![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/1f/e0a710bfca336cbe2cc82f310e6a15e9.jpg)
その中でも、一番印象に残っているのは、新聞に記事を書かせてもらったことだ。
募金額が、目標に到達できないでいた時、多くの人の目にとまるよう、マスコミ関係でとりあげてもらうことを考えた。たくさんの新聞社、テレビ局にみんなで片っ端からファックスを送った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/50/898d5b04d58b79e2d635a4cfe670b951.jpg)
ところが、T氏に会いに行ったところ、私に自分で記事を書いてみないかというのであった。これには、ビックリしたし、うろたえた。
しかも、かなり難しい制約がついた。
募金の呼びかけをしてはいけないこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/46/d2a8f0b18f035cde75cc9813bc063f82.jpg)
もし書けたら、土曜日の夕刊文化欄に載せてくれるという。字数にして千八百字。
私が何を書いたらいいか思い悩んでいると、T氏は聞いた。
「新聞に原稿を書くなら、誰に向かって訴えたいと思いますか?」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/40/0e188b7b9de753d629d799d84f01559f.jpg)
「世の中に大勢いる、善意のある人です。」
すると、T氏はそれでは載せてあげられないといった。
「では、誰に訴えれば、載せてもらえるんですか?」
と私はたずねた。
T氏はそれには答えず、逆に私に質問をした。
「街頭募金していて、ただ目をそらして行き過ぎてしまう人、無関心な人の割合はどのくらいですか?」
「多分、五十人中、募金してくれるのは1人で、あとの49人の人は素通りしてしまいますね。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/09/7cfe79e77eb2ae042c0ace110bfafb17.jpg)
「その49人の無関心だった人が、あなたが書いた文章を読んで、募金したくなるようなものが書けたら、載せてあげられます。」
目からウロコ。私の発想は全くちがっていたのだ。
実際に、そういう文章が書けたかどうか、今でもわからない。
が、ありがたいことに、私の文章は新聞に掲載してもらうことができた。
題名は「50歳の挑戦ー心臓移植と街頭募金」
けれど、結果的に、その記事は役に立たなかった。新聞に掲載された11月24日に沼田氏は亡くなったからだ。
もうじき、命日がやってくる。
(写真は子(孫)連れの人を中心にのせてみました。もし問題あったらメールをよろしく。あれから3年。子ども達大きくなっただろうなあ。)
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