日



2007年7/17(火)、一関市街地の地主町通りの街路樹の根もとな
どに植えられている「ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)/モン
トブレチア」が、朱赤色の花を咲かせていました。


朱赤色の花が花穂の下から咲いていく。




ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)/モントブレチア
アヤメ科 ヒメトウショウブ属
Crocosmia×crocosmiiflora
南アフリカ原産の多年草(球根植物)。かつては「モントブレチ
ア属」とされていたため、その名残で「モントブレチア」の名で
親しまれている。別名:クロコスミア

1880年以前にフランスで「ヒオウギズイセンCrocosmia aurea」
と「ヒメトウショウブCrocosmiiflora pottssi」(共に南アフリ
カ原産)の交配によって作出された園芸品種。1890年頃に日本に
渡来。今では各地の日当たりのいい空き地などに野生化し、在来
植物のように広く分布している。

当初は鑑賞のために、庭園に植えられていたり、鉢植えにして
大切にされていたが、丈夫で繁殖力が強いので、人家のまわりの
空き地などに棄てられて野生化していったという。

高さは40~90cmになり、細長い葉が2列に互生する。葉の中央に
縦の隆起した筋がある。6月のはじめ頃に葉の間から花茎を伸ばし
、上部で分枝して橙色~朱赤色の花をつける。花期:6~8月。
花は直径3~4cm。内側と外側の花びらがあり、共に鮮やかな朱赤
色。花の下部は合着して筒状。雄しべが3つと雌しべ[花柱]が1つ
ある。雌しべの先は3裂している。地中にクロッカスと同じような
球根がある。

和名は、葉の基部が日本在来の「ヒオウギ(檜扇)」の葉の基部
に少し似ていること、ヒオウギに比べて草姿や葉が小さいことで
「ヒメ(姫)檜扇」とつき、水仙のような球根(球茎)があるので
「水仙」がついたとのこと。

1属1種でほかに中間はないとのこと。本種の名前「ヒメヒオウギズ
イセン」と似た名前の草がある。「ヒメヒオウギ」と「ヒオウギズ
イセン」である。共に原産地は南アフリカ。

一関市舞川のハス(蓮)

2008年07月27日 | Weblog
一関市舞川のハス(蓮) 2008年7月26日




2008年7月26日(土)、一関市舞川相川地区の206号線沿い(18区集会所
前バス停付近)でハス(蓮)が花を咲かせていました。
ここは2006年8月10日に写真を撮った所で、菅原神社から東岳峠を経て
平泉町の高館橋(北上川)に至る道のそばです。







一関市舞川のハス(蓮) 2006年8月10日


2006年8/10(木)、平泉町から一関市舞川方面に来る国道脇の池
(相川地区内)に植えられた「ハス(蓮)」が淡紅色の花を咲かせ
ていました。この地区では、春に咲く「カタクリ」も大事に保護し
て公開しています。







ハス(蓮)スイレン科 ハス(ネルンボ)属
 Nelumbo nucifera  別名:ハチス(蓮)
アジア~北オーストラリア原産の水生植物(球根植物)で、5000年
も前から栽培されていたといわれ、蓮根(泥中を横に這う根茎)や
種子は食用にされてきたという。

日本には古い時代に中国から渡来したと考えられているが、化石や
種子が古い地層から発見されているので、日本にも自生していたと
いう説もある。

また、泥の中で育っても花や葉は清浄であることや花の美しさから
インドや中国で重んじられ、仏教文化とも深く関わってきた。絵画
や工芸品などの題材、供花にも多用される。

地下茎は秋になると先端部が大きくなり、「レンコン(蓮根)」と
して食用にされる。現在は、池や沼、水田などに栽培され、草丈も
50~200cmまで多くの品種があり、蓮根用や切花用のほか、花を楽し
む園芸品種がたくさんある。

葉は直径30~50cmの円形。7~8月の早朝、芳香のある直径10~20cm
の花を開く。花の色は淡紅色、白色、紅色などがあるが、大半は白
か淡桃色の半八重咲き大輪花。花床は花の後大きくなり、蜂の巣状
になる。種子も食べられる。
ハス科 Nelumbonaceae
東南アジア(中国、インド)、オーストラリア、北アメリカの熱帯、
温帯に分布する草本性水生植物。1属2種がある。日本には、古い時代
に中国から渡来したものと考えられている。根茎が長く伸び発達する
ので、肥大根茎よ呼びハスの特徴となる。学者によってはスイレン科
Nymphaeaceaeに入れる。